陸上自衛隊を舞台に青年たちの青春群像劇を描くフジテレビ系ドラマ『テッパチ!』(6日スタート、毎週水曜22:00~ ※初回15分拡大)。佐野勇斗が演じるのは、街で見た自衛隊の音楽隊に憧れ、一般企業を辞めて自衛官候補生となる馬場良成だ。

前の作品で減量したにもかかわらず、今作のために10kg以上増量するなど、ストイックに取り組んでいる佐野。男だらけの撮影現場の雰囲気や、自身にとってのターニングポイントなど、話を聞いた――。

  • 『テッパチ!』に出演する佐野勇斗

    『テッパチ!』に出演する佐野勇斗

■バディ・町田啓太のアドリブに動揺

――撮影現場の様子はいかがでしょうか?

防衛省さんの全面協力ということで特別に撮影許可を頂いて、実際の駐屯地で本物の自衛官の皆さんが日々衣食住をされているところに混じって撮影をさせていただいてまして、ヘリコプターが飛び交っていたり、車両がたくさん行き来していたりと、僕たちからすると非日常な空間で撮影しているので、すごくテンションが上がります。実際に戦闘服に身を包んで、まだまだ本物の方々に比べたら未熟であると思うんですけど、「本物の候補生に見えるね」と言ってくださって。撮影した画を見ると、実際の環境に身を置いてやっているというだけあって、すごく臨場感があるので、たくさんの方が面白いと言ってくれる作品に仕上がっていると思います。

――バディを組む町田啓太さんはいかがですか?

町田さんは役と正反対でめちゃくちゃ真面目で、本当に細かいところまで気配りされるし、学校で先生から注意されるようなことは絶対しないというようなところは僕とすごく似ていて、初めからシンパシーを感じようなところがありました。性格は似てるのかなと思います。

年齢は8個くらい離れてるんですけど、僕らに寄り添ってくれていろんなアドバイスをしてくださいますし、本当に他愛もない世間話もするので、普段から僕ら2人はバディ感がすごく出てるんじゃないかなと思います。

――そのバディ感を深めるために、おふたりでやってることは何かありますか?

お互いあえて意識をしてるわけではないんですけど、2人のシーンも多いので常にしゃべってますね。町田さんもダンスをやられていたので、僕のグループ活動のことを応援してくれるし、いろいろ曲を聴いてくれたりもしますし、たくさん話しています。他愛もない話すぎて記憶にないことも多いんですけど(笑)。あ、プロテインの話もしてますね。

――お芝居を交えて、相性はどのように感じていますか?

「すごくいいバディ感が出てる」と言っていただけますし、町田さんが、2人のバディ感が出るシーンがちょっと少ないかなという印象を受けたみたいで、アドリブをたくさんしてくださるんです。本当にいろんなところで考えて、僕とのバディ感を出そうとしてくれて、良いスパイスを入れてくださっているなと感じています。

――そのアドリブを返すのはどうですか?

困ります(笑)。いつも「やめてくださいよ!」って言ってて、そこが「いいバディ感に映ってる」と言ってくださるんですけど、めちゃめちゃ焦りますね。僕は結構家でセリフを「こう言って、こう返して…」って考えてくるタイプなので、動揺しちゃいます(笑)

  • (C)フジテレビ

■“青春ドラマ”の魅力とは

――その他の候補生メンバーも含めて、雰囲気はいかがですか?

僕を入れて全員で8人いて、年齢で言うと30代の方が3人、20代が僕を含めて4人と、10代が1人いるんですけど、本当にみんなすごく仲が良くて、撮影中もいろいろ話し合ったり、町田さんが「もっとこうしようよ」という意見を全員で汲み取って、台本以上のものが出来上がってるという感じがするので、すごくいいチームワークだなと思います。

――候補生メンバーとは、どんな会話をされるのですか?

何を飲めばより効率的に筋肉がつくのかという話もしますし、駐屯地の武道場で演技するシーンがあって、その端っこにバーベルとかがあって、それをみんなでやりました。(教官役の)北村(一輝)さんの存在も大きくて、僕たちを指導する教育官として、カメラが回ってないところでも、1人1人とめちゃくちゃコミュニケーションを取ってくださるので、北村さんと町田さんが率先して、雰囲気を作ってくれているという感じですね。

――男だらけならではの現場のエピソードはありますか?

裸になるシーンは、みんなで人目をはばからず裸になって、外で筋トレをしたり、みんなでボディチェックをしたりしてますね(笑)

――みんなで青春しているという感じですね。

そうですね。仲が良いので、すごく居心地がいいんです。やってることは結構大変なのですが、現場に行くのは嫌じゃないので、それが楽しいなと思いますね。同世代も多くて、(佐藤)寛太くんとか(一ノ瀬)颯とか、プライベートで遊んだりするくらい仲良くなったので。

――そんな佐野さんご自身の「青春エピソード」はありますか?

僕は歴代で芸能人がいなかった高校に通っていたんですけど、体育祭のときに全員で僕のグループの曲を踊ったりしたのは、すごく思い出に残ってます。

――今回のような青春ドラマの魅力は、何でしょうか?

男同士で暑苦しく、みんなヒーヒー言いながらも泥だらけになるんですけど、僕は『ROOKIES』(TBS)が大好きだったので、最初はヤバい奴らの集まりがいろんなことを乗り越えて成長していくという物語が、やっぱりすごく惹かれますね。