Booksベストセラー週間総合ランキング4月18日~4月24日では、『A型自分の説明書』(Jamais Jamais)、『食堂かたつむり』(小川糸)の2タイトルが新登場でトップテン入りした。

4月18日~4月24日のBooksベストセラー週間総合ランキング(日販調べ)

順位 書籍名(出版社) 著者
1位 B型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
2位 夢をかなえるゾウ(飛鳥新社) 水野敬也
3位 A型 自分の説明書(文芸社) Jamais Jamais
4位 ダーリンは外国人 with BABY(メディアファクトリー) 小栗左多里/トニー・ラズロ
5位 親の品格(PHP研究所) 坂東眞理子
6位 ヘタリア Axis Powers(幻冬舎コミックス発行/幻冬舎発売) 日丸屋秀和
7位 食堂かたつむり(ポプラ社) 小川糸
8位 ヘキサゴンドリル(扶桑社)
9位 ホームレス中学生(ワニブックス) 田村裕
10位 女性の品格(PHP研究所) 坂東眞理子

『A型 自分の説明書』は、総合ランキングで1位になっている『B型 自分の説明書』の姉妹書。「笑える」「その通りとうなづくところばかり」と大反響を巻き起こしたB型に続いて、A型人間も分析してしまおうというもの。いい人として振る舞うものの、それゆえに苦労も多い……というA型人間の姿をユニークに分析している。『B型 自分の説明書』と同じく「くすっと笑える」との声も多いが、自分勝手な行動がネタ的におもしろかったB型に比べると「常識人間のA型に同情してしまう」との意見も。

『食堂かたつむり』は、あるひ突然恋人に裏切られ、祖母から受け継いだぬか床以外は生活のすべてを失った女性が主人公。彼女は失意のうちに故郷に帰り、自分の才能を生かして1日1組限定の「食堂かたつむり」を開店させる。主人公は調理の際に食材を生かすために祈り、客の幸せを成就させる料理をつくろうとする。彼女の料理は何年も喪服を着ていた老婆や見合いをしたばかりのカップルなどに幸せをもたらしていく。そして解き明かされる、母親との確執の謎とは―。料理や食材に関する表現が美しく、「本に出てくる料理を食べたくなる」と評判だ。

今週の注目

巨乳をビジネスにした男 野田義治の流儀(講談社/大下英治/1,500円(税別)

"巨乳ブーム"が去ったと言われてもう何年かになる。だが、女性タレントが週刊誌の表紙やグラビアなどで知名度を高めてからテレビのバラエティ番組に出演するという流れは今に至るまで変わっていない。今でこそ当たり前になっているこのシステムを作り上げたのが、「野田社長」の呼び名で知られるイエローキャブ元社長の野田義治氏だ。

野田氏は、一見してコワモテである。一時期彼がテレビやラジオに出演していた頃、所属タレントはこぞって「社長は厳しい」と口にしており、彼自身がそうした媒体で発する言葉もそれを裏付けていた。本著では、そんな野田氏がどのようにタレントを発掘しどのように育て、そしてどうマネージメントしていったかがドキュメントとして描かれる。そこで明かされるのは、仕事に対して非常に厳格な反面、自ら信じることはタレントに対しても対外的にもある意味強引な手法を使ってでも貫き通すという彼の姿勢だ。

野田氏は事務所に入ろうとする新人に対し、セクハラまがいの立ち入った質問をする。そして、まだ10代の女性をほぼ必ず傷付けるであろうあることを命じる。だが、その根底には本当に彼女たちを成功させたいという彼の深い思いが込められているという。時に非情にも見える野田氏の行動の陰には、彼が初めて手がけた巨乳タレントの夭折が隠されていた―。知られざる野田氏の原点から、巨乳ブームが過去のものとなった今、彼が何を見据えどこに向かおうとしているのかまでを緻密に描いた一冊。