――怪獣同士のバトルのシーンの幕間に怪獣おじさん21が登場するというパターンも、関係者の間の当然の了解事項として構成されたわけですか?

堤「結局、怪獣もののスタイルの一つとして僕らが思い浮かべるのは、『おはよう! こどもショー』のシリーズなんですけれども……」

――なんといっても、そうですよね。

堤「そうするとですね、やっぱり怪獣おじさんは要るだろうと(笑)。特に、本編がほとんど怪獣プロレスになるだろうな、と考えると、ここは怪獣おじさんに愛を語ってもらったほうがいいだろうと、いうのはありましたね(笑)」

――そこで、誰を起用するかですが……。

堤「やっぱり怪獣に一番愛をもってる人に語ってもらうのがいいだろう、ということで、人選は簡単に決まったんですけど(笑)」

唐沢「だからね、先ほども言いましたけども、もうちょっと愛を語りたかったんですよ。怪獣おじさんてね、ヒッピー風の格好をしてたおじさんなんですよね」

――そうでしたね。

唐沢「だから、怪獣おじさん21ていうくらいだから、ちゃんとそのスタイルも踏襲したかったし、その語り口とかもならってですね、もう、めいっぱいの愛を語りたかったんですよね……でも、できたものが、あれですよ(笑)」

一同「(笑)」

唐沢「みんなに観てもらいたい、というのがこちらにある一方ですね、もっともっと怪獣おじさん愛を貫きたかったなあというね、つらい想いはありますね」

堤「じゃあ、次を作ったときは……」

唐沢「ぜひ、そこでやりたいなあ」

堤「そうですね」

――ところで、大怪獣カードからもってきた4体の怪獣は、どのようにしてセレクトされたのでしょうか?

堤「それも、チョイスとしては、かなり自分たちの趣味というか……」

一同「(笑)」

堤「やっぱり好きな怪獣は、みんなパチ怪獣といえばコイツだろ、というのがあるんですよね。パチ怪獣といえばだいたい怪獣トランプになるし、で、その中から選ぶとなると、やっぱりエッチであり、メトロカバヤンであり……」

唐沢「ヒーターであり……」

堤「というね(笑)」

唐沢「確かに、マニアな怪獣ファンにとっては、これはうなずけるチョイスだと思うんですよね」

――ちなみに、えむぱい屋さんでは、この映画に登場する怪獣のソフビ人形を作って販売されてるんですよね。

堤「そうですね。原型師の方は一流の方にお願いして(笑)。パチ怪獣がそれでいいのか、と言われましたけども。いい人に作ってもらうと、またちょっとおもしろいであろうということで。ヒーターとエッチとメトロカバヤンの3体を作って、今発売中です」

唐沢「結構、ファンがついてるんですよね」

堤「いやぁね、ティム・バートンさんが水素獣エッチのソフビをよろこんで買っていったという話を聞いて……」

唐沢「(笑)」

堤「ウチの店にも、マネージャーだっていう方から、『どこで売ってるんだ』っていう電話をいただいて……」

一同「(笑)」

唐沢「すばらしいですねー。そのうち、これ映画になるかもしれませんよ(笑)、あちらのほうで人気になって……」

堤「低予算の逆をいく、ものすごいお金のかかった怪獣ものを観られるかもという……」

唐沢「もしかしたら、ハリウッドで」

堤「水素獣エッチが主役の」

唐沢「はい(笑)」

――ある日ね、堤さんのところに電話がかかってくるんですよ。

一同「(笑)」

堤「ただ、おもしろいもので、ヒーターもそうなんですけども、国内の方だけじゃなくて、アメリカとか香港とか海外のお客さんが根強くついてるんですよね。だから、センスとしては、海外の方にも、あの独特のフォルムは……」

唐沢「怪獣ファンたちが怪獣トランプ見て、こりゃいいぜ、と思ったその感覚ですよね。しかも、映像にするときに、その中からチョイスしたセンス。これは万国共通なんですよ」

一同「(笑)」