漫画『進撃の巨人』に登場するアルミンは、エレンとミカサの幼馴染みで、彼らとともに調査兵団に入団した兵士です。戦闘力はあまり高くありませんが、本質を見抜く観察眼と、他を圧倒する優れた頭脳が最大の武器で、指揮官としての資質も開花させていきました。

そんなアルミンは、鋭い視点で物事を見つめ、核心をつく名言を多く残しています。

そこで、今回はマイナビニュース会員の男女300名を対象に漫画『進撃の巨人』に登場するアルミン・アルレルトの名言についてアンケートを実施。特に印象に残った名言・名セリフをランキング形式で紹介します。

アルミンの名言ランキング

マイナビニュース会員にアルミンの名言についてアンケートを実施したところ、ランキングはこのような結果になりました。

1位「100年壁が壊されなかったからといって 今日壊されない保証なんかどこにもないのに…」(13.7%)
2位「ダメだ…考えることを放棄してる………考えることが…怖いんだ!」(8.8%)
3位「良い人か…それは…その言い方は僕はあまり好きじゃないんだ だってそれって…自分にとって都合の良い人のことをそう呼んでいるだけのような気がするから」(8.3%)
4位「私はとうに人類復興の為なら心臓を捧げると誓った兵士!! その信念に従った末に命が果てるのなら本望!!」(6.9%)
5位「何かを変えることのできる人間がいるとすれば その人はきっと…大事なものを捨てることができる人だ 化け物をも凌ぐ必要に迫られたのなら人間性をも捨て去ることができる人のことだ」(5.4%)
5位「なんで僕は…仲間が食われてる光景を…眺めているんだ…どうして僕の体は動かないんだ…」(5.4%)
7位「僕に命を任せると言っている二人は…僕が…この世で最も信頼している人間だ…」(4.9%)
8位「わかっている……捨てなきゃ何も変わらない もう…甘い希望は捨てなきゃいけないんだ…」(4.4%)
8位「まだ離すな エレンに託すんだ 僕の夢 命 すべて 僕が捨てられる物なんてこれしか無いんだ きっとエレンなら海にたどり着く 海を見てくれる」(4.4%)
8位「僕が勝手に思い込んでただけだ…勝手に…自分は無力で足手まといだと 二人はそんなこと思ってなかったのに」(4.4%)
11位「ミカサを傷つけることが君が求めた自由か…?…どっちだよ クソ野郎に屈した奴隷は…」(3.9%)
11位「結果を知った後で 選択をするのは誰でもできる 後で『こうすべきだった』って言うことは簡単だ でも…!選択する前に結果を知ることはできないだろ?」(3.9%)
11位「元からこの世界は地獄だ 強い者が弱い弱い者を食らう 親切なくらい分かりやすい世界…」(3.9%)
14位「僕が言ったことを正しいと認めているから…言い返せなくて殴ることしか出来ないんだろ?」(3.4%)
15位「この作戦が上手くいけば…僕は…もう…海を見には行けないな 僕はなぜか外の世界のことを考えると勇気が湧いてくるんだ」(2.0%)

アルミンの名ゼリフ一覧

ここからはランクインした名言や名セリフを詳しく説明していきます。

「100年壁が壊されなかったからといって 今日壊されない保証なんかどこにもないのに…」

壁の中にいるだけで巨人の脅威から守られると過信している人々の、危機感の欠如に警鐘を鳴らした名言です。このセリフの直後、超大型巨人が出現し、平和は一瞬で失われました。まだ10歳だったアルミンの年齢を超えた思慮深さが伺えます。

現実世界でも、物事が順調に進んでいるとつい油断してしまうことがありますが、気のゆるみは失敗やトラブルの原因になりかねません。注意力の低下を自覚したときに思い出したい名言です。

このセリフを選んだ理由

・「ものごとの本質を的確にとらえた発言」(43歳男性)
・「常識が凝り固まって思考停止していることはよくあると思うから」(49歳男性)
・「当たり前が当たり前じゃなくなることって本当に困るから納得」(43歳女性)
・「日常は何かきっかけがあると壊れてしまうということを端的に表現できてる言葉だと思う」(48歳男性)
・「アルミンの気質と周りの空気感がよく感じられる良いセリフだから」(30歳男性)

「ダメだ…考えることを放棄してる………考えることが…怖いんだ!」

エレンの巨人化を目撃し、激しく狼狽する兵士たち。何とか対話を試みようとするアルミンですが、駐屯兵団のヴェールマン隊長は耳を貸そうとしません。この名言は、そんな隊長を前にして絶望したアルミンの心の声です。

