元国税局職員さんきゅう倉田です。好きな副業は「アルバイト」です。

確定申告期間なので、みんなが大好きな確定申告のあんなことやこんなことを解説しています。前回は確定申告でのマイナンバーの使い方について、今回は、副業やギャンブルの申告について。

副業は20万円で、確定申告が必要?

最近は、確定申告の記事を見ると、「副業」や「20万円以上なら」といった言葉を見かけます(昔はそんな記事は全然なかったのに!)。

これも時代ですかね。副業や兼業をする人も増えたし、フリーランスも増えました。多様な働き方があって、申告の内容も複雑になっています。

一般的には、副業で20万円以上の利益があれば、確定申告が必要です。副業が、会社員、パート・アルバイトのような働き方なら、給与をもらっているので、それが年間20万以上ならば、確定申告をしなければいけません。

副業が、いわゆる「外注」なら、報酬でもらっているので、雑所得になります。この場合は、もらったお金から経費を引いた残りが利益になります。利益が20万円以上あれば、確定申告が必要です。

副業では、どんなものが経費になるの?

経費は、あなたの仕事の内容によって異なります。そもそも、副業が会社員、パート・アルバイトなら経費は認められません。依頼されてイラストを描く副業をしているのなら、ペンや紙、ペンタブやパソコンの購入代金が経費になる可能性があります。

打ち合わせでお茶代や交通費がかかれば、それも経費です。業務に関連する書籍やセミナーも認められる場合があります。

ぼくが「認められる場合がある」などと曖昧な表現で書くのは、ひとりひとり働き方や立場、業務内容が異なるので、認められる人と認められない人がいるからです。はっきりと決まっていないところが、税金の良いところであり、悪しきところですね。

先日、出演したラジオで、DJの方が「はっきり決まってないなんて、おかしくないですか?」とおっしゃっていました。たしかに、そうかもしれません。ただ、決まってないからこそ、融通が効く部分もあると思います。その融通のラインを、どうやって、自分の方に寄せるか。それは、あなた自身の知識です。知識が、曖昧なラインを手繰り寄せるのです。

おや?雑所得のようすが…雑所得は事業所得に進化した!

副業は、会社員、パート・アルバイトでなければ、雑所得になると書きました。でも、副業の規模が拡大していくと、もはや、本業より、生活の糧となる場合があります。会社を辞めて、フリーランスになることもあるでしょう。そうすると、提供するサービスの質や業務の内容は今までと変わらないのに、所得の名前が変わることがあります。

雑所得だったものが、事業所得になるのです。

この基準は曖昧で、税務署の職員さんによっても、考え方は異なります。例えば、多くの芸人は、アルバイトをしていますが、アルバイトの収入のほうが芸人としての収入より多いからといって、芸人は副業ではありません。芸人が本業で、アルバイトが副業です。だから、事業所得と給与所得で申告をしますが、それを認めずに、雑所得と給与所得で申告するように促す職員さんもいます。

どんなものが事業所得かな?

事業所得かどうかは、以下を総合的に判断します。

・自己の計算と危険において独立して営まれているか
・営利性・有償性の有無
・継続性・反復性の有無
・人的・物的設備の有無
・その取引に費やした精神的・肉体的労力の程度
・その取引の目的
・その者の職歴・社会的地位・生活状況

羅列すると難しいですが、休日やスキマ時間でやるようなものは雑所得で、給与所得よりしっかりと取り組んでいるものは、事業所得となりそうです。会社員としてどこかに席があって、週5で働いていていれば、多くの場合、雑所得になるでしょう。個人的には、雑所得とされることのメリットは感じませんが、損益通算や青色申告の特典が必要なければ、雑所得でも問題はありません。

さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。法人の税務調査を行ったのち、吉本興業に。ツイッターは こちら。YouTubeチャンネルはこちら