すばやく送る「感じのいい」メールこそ、ビジネスパーソンの武器になる! 究極なまでに手を動かさずに、相手の心に響くメールを閃光の速さで送るワザを、「らしさラボ」の伊庭正康氏著 『ビジネスにそのまま使える!1分で送る「感じのいい」メール』から、一部を抜粋してご紹介します。

結びについては「よろしくお願いいたします」が基本フレーズですが、最後のフレーズは極めて重要です。最後の印象こそが、この先も印象として残る心理効果(親近効果)があるからです。業務連絡で丁寧に伝えるなら、下記のように言葉を付け足します。

「どうぞ、よろしくお願い申し上げます」「何卒、よろしくお願い申し上げます」

取引先との仕事が継続中であれば、 「引き続き、よろしくお願い申し上げます」

さらなる協力を求めたいなら、 「今後とも、お力添えのほど、よろしくお願い申し上げます」

ちょっと難儀な依頼をしたのであれば、 「勝手なお願いで大変恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます」

確認事項を伝えたのであれば、 「ご確認のほどよろしくお願いいたします」

返事を求める場合には、 「お手数ですが、ご返事いただければ幸いでございます」「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます」

といった文面を使います。

相手との対面を願うときには、 「お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください」

対面や出席の約束があるときには、 「お会いできることを楽しみにしています」「ご参加をお待ちしております」 という言い方をするようにしましょう。

「取り急ぎ、よろしくお願いいたします」「取り急ぎ、お礼申し上げます」といったフレーズも多用します。これらは、本来であれば丁寧に報告したりお礼を伝えたりすべきところを、急いで伝える必要がある場合などに用います。

相手からの評価があがる決めゼリフ

私がメールの締めによく多用している決めゼリフです。

「ご不明な際は、お気軽におっしゃってください」
「今から楽しみでございます」
「お礼を兼ねて失礼いたします」

これらのキラーフレーズを述べたあとに、最後に「引き続き、よろしくお願いいたします」などの言葉でメールを締めます。

1つ目のフレーズは「ほかに何かあったら」といったニュアンスで相手に歩み寄る感じが出ます。2つ目と 3つ目のフレーズは自分の意気込みを示すものになります。

こうしたフレーズをたくさん使えると、相手からの評価があがるので、つねに意識して盛り込むようにしてください。

自分軸ではなく相手軸で 考えて言葉を選ぶ

結びの言葉については、自分軸ではなく、相手軸で考えるようにしましょう。たとえば、相手に返事を求める場合に「よいご返事をお待ちしております」という言い方では自分の都合だけを考えているようで、ちょっと厚かましい印象です。「ご不明な点がありましたら、何なりとおっしゃってください」と添えるとセンスがアップします。

「今週中にご覧いただければ幸いです」といった言い方も、勝手に期限を区切った物言いが気になります。その場合には「~という事情がありまして、今週中にご覧いただくことは可能でしょうか」と、せめて相手が対応できるかどうかを尋ねる文面にしてください。また、「お手すきのときにご連絡いただければ幸いです」という文面もプッシュ感が強くないので悪くはないでしょう。

上から目線に感じられる文面も避けてください。「来週の月曜には送っていただきたいです」では、相手へのケアが足りません。「来週の月曜に送っていただくことは可能でしょうか」といったように相手を尊重する言い回しがセンスのいい表現になります。

『1分で送る「感じのいい」メール』ほかの文例もチェック

『ビジネスにそのまま使える!1分で送る「感じのいい」メール』(KADOKAWA)
著者:伊庭正康

すばやく送る「感じのいい」メールこそビジネスの最大の「武器」となる! 毎日届くメールの返信に時間をかけたり、いいメールが書けずに「文章力がない」と落ち込んでいませんか? でもメールには、時間も文章力も必要なし。究極までに手を動かさずに、「感じがいいメール」を1分で送れる具体的な方法を紹介する、ビジネスパーソン必読の一冊。Amazonで好評発売中です。