東京・渋谷マッスルシアターにおいて14日、「HOKUTO 7 PROJECT発表会」が行われた。1983年に連載がスタートしたマンガ『北斗の拳』の誕生25周年を記念して行われたこの発表会では、作品全体のシンボルでもある北斗七星にちなみ、進行中の7つのプロジェクトが発表された。

発表会には原作者の武論尊氏、作画の原哲夫氏、原作の担当編集者で一連のプロジェクトを取り仕切るコアミックスの堀江信彦社長という3人の中核メンバーが登壇。「世代が変わっても楽しめる作品になって幸せです。また新しい展開を楽しんでください」(武論尊氏)、「私は絵を描いていくことしかできないので、これからも地道に書いていこうと思います」(原哲夫氏)、「原作で育った方たちが現役バリバリの世代になって参加してくれることが本当にありがたいです」(堀江信彦氏)とのコメント。長い人気を保つ作品に対してそれぞれの思いを語った。

左から発表会の司会も務めたクリスタルキングのムッシュ吉崎氏、原作者の武論尊氏、作画の原哲夫氏、堀江信彦氏、マッスルミュージカル総合プロデューサーの樋口潮氏

今回発表となったプロジェクトは以下の7つ。

真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝

真救世主伝説第4弾となるOVA作品。天才と讃えられながらも病という悲しき宿命を背負った北斗の次兄トキ。彼の隠された物語と息詰まるラオウとの死闘が描かれる。ゲストキャラクターには人気声優の平野綾も参加。

『真救世主伝説 北斗の拳 トキ伝』は3月26日発売。こちらは原哲夫氏によるイラストが印象的な初回版ジャケット
(C)武論尊・原哲夫/NSP 1983, (C)NSP 2008

天の覇王 北斗の拳 ラオウ外伝

長田悠幸によって「コミックバンチ」誌上で連載されたスピンオフコミックをアニメ化。拳王府の設立、黒王号との出逢いなど、若き日のラオウの雄姿が描かれる。今秋からの放送を予定しており、制作は『創聖のアクエリオン』『マクロスF』などのサテライトが担当。

ZERO HOKUTO-NO-KEN LEGEND OF KENSHIRO

2006年にスタートした再映像化プロジェクト「真救世主伝説シリーズ」の最終作となる劇場用アニメ。ケンシロウが救世主として覚醒するまで、つまり原作スタート前の空白の期間を描く、いわば「北斗の拳エピソード0」。今秋公開を予定。

帰零祭

昨年話題を呼んだラオウの葬儀「昇魂式」に続くメモリアルイベント。ライブや映像試写会などが行われる予定で、1983年9月13日の連載開始からちょうど25年目となる、2008年9月13日に開催される。四半世紀を経てすべての原点に立ち返るイベントになるとのこと。北斗の同志よ集え!

7Artist

25周年を記念したスペシャルコラボレーション。キタイシンイチロウ、井上文太、広瀬総士、マッドバーバリアンズ、文原聡、Urata Spancall、天明屋尚といった気鋭のアーティスト7組が結集。独自のセンスで名キャラクターたちが再デザインされる。アートの世界で北斗神拳が炸裂する!

DD北斗の拳

北斗神拳伝承者たちががなんとポップな3頭身キャラに!? デザイナー集団のBLACK-BOXによっておでん屋に集う北斗四兄弟など、従来の常識を超えた抱腹絶倒のショートストーリーが展開。すべてを飲み込む『北斗の拳』ワールドの幅広さを体感させてくれる新機軸。

MUSCLE MUSICAL×北斗の拳

『北斗の拳』と「マッスルミュージカル」が夢のタッグを結成。両者とも肉体の限界に挑戦する作品だけあって相乗効果が期待されるところ。発表会に登場した巨大なモンスターボックスがどのような形で姿を見せるのかも楽しみ!

左から発表会の司会も務めたクリスタルキングのムッシュ吉崎氏、原作者の武論尊氏、作画の原哲夫氏、堀江信彦氏、マッスルミュージカル総合プロデューサーの樋口潮氏

この「HOKUTO 7 PROJECT」では、作中の名ゼリフ「退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!」を元にした「退かぬ! 媚びぬ! 飽きさせぬ!」を合言葉に、各種アニメ作品、アート、デフォルメキャラクター、メモリアルイベントといった各方面で積極的な展開を行う。根強いファンが多い作品だけに、期待を裏切らない骨太な試みを期待したいところだ。

3月28日発売となる「『北斗の拳』25周年記念DVD-BOX TVシリーズHDリマスターバージョン」。『北斗の拳』『北斗の拳2』全152話ほか豪華特典を収録。価格は105,000円
(C)武論尊・原哲夫/NSP 1983 (C)東映アニメーション 1987