自動車の税金といえば自動車税をイメージする人が多いと思いますが、実はそれ以外にもいろいろあるのをご存じでしょうか。具体的には車の購入時にかかる環境性能割、車検時にも支払う自動車重量税などがあります。

事前に知っておかないと、想定外の出費になって慌ててしまうかもしれません。今回は自動車に関する税金の種類について解説します。

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自動車に関連する税金の一覧

自動車の所有で発生する主な税金と、納税するタイミングは下記のとおりです。

・自動車税・軽自動車税:購入時、年に1回
・自動車重量税:購入時、車検時
・環境性能割:購入時
・消費税:購入時など
・ガソリン税:ガソリン購入時

年に1回支払うのが自動車税・軽自動車税で、5月末(一部の自治体は6月末)までに支払います。

自動車の購入時に支払うのは、自動車税、自動車重量税、環境性能割、消費税です。自動車重量税は車検のときにも支払う必要があります。

上記以外に、ディーゼル車には軽油取引税、大型特殊自動車の場合は固定資産税がかかります。

毎年支払うのが自動車税・軽自動車税

マイカー所有者(車検証での名義人)が毎年支払う税金です。自動車税は総排気量、軽自動車税は取得時期別に税額が異なります。

自家用・普通自動車の税額は、29,500円~111,000円で、総排気量が大きいほど税額は高くなります。軽自動車税は、自家用・660cc以下の四輪以上の場合で、10,800円または7,200円です。

なお令和元年に税制改正が行われ、令和元年10月1日以降に初回新規登録した車については、前述とは税額が異なります。

自動車重量税は車の購入時・車検時に支払う

自動車重量税は、自動車の重量に比例して発生する税金です。車の購入時のほか、車検のときにも支払うことになります。

納税額は車の重量と経過年数によって決まり、重量が重いほど、経過年数が長くなるほど高くなります。たとえば3年経過した1.5トンの自家用車の場合は24,600円です。

また環境性能に優れた自動車はエコカー減税が適用され、減税・免税となります。

環境性能割は燃費性能などに応じて変動する

環境性能割は令和元年から、それまで行われていた自動車取得税の代わりに導入されました。自動車を取得したときに課税され、車の環境性能によって非課税~3%です。

電気自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド自動車などは非課税、ガソリン車・LPG車(ハイブリッド車を含む)などのうち、燃費基準を達成した自動車は1%~2%です。それ以外の自動車は3%となります(2021年5月執筆時点)。

環境性能割に関しては、新車でも中古車でも税率は同じです。ただし取得価額の算出方法が新車と中古車で違うので、税額は変わります。

ガソリンを購入するときにかかるガソリン税

ガソリン税は直接車にかかる税金ではありませんが、ガソリンを購入する際に支払わなくてはなりません。具体的には揮発油税と地方揮発油税を合わせたもので、1リットルあたり53.8円(2021年5月執筆時点)です。

自動車関連の税金を節税するには?

いろいろと課税される税金負担を、少しでも軽くするためにできることについて解説します。

環境基準を満たした自動車を選ぶ

環境性能に優れた車には、自動車重量税のエコカー減税、環境性能割での優遇といったメリットがあります。購入予算の範囲内で、環境基準を満たした車を選ぶことで、支払う税金を減らせます。

軽自動車に買い替える

普通自動車の場合、自動車税は最低でも29,500円かかります。それに対して軽自動車税が10,800円の場合、大幅な節税になります。

軽自動車は普通自動車より安い、車体がコンパクトで運転しやすい、維持費も低く抑えられるといった点がメリットです。単身の人、運転がそれほど得意ではない人などは、軽自動車への乗り換えを検討するのも良いでしょう。

減税措置に当てはまるか確認する

一定要件に当てはまる場合、自動車税が減免される制度があります。具体的には障害者減免・公益減免・構造減免などです。

たとえば障害者減免は、身体障害者手帳・愛の手帳・精神障害者手帳などを持っている方が利用可能です。お住まいの自治体の公式ホームページをチェックして、該当する場合は手続きをしましょう。

ガソリン税の負担減にはキャッシュレス決済を活用

給油するたびにかかるガソリン税・ガソリン代の負担を減らすには、キャッシュレス決済を利用しましょう。ガソリン系のクレジットカードは、ガソリン代の割引やポイント付与などの特典があります。

またQUICPayやiDといった電子マネーのキャンペーンも要注目です。10%還元など、お得にポイントがもらえることもありますよ。