キャッシュレス決済の中には、スマホ決済だけではなく、電子マネーやデビットカード、クレジットカードなどがあります。これだけ支払い手段が多いと、買い物をする時に「今は何で支払ったらいいのかしら?」と悩みませんか。今回はキャッシュレス決済の使い分け方法やポイントがもらえるお得な利用方法をお伝えします。

  • スマホ決済と他のキャッシュレス決済、使い分け方法は

    スマホ決済と他のキャッシュレス決済、使い分け方法は(画像はイメージ)

まずは自分に合ったキャッシュレス決済を見つけよう

キャッシュレス決済を支払いタイプ別に分けると、前払い、即時払い、後払いの3タイプに整理できます。どの支払いタイプでも、カードタイプとスマホ決済の形態があり、例をあげると、下記の表の通りとなります。

  • キャッシュレス決済のタイプ別分類(執筆者作成/2019年8月時点)

    キャッシュレス決済のタイプ別分類(執筆者作成/2019年8月時点)

スマホ決済にはさまざまな種類がありますし、アプリのダウンロードや登録手続きが必要なため、まったく新しいタイプの決済方法だと感じるかもしれません。けれども、スマホ決済も、従来の他のキャッシュレス決済と基本的な違いはありません。買い物をする時に差し出すものが、スマホなのか、カードなのか、という形の違いだけです。

多様なキャッシュレス決済方法がある中で、「自分がよく行くお店で使えるか」「今まで貯めていたポイントが使えるか」「自分のお金の管理方法と合っているか」などから、まずは自分に合ったキャッシュレス決済を選ぶことが大切です。

では、自分に合ったキャッシュレス決済を選んだ上で、スマホ決済と他のキャッシュレス決済は、どのように使い分けるといいのでしょうか。

自分のライフスタイルに合わせて使い分ける

お財布は忘れることがあるけれど、スマホは絶対に持ち歩いている方であれば、スマホ決済をメインで利用すると良いでしょう。例えば、会社への通勤はGoogle PayやApple PayにモバイルSuicaを入れてタッチで支払い 、コンビニやカフェ、帰宅途中のスーパーではPayPayで支払う 。スマホ決済はクレジットカードに比べて、対応できるお店が限られていますが、お住まいの地域によってはこのような生活も可能です。

逆に、スマホ決済に馴染みがない方は、PayPayやLINE Payといったコード決済の利用を躊躇してしまうかもしれません。そのような方でも、Suicaなどの交通系ICカードは、利用しているのではないでしょうか。

電車やバス代の支払いだけではなく、自動販売機やコンビニ、ドラッグストア、一部のレストランでもSuicaで払う。新たなスマホ決済を利用しなくても、すでに利用しているキャッシュレス決済の利用範囲を少し広げてみてはいかがでしょうか。

このように、ご自分のスタイルに合わせて、使いやすいものを使うというのが、一番シンプルで、負担のない使い分けです。

まずはスマホ決済、次にクレジットカードで支払い

筆者の場合、スマホ決済を始めるまでは、1万円を超える支払いはクレジットカードを利用、1万円以下であれば現金払いにしていました。

今はできる限りスマホ決済(コード決済)を使い、スマホ決済が使えないところではスマホ決済に連携しているクレジットカードを使うようにしています。現金を使うのは、クレジットカードも利用できない場合のみです。

なぜこのような優先順位になっているのかというと、ポイントが還元されてお得な順で利用したいからです。

私が使っているスマホ決済は、アプリを利用するだけで利用金額に応じたポイント還元がされ、キャンペーンも頻繁にあります。また、クレジットカードも利用すればポイントが付くので、現金よりはお得さが感じられますが、キャンペーンはあまりありません。

スマホ決済と他のキャッシュレス決済のお得な利用方法

スマホ決済と他のキャッシュレス決済は、使い分けるというより組み合わせて上手に活用することで、ポイント還元を増やすことができます。

スマホ決済では、クレジットカードでのチャージや、クレジットカードでの支払いが選べます。 コード決済利用または電子マネーのポイントと、クレジットカードのポイントを二重取りすることもできるのです。

(1)スマホ決済と同じグループ会社のクレジットカードを利用する

PayPayや楽天ペイなどのスマホ決済の場合、同じグループが発行しているクレジットカードを使うと、ポイントの還元率が上がります。

例えば、PayPayでクレジットカードを支払い方法に設定して利用する場合、Yahoo! JAPANカードにすると、還元率は4%にもなります。他方、別のクレジットカードで支払う場合は、PayPayの還元率とクレジットカードの還元率を合わせて1%~となります。

  • PayPay還元率の一例(執筆者作成/2019年8月時点)※利用するクレジットカードにより還元率・還元されるポイントは異なる

    PayPay還元率の一例(執筆者作成/2019年8月時点)※利用するクレジットカードにより還元率・還元されるポイントは異なる

また、楽天ペイでは2019年9月30日までキャンペーンが実施されており、楽天カードで支払うと5%のポイント付与 となっています。このようにスマホ決済の運営会社と同じグループ会社が発行しているクレジットカードを利用すると、ポイント還元率が優遇されるキャンペーンが開催されることもあります。

(2)ポイント還元率の高いクレジットカードを利用する

ポイント還元率の高いクレジットカードを利用することも有効です。クレジットカードはポイント還元率0.5%のものが多いですが、1%以上のポイント還元が得られるものもありますので、利用するほど大きな差が出てきます。

例えば、リクルートカードは還元率が1.2%です。楽天ペイでは、コード決済利用で0.5%、楽天カードを支払いに設定すると1%、合計で1.5%の楽天スーパーポイントの還元を得られますが、リクルートカードなら別々のポイントでも合計1.7%の還元になります。

(3)利用するクレジットカードは1枚に集約する

複数のキャッシュレス決済を併用する場合でも、クレジットカードは1枚に集約したほうが効率的にポイントを貯められます。メインで使っているクレジットカードをスマホ決済の支払い方法に設定すれば、ポイントの取りこぼしがなくなります。

自分に合った決済手段を選んで、賢く利用

さまざまなキャッシュレス決済手段がありますが、あれこれ利用すると、ポイントや残高が分散したり、お金の管理が複雑になったりするため、せっかくの利点を活かしきれません。

ぜひご自分のライフスタイルにあったキャッシュレス決済を選んで、お得に、賢く利用しましょう。