映画『悪夢探偵2』の完成披露記者会見が3日、都内で行われ、松田龍平、三浦由衣、市川実和子と、塚本晋也監督が出席し作品に対する思いを語った。

左から塚本晋也監督、松田龍平、三浦由衣、市川実和子

『悪夢探偵2』は、世界30カ国以上で公開され絶賛された『悪夢探偵』の続編となる作品。他人の夢に入るという特殊能力を持った"悪夢探偵"影沼京一(松田龍平)の前に、毎夜同級生の菊川が夢に出てくることに悩む女子学生 雪絵(三浦由衣)が現れる。同じ夢を見ていた別の同級生が、授業中に急死したというのだ。菊川に亡き母の面影を見た京一は、雪絵を救うため、また母の思いを知るために雪絵の夢の中に入ることを決意する。

今作も松田龍平が主人公・影沼京一を演じる「前回よりも京一のことが理解できるようになった」と話した

初の続編作品に出演することとなる主演の松田は、「2をやると伺ったとき、初めて台本をもらった気持ちでやりたいなと思っていて。でも1をやったからこそ、2をやったときにわかることがあるなというのを感じました」と撮影を振り返ってコメント。また、役作りについては「監督とはあまり相談しませんでした。余計なものがそぎ落とされてて、いい形ですんなんり入れたなぁと、自分でも不思議に思っています」と語った。

ヒロイン役の三浦は、オーディションで300名以上の中から選ばれたという逸材。今回の映画出演について「塚本監督と一緒に仕事をさせていただくことができたということに、すごく喜びを感じています。初めてのことばかりだったので、監督をはじめとする皆様に引っ張っていただいたというか、助けられて、今日この日を迎えられたことを嬉しく思っています。」と語り、周囲への感謝の気持ちを表した。

ヒロイン役の三浦由衣は最近見た怖い夢を聞かれ、「歌手のGReeeeNさんが素顔でテレビに出ていた」と答えた。かなりリアルな夢だったらしい

京一の母親を演じた市川は、実は怖いものが大の苦手なんだとか。ホラーテイストの強い本作のオファーにも、「台本を読んで、わ〜、どうしようと思った」という。そんな市川がこの映画の出演を決めるきっかけとなったのが、本作のラストシーン。「最後のシーンがすごく好きで……。怖いシーンはいっぱいあったんですけども、それを差し置いてもあのシーンを演じたいと思ったので、出演を決めました」と、作品への思いを語った。

前作『悪夢探偵』とは違ったテイストとなった本作について、監督の塚本は「この物語を作る際に、京一は母親に殺されそうになったことがあるということを決めたんですね。それからずいぶん時間が経って自分のまわりに奥さんや子供がいる状態になったときに、ただその乱暴なお母さんを描く、というのは自分にとってもリアリティが感じられなくなりました。母親や奥さんに話を聞いているうちに、無意識的に感じていた"感謝や共感"という気持ちが作品にも反映されたのでしょう」とその心の内を明かした。また、「ただ怖いだけの映画だと、恐がりなのでとても最後までやっていけない」とお茶目な一面も見せていた。

「怖いという感情は何なのか?」を問いかける本作。前作とは異なる、怖さと優しさが同居した人間ドラマに仕上がった

映画『悪夢探偵2』は、12月20日(土)よりシネセゾン渋谷ほか全国順次ロードショー。

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