11月22日、23日の2日間、大阪南港・インテックス大阪で開催された『LIVE STAND 08 OSAKA』。関西初上陸となった"史上最大のお笑いフェスティバル"に関西の観客はどんな反応を見せたのか。よしもとクリエイティブ・エージェンシー 取締役広報担当の竹中功氏のコメントを交えてリポートする。

『LIVE STAND 08 OSAKA』最終日の大エンディングでは約250人の芸人がステージに

1万人収容の「KONA-MON STAGE」、6000人収容の「KAWAKI-MON STAGE」と大規模な2つのメーンステージにのべ500人の吉本芸人が出演した『LIVE STAND 08 OSAKA』。フィナーレを飾る23日の「大エンディング」には、この日出演したおよそ250人の芸人たちが「KONA-MON STAGE」に勢揃いした。「四角い仁鶴が丸~くおさめまっせ~」でおなじみの大御所・笑福亭仁鶴が「LIVE STANDのお客さんは日本一や言うて、出演者一同喜んでおります」とまさに"丸~くおさめる"コメントで挨拶すると、およそ1万人の観客から大歓声が起こった。さらに、LIVE STANDの公式テーマソング『LAUGH! LAUGH! LAUGH!』の大合唱や、カラフルなジェット風船の乱舞に会場一体となって盛り上がり、2日間に渡るビッグイベントは大熱狂のうちに幕を下ろした。

上方落語界の重鎮・笑福亭仁鶴が"締め"の挨拶を。ベテランの中田カウス・ボタンはステージの大トリを務めた

複数のステージを使った、ロックフェスのようなスタイルのお笑いフェス『LIVE STAND』は過去2回、千葉・幕張メッセで行われていおり、竹中氏によれば「関西のお客さんから、早く大阪でという声は以前からあった」という。待望の関西初開催を迎えた今回、発売当初こそ様子見ムードだったという前売りチケットの売れ行きは、各日の出演者が発表されたころから大きな伸びを見せ始め、ついには同イベント史上初の"ソールドアウト"に。当日の来場者数は22日が1万2,000人、23日が1万3,000人、両日のトータルで2万5,000人にものぼる大盛況となった。

ナイナイ岡村の登場に客席が沸いた「LIVE STAND 新喜劇」

物販も好調で、チケットとグッズを合わせた総売り上げは1億7,000万円を超えた。芸人のキャラクターグッズや大阪会場限定のオリジナルTシャツなどが終演を待たずして売り切れ続出に。売り上げ第1位に輝いたのは村上ショージの「特製ギャグしょうゆうこと・醤油瓶」で2000個を完売。坂田利夫の「アホの坂田ミニタオル」も500枚を売り切って3位に食い込んでいる。ちなみに、今年幕張メッセで行われた『LIVE STAND 08』での1位はブレイク中の「世界のナベアツグッズ」だったとか。関西人の、よりディープなお笑いの嗜好がうかがえる結果といえる。

キャンペーン隊として事前PRに奮闘した世界のナベアツ、天津木村もステージで活躍

この熱烈な歓迎ぶりを竹中氏は「関東ですでにやっていて、どんなイベントか伝わっていたと思うので、関西のお客さんに待ってましたという気持ちで迎えてもらえたのでは」と分析。また、今回が『LIVE STAND』初登場のナインティナイン・岡村隆史が出演した「LIVE STAND 新喜劇」、桂きん枝が若手のストリーク、スマイルと大喜利を披露した桂きん枝SPほか珍しいユニットなど、今回が初お披露目となったスペシャルな企画にも言及し、「大阪ならではの出し物ということで、お客さんに喜んでいただけたと思う」とコメント。「ネタだけでなく、ゲームものであったり、音ものであったり、いろんな企画ができた。今後も、大きなステージを使った"笑い"の出し物をいろいろ考えて見せていきたいですね。『LIVE STAND』に出たことがないタレントがまだまだいるので、そんなタレントを巻き込んでやっていきたい」と大規模お笑いイベントの開催に意欲を見せていた。

もともと、笑いには貪欲な関西の観客。若手からベテランまでがネタで競演し、ナイナイ岡村や、タカアンドトシ、ロバートら関西では生で見る機会の少ない人気者も登場する『LIVE STAND』は、まさに待ちに待った"お祭り"だったろう。盛況だった今回を上回る、さらなるビッグネームの出演やレアなユニット企画なども望みつつ、次の開催に期待したい。