株式投資では、「どの銘柄を選べばいいか」に注目が集まりがちです。しかし、利益を出すためには「いつ売るか」も重要なポイント。また、利益を確定するだけでなく、損失を小さく抑えるために「損切り」をするなど、リスク管理を行うことも大切です。

そこで今回は、利益確定や損切りのタイミング、リスク管理について知っておきたいポイントをまとめてみました。

  • 株はいつ売る? 利益確定と損切りのタイミング

損切りは資金を守るために必ず必要

株式投資をしていると利益が出るだけでなく、損失が生じる場面に遭遇することもあります。買った銘柄が下落してしまった時、株価が再び値上がりするのを待つのか、それとも損失の拡大を防ぐために売却する(損切りする)のかの判断は大切です。

ただし、特に短期的な取引を行う場合、損切りをためらっていると含み損が膨らんでしまう恐れがあるばかりか、資金が「塩漬け」の状態になってしまい、新たな取引のチャンスを逃してしまうことにもなります。

そのため、損失を限定的にするための損切りには自分なりのルールを必ず設け、それを徹底して守るように努めましょう。たとえば、「損切りのラインは資金に対してマイナス2%まで」などと決め、もし自分で損切りするのをためらってしまうようであれば、「逆指値注文」を入れて機械的に損切りさせるのがおすすめです。逆指値注文とは、「指定した価格以上になれば買い」「指定した価格以下になれば売り」という注文方法のこと。株価が思惑と逆に動いた時でも、逆指値注文を入れておけば自動で損切りができるのです。

株式投資は、利益確定よりも損切りできるかどうかが非常に大切なポイントと言われているほどです。大事な資金を守るためにも、損切りのルールは必ず設定しましょう。

資金管理を徹底しよう

損切り以外にもうひとつ大切なリスク管理は、資金管理を徹底することです。ポイントは3つあり、ひとつめは、株式投資をするための資金は生活費と必ず分けておくことです。いざお金が必要になった時に生活費で株式を購入していると、それを売却して現金化しなければなりませんし、生活するのに必要なお金で投資していることで、余計なプレッシャーがかかり冷静な判断ができなくなることもあります。株式投資は、余裕資金で行うようにしましょう。

2つめとして、ひとつの銘柄には投資金額を限定することです。ひとつの銘柄に資金を全て投入した場合、うまくいけば大きな利益が得られますが、万が一株価が暴落するようなことがあれば、大きな損失を生むことになります。たとえば、資金が100万円あるなら、そのうちの30~50万円を銘柄の値動きに合わせて購入するなど工夫してみましょう。

3つめとして、初心者のうちは特に、自己資金以上の金額を投資しないことです。たとえば、資金管理がうまくできるようになり売買ルールを徹底して利益を出せるようになるまでは、信用取引のようなレバレッジの効く取引には手を出さないようにしましょう。

信用取引は、空売りや自己資金の3倍までの取引が可能になり、投資のチャンスを増やしてくれますが、その分、リスクも大きい取引です。そのため、すぐには飛びつかず、まずは株取引に慣れることや資金管理、売買ルールの徹底に努めましょう。

利益確定のベストなタイミングとは

それでは、株式投資で利益を確定するには、どのようなタイミングで株を売るのが良いのでしょうか。株の取引には、短い期間で売買を繰り返す「短期投資」と、半年~数年単位で株式を保有する「長期投資」があります。

短期投資の場合、基本的には保有している銘柄の株価が上昇したタイミングで売却します。その際、損切りする場合と同様に、「買値プラス〇%で利益確定」といったルールを設けておくことが大切です。

一方、長期投資は、企業の価値や将来性を見越して投資をします。そのため、一時的な値下がりは気にせず、長い期間をかけて利益を得ようとするスタイルです。

そして、数年後に期待した通り株価が大幅に上昇したところで利益を確定します。利益を確定する判断基準としては、株価指標などからその企業の成長に限界が見え始めた時と考えて良いでしょう。

株で成功している人の多くは、利益確定以上に損切りを徹底しているという共通点があります。損をすることがあっても、それを最小限に抑えることでトータル的な利益を多くし、また、すぐに損失を確定させることで次の取引の機会を逃さないようにしているのです。損切りや利益確定にルールを設け、どのような局面でも落ち着いて投資ができるよう目指したいですね。

筆者プロフィール: 武藤貴子

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント

会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録FP。