一般的な常識の範疇に収まらない前代未聞なことを受け入れるには、相当の勇気と覚悟が必要になります。責任が自身に降りかかるとなれば、なおさら拒絶したくなるはずです。ピンチでも相手の状態を正確に見抜ける洞察力の高さに、アルミンらしさが感じられます。

このセリフを選んだ理由

・「日常生活でも、そう思うことが都度あるからです」(46歳男性)
・「現実の世界でも使えそうだから」(44歳男性)

「良い人か…それは…その言い方は僕はあまり好きじゃないんだ だってそれって…自分にとって都合の良い人のことをそう呼んでいるだけのような気がするから」

女型の巨人の捕獲に失敗した調査兵団は後日、疑いの目を向けるアニと接触。アニに「無謀な計画に協力するような良い人に見えるのか」と問われたアルミンは、この名言を返しました。

「良い人」は基本的にポジティブな言い方ですが、このセリフを聞いてハッとした方も多かったのではないでしょうか。協力的なら良い人、非協力的なら悪い人と分類するのは、相手の本質を見ていない証拠です。自分から見た基準だけで評価しないよう、気をつける必要がありますね。

このセリフを選んだ理由

・「普段生活している中でもよく使われている言葉で共感できる内容だと思ったので」(43歳女性)
・「自分にも当てはまることだと思い、はっとさせられたからです」(45歳女性)
・「世界観と言葉選びが魅力的です」(42歳男性)
・「今の社会にも当てはまる」(43歳男性)

「私はとうに人類復興の為なら心臓を捧げると誓った兵士!! その信念に従った末に命が果てるのなら本望!!」

巨人化の能力を発現させたエレンを警戒し、始末しようとする駐屯兵団を説得する際の名言です。恐怖で思考放棄するヴェールマン隊長に心が折れかけるアルミンでしたが、後ろに控えるエレンとミカサを守るため、自身の命を懸けて説得を試みました。

どんなに強い信念があっても、犠牲となり死ぬことはなかなか受け入れられません。ましてや、本望などと言える人はそういないでしょう。気弱なアルミンが、自分の命を捨ててまで現状を打破しようとした瞬間です。

このセリフを選んだ理由

・「アニメでこのシーンを見て鳥肌が立ったから」(26歳女性)
・「アルミンの人となりが出ているいいセリフだと思います」(31歳男性)
・「とても印象に残っているし、アルミンの名言といえばこのセリフが一番に思い浮かんだから」(35歳男性)

「何かを変えることのできる人間がいるとすれば その人はきっと…大事なものを捨てることができる人だ 化け物をも凌ぐ必要に迫られたのなら人間性をも捨て去ることができる人のことだ」

多くの犠牲者を想定したエルヴィン団長の非情な決断を肯定する名言です。兵士たちを騙すような団長のやり方を批判するジャンに対して、アルミンはその決断が決して簡単なものではなかったと力説します。

「こうなればいい」と思っているだけでは、現状は何も変わりません。たとえば、リーダーとして組織力を向上させようと行動を起こせば、嫌われたり煙たがられることもあるでしょう。改革を起こせるのは、それでも実行に移せる者だけです。

このセリフを選んだ理由

・「進撃の巨人を象徴するセリフだから」(33歳女性)
・「すごく深いと感じたからです」(38歳女性)

「なんで僕は…仲間が食われてる光景を…眺めているんだ…どうして僕の体は動かないんだ…」

大量の奇行種が壁内に侵入。アルミンたち訓練兵は、培った知識を活かし巨人を討伐しようとしますが、多くの仲間たちが犠牲に。あまりにも惨い現状に固まるアルミンの心の声です。

極限状態では、アルミンのように何もできなくなっても責めることなどできません。それでも、自己嫌悪や無力感に苛まれてしまうでしょう。強靭な精神力を持つキャラクターが多い中で、人間らしいリアルな弱さが感じられる名言です。

このセリフを選んだ理由

・「仲間が食べられているのに自分の体は動かないという葛藤がとてもわかるセリフだからです」(45歳女性)
・「とてもいいシーンで恐怖心が表に出ちゃった人間らしいシーンですね」(42歳男性)

「僕に命を任せると言っている二人は…僕が…この世で最も信頼している人間だ…」

自己評価が低いアルミンが、エレンとミカサに勇気をもらって奮起するシーンでの名言です。「自分は2人とは対等ではない」と卑下しがちなアルミンでしたが、そんな彼を誰よりも信じてくれたのは、ほかでもないエレンとミカサでした。

