宮崎あおい(22・左)と瑛太(24)

NHKは29日、2008年大河ドラマ『篤姫』第1回の試写会、および出演者の記者会見を都内の同局内にて行った。会見にはヒロイン篤姫役の宮崎あおい、幼馴染の肝付尚五郎を演じる瑛太が出席し、撮影のエピソードや見どころを語った。

47作目となる大河ドラマ『篤姫』は薩摩・島津家の分家に生まれながら第13代将軍・徳川家定の正室となり、幕末の激動の時代を生きた「篤姫」の生涯を辿る。この日試写が行われた第1回の放送は於一(篤姫の幼名)の誕生から、薩摩藩を揺るがした島津家のお家騒動前までが描かれている。

「(第1回の放送は)2回見ましたが、すごく"おもしろい"作品になっていると感じました。今までとは違う大河だね、とスタッフの方もおっしゃっているように、いい意味で皆さんの期待を裏切れるのではないかと思います」と凛とした表情で挨拶をした宮崎あおい。劇中の於一は、やんちゃでおてんば、自己主張をはっきりする芯の強い娘だが、その役柄については「女はあまり表に出ないという時代ですが、於一はそれを無視してますね。男性を立てるとか、そういったことは女性として学んでいくんですが、それに囚われることなく、前向きに、いきいき、のびのびと生きていきます。かわいらしく篤姫という女の子を演じたいですね」と今後の抱負を語った。

「最初は『この子が今回の大河の主役なの?』と驚かれるかもしれません」と宮崎。左手薬指には結婚指輪が光っている

そんな於一に恋心を抱く肝付尚五郎役には大河ドラマ初出演となる瑛太。「尚五郎は於一のどんなところに惹かれた?」という質問に、「……全部じゃないっすかねー。あおいちゃんが演じてるから、っていうのが大きいのかもしれないですけど。や、これは関係ないっすね(笑)」と、憧れの於一=宮崎あおいを横に終始照れた様子。「疲れてても、あおいちゃんに『おつかれさま!』ってニッコリされると……もう、あおいちゃーん、って感じで……」と、すっかり役にハマっているようだった。

現場に入る2、3カ月前から時代劇ならではの所作を身に着ける練習を積んでいたという瑛太。「こういうものは普段の僕にすごく欠けていることなのでがんばりました。猫背だし、声は小さいし……」

瑛太の直球な愛の告白(?)に照れ笑いの宮崎

宮崎あおいの初登場シーンはなんと男装。どんなシチュエーションであるのかは放送で確かめていただくとして、「こんなにラクなんだ! って感動しました。女性のお着物はちょっと苦しいときもあるんですけど、男性の場合はスースーしてるし動きやすいし。シーンを撮り終わった後も、瑛太くんが衣装を着てるのを見ると『いいな、いいな』って言っちゃいます(笑)」と男装が気に入った模様。

男の子の格好をして飛び跳ねていた「於一」が「篤姫」としてどんな成長を遂げていくのかが見どころだ

「史実を知らなくても、また小中学生でも楽しく見られるんじゃないかと。あと、『尚五郎、切ないなー。こんなに想ってるのに(於一に)全然届いてないな』っていう恋愛ドラマとしても楽しめると思います(笑)」(瑛太)というように、幅広い年齢層に受け入れられる大河ドラマになりそうだ。第1回目の放送は2008年1月6日午後8時、初回は拡大版の1時間放送を予定している。