この時期は、まったり赤ワイン

思い起こせば夏真っ盛り。「ソムリエが試す! 」企画第1弾で発泡酒・新ジャンルを、第2弾ではプレミアムビールをグビグビ、プファーっと飲み干して、いえ飲み比べした。そんな夏が恋しくなるくらいの寒さが続く今の時期は(この数日は暖かいけれど)、グビグビというよりはやはり"まったり"であろう。もちろんまったり飲みたいビールもあるけれど、ここはやはりワインを、しかも赤ワインばかりを並べて飲み比べてみたいと思う。

さて、赤ワインといっても多種多様。ウン百万円のものだろうが、フランス産のものだろうが、甘口のものだろうが、とにかく赤い色をしたぶどう酒はみな赤ワイン。そんなものを片っ端から飲んでいたら、予算も体力も追いつかない。思案している私のもとに、担当編集者から連絡があった。

「800円以下で買える赤ワインに限定しましょう」

「え~っ、大丈夫!? 」と思わずいってしまった。しかし、後から振り返るとこの時の私は固定観念が強すぎたのだろう。この時は、「担当編集は、おそらく南米産を筆頭とするニューワールドのワインをメインに企画を立てようとしているのだろう。でも、かつてコストパフォーマンスに長けているといわれたそれらのワインもここ数年で値上がり。3ケタで購入できるものが減ってきているけれど、飲み比べできるほど種類はあるの? 」とそんな心配をしていたのだ。

実はこんなにあるのだぞ、800円以下の赤ワイン!

しかし、スーパーのワイン売り場を眺めていたらほどなく解けた。あるではないか! 国産ワインが!! しかも外国産ワインに混ざってかなりの棚を占拠している。かつてサントリー(前身は寿屋)が赤玉ポートワインを大宣伝し世に送り出して100年余り。その歴史は受け継がれ、そして市場をも拡大。近年はポリフェノールを謳うもの、有機ぶどうを使ったものなども登場している。健康ブームといった追い風もあり、各社は新商品開発に余念がない。特に酸化防止剤無添加のワインは各社から発売されており、なんだか今のご時世を象徴しているようで興味深い。

さあ、高級外国産ワインはレストランで飲んでいただくとして、今回は家で飲めるお手軽赤ワインばかり24種類を一気に飲み比べ。この結果を参考にして、アナタもまったり赤ワインと一緒に夕食を楽しんでみてほしい。リーズナブルな価格設定なので、いろんな家庭料理と組み合わせて、ベストペアリングを見つけてみてはいかがだろう。

試飲するソムリエ

小山田貴子
フリーライター・日本ソムリエ協会認定ソムリエ・「日本ワインを愛する会」編集長
イタリア留学中(遊学? )にワインに開眼し、帰国後ソムリエの資格を取得。2003年よりCSフーディーズTV(食の専門チャンネル)番組スタッフになり、現職に。ワインが専門ながらビールにも食指が動き、ベルギー(ブリュッセル・アントワープ)、ドイツ(デュッセルドルフ)、イギリス(ロンドン・エジンバラ・ブライトン)、アメリカ(サンフランシスコ・ポートランド・デンバー・ボウルダー・ハワイ)などのビール処を飲み歩いている。

小山田ソムリエの試飲企画はこちらにも

【特集】ソムリエが試す! プレミアムビール徹底分析
「エビス」や「プレミアム・モルツ」に代表されるプレミアムビール。あれよあれよという間に各社から様々な種類が発売されている。どれも味わいがプレミアムなら、価格もちょっとお高め。「普段は発泡酒(orビール)だけど、贅沢してたまにはプレミアムを……」なんて時の参考になるよう、ソムリエがプレミアムビール11種を徹底分析する。

【特集】ソムリエが試す! アナタに合う発泡酒はコレだ!!
1994年、ビール業界において歴史的な商品が発売された。日本初の発泡酒、サントリー「ホップス」である。2004年には新ジャンル、いわゆる第3のビールが登場。現在では様々な種類の発泡酒・新ジャンルが市場を席巻中だ。しかしこうなると「味の違いがよくわからない」というのが本音ではないだろうか。そこでこの企画では、ソムリエが発泡酒・新ジャンル24種を飲み比べし、皆さんに合う商品をオススメしようというのだ。