3人はようやく今回の目的地「GLAMP DOME 富士忍野」へ到着。飯島がプライベートで来ようと調べていた場所であることを明かし、「いいロケハンができてありがとうございます」と笑顔を見せる。

続いて、お酒売り場を見つけた3人は、早速生ビールで乾杯。このあと部屋でもワインで乾杯していたが、どちらも「台本ではなく本当の旅行にしか見えない」と思わせる自然なシーンだった。視聴者が「もし3人と友人だったら」と想像しつつ、お酒を飲みながら見られる番組なのだろう。振り返ると、芸能人がまだ遠い存在だった当時、唯一身近に感じられる番組だったのかもしれない。

3人はバーベキューを始め、松本はアボカドクリームチーズ昆布、飯島は海苔塩ポテトサラダを作って振る舞ったほか、調理中に飯島が中山と松本にアツアツのソーセージを「アーン」するシーンもあった。食べ始めたあとも旅番組のような食リポは一切なく、「おいしいね」「間違いない」「最高だね」など普通の言葉だけ。この番組を再び深夜に放送したら『孤独のグルメ』(テレビ東京)の飯テロと似たような醍醐味を視聴者に与えられるのではないか。

番組は、松本が「まだまだやりたいことが山ほどある」、中山が「お伝えできてないことがこんなにあるので、夏だけではなく、秋? 冬? 春? 含めてもう1回復活させていきたいと思っておりますので、ぜひみなさん応援していただければ」と語り、最後に「次回は2022年秋にお会いしましょう! さようなら」と仲良く手を振って終了した。

そのとき画面には「未定ですけど……」という文字が表示されていたが、BS日テレでの放送はもちろん、地上波の深夜や土日朝などなら十分可能性はあるだろう。

BGMも「DAISUKI!」のアイキャッチも変わっていなかっただけに、今回の放送をかつてのファンは喜んだのではないか。一方で、当時は「くだらない」「何が楽しいのか分からない」など、アンチの多い番組でもあったことも事実。『DAISUKI!』が放送されていた90年代はダウンタウン、ウッチャンナンチャン、とんねるずらが競い合うように爆発的な笑いを生み出していた時期だけに、そのゆるさが「もの足りない」という人がいたのだ。

しかし、時代は変わり、特に東日本大震災以降は、競い合うより仲の良さ、頑張るより自然体を好む人々が増え、テレビもネットもゆるい映像を量産している。この3人もいいが、別メンバーでの放送も含め、何気に可能性を秘めたコンテンツなのかもしれない。

■次の“贔屓”は……昨年に続く2年連続の2夜9時間特番『ラフ&ミュージック』

『FNSラフ&ミュージック2022 ~歌と笑いの祭典~』(C)フジテレビ

今週後半放送の番組からピックアップする次回の“贔屓”は、10・11日に放送されるフジテレビ系バラエティ特番『FNSラフ&ミュージック2022 ~歌と笑いの祭典~』(10日18:30~、11日18:59~)。

コロナ禍で、『FNS27時間テレビ』に代わる長時間特番として昨年誕生した同特番が今年も生放送。昨年同様に芸人とアーティストのコラボなどのほか、目玉企画として芸人とアーティストがチーム対抗で大喜利対決する『IPPON GP THE LIVE!(仮)』が予定されている。

生放送ならではの仕掛けやハプニングはあるのか、昨年からの進化があるのかなど、今後のお笑い特番を占う意味でも興味は尽きない。