仲間からの信頼には応えたいと思うのが、人のさがです。相手が自分にとって大切であればあるほど、その気持ちは大きくなるでしょう。幼馴染みの3人が、互いを認め合っていることがよく伝わる名場面です。

このセリフを選んだ理由

・「一番心に響いたから。そんな信頼のおける友人がいるのがうらやましいとも思いました」(42歳女性)
・「感情が伝わってくる良いシーンだから」(41歳男性)

「わかっている……捨てなきゃ何も変わらない もう…甘い希望は捨てなきゃいけないんだ…」

エレンとの直接決戦。アルミンは不本意ながらも、エレンへの攻撃を決断をします。その際、人間性をも捨てて戦っていたエルヴィン団長を思い出し、弱気になりそうな自分自身にこのセリフを言い聞かせました。

あまりにも厳しい決断を迫られたとき、覚悟を固めるのは簡単ではありません。希望を手放す決断をするには、勇気がいるでしょう。なかなか踏ん切りがつかないとき、折れそうになる気持ちに寄り添ってくれる名言です。

このセリフを選んだ理由

・「目の前にある困難や嫌な現実をどうにかしないといけないケース、時には希望を放棄しないといけない場合もあります。人間の世界でも割り切って生きていく、物事をクリアしていく場面は多いです。自分自身の気持ちを高めたいときの名言であると思います」(37歳男性)
・「自分自身の心にグサッとくる言葉が身に染みる」(47歳男性)

「まだ離すな エレンに託すんだ 僕の夢 命 すべて 僕が捨てられる物なんてこれしか無いんだ きっとエレンなら海にたどり着く 海を見てくれる」

エレンと協力して、超大型巨人の討伐に挑むアルミン。しかし、アルミン考案の作戦には、自分が囮になって死ぬことが含まれていました。全身を焼かれながらも限界まで粘るアルミンの心の声です。

理想だけでは何も変えられないという、厳しい現実を誰よりも理解しているからこそのセリフとなっています。しかしながら、仲間を巻き込まず、自分の命だけを捨てようとするその決断に、非情になりきれないアルミンらしさが感じられて、切ないシーンです。

このセリフを選んだ理由

・「自分の体が燃えていく中ですさまじい信念を感じた。ここまでのは他の作品で見た記憶がなく、ショッキングでもあった」(49歳男性)
・「ここのシーンを見て印象に残ったし、泣いたのを覚えてます」(32歳女性)

「僕が勝手に思い込んでいただけだ…勝手に…自分は無力で足手まといだと 二人はそんなこと思ってなかったのに」

駐屯兵団に囲まれたエレンとミカサは、最終的な判断をアルミンに一任。「今まで助けてもらってばかりいた」と無力感を抱えていたアルミンが、2人の信頼に応える決意を固めたシーンでの名言です。

周囲と比べて「自分だけが劣っている」と落ち込む経験は誰にでもありますが、周りから一目置かれていることも実はあります。自分の特性は、自分では気づきにくいものです。劣等感で自信を無くしたときには、この名言を思い出してみてください。

このセリフを選んだ理由

・「自分を信じていなかったのは自分だったと自覚した、印象に残ったシーンだったから」(45歳男性)

『進撃の巨人』とは

諫山創氏が手がけた漫画『進撃の巨人』は、巨人の謎に迫ろうとする人類と、巨人の力をめぐる戦いを描いた物語です。2009年から2021年までの約11年半にわたる連載で延べ34巻を刊行。累計発行部数は2024年時点で1億2,000万部を突破し、アニメ化や実写映画化もされるなどの一大ブームを巻き起こした作品です。

巨人を駆逐するために調査兵団に入った青年エレン・イェーガーが、巨人を追う過程で世界に隠された秘密を暴いていく……というストーリーとなっています。

「人が巨人に食べられてしまう」というインパクトのある物語設定と謎が謎を呼ぶ展開は、国内外の漫画好きの間で大きな話題を呼びました。また、人類最強の兵士・リヴァイや今回紹介したアルミンなど、作品中に登場する多くの個性豊かなキャラクターたちも、人気を後押ししました。

アルミンの名言や名セリフをランキング形式で紹介しました

アルミンの名言は核心をつくものが多く、さまざまな気づきを得た方も多いはずです。ランキング上位には油断することの危うさ、自分だけの物差しでひとを測る曖昧さを教えてくれる名言が選ばれました。変革者としての覚悟を伺える名言も多く、気弱だった少年の成長が見て取れます。

エレンに「人類を救うのはオレでも団長でもない!! アルミンだ!!」とまで言わせたアルミンの功績を振り返りながら、ほかの名言も探してみるのはいかがでしょうか。

調査時期: 2025年5月9日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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