現在は様々な決済サービスが乱立しているが、1つのスマホアプリで複数の決済を使い分けられる便利なサービスも登場しており、そのなかでも最近注目を集めているのがTOYOTA Walletだ。
その名称からもわかる通り、トヨタ自動車のグループ会社のトヨタファイナンシャルサービスが運営するアプリで、トヨタユーザーでなくても利用可能。使い方によっては利用額の1.5%がキャッシュバックされる高還元が特長となっている。
以下に詳しく解説するので、スマホにいろんな決済アプリを入れるのは煩わしいと感じている人は、ぜひチェックしてほしい。
1つのアプリで6つの決済サービスを利用可能
TOYOTA Walletが対応している決済サービスは、iD、Mastercardコンタクトレス、Mastercard(オンラインショッピング)、TS CUBIC Pay、銀行Pay、Bank Payの6種類。それぞれ決済方法や支払い元、利用特典などが異なるので、まずは下表を参照してほしい。なお、Android端末はMastercardコンタクトレスには非対応となっている。
決済方法としては、大きく分けて3種類。Mastercard(オンラインショッピング)以外は実店舗での利用となり、iDとMastercardコンタクトレスはスマホを端末にタッチする方式、TS CUBIC Pay、銀行Pay、Bank PayはQR/バーコードを提示または読み込む方式となる。Mastercard(オンラインショッピング)はアプリに発行されるバーチャルカード番号などを入力すると、オンラインでの買い物に利用できる。
このほかにもmy routeやEPARKテイクアウトなど一部オンラインサービスでも、後述する残高を使って買い物が可能。また、iPhoneであれば、Apple Payに対応したオンラインショップでも、残高を使って買い物ができる。
決済サービスごとに利用できる加盟店は異なるが、たとえばセブン-イレブンであればiD、Mastercardコンタクトレス、銀行Pay、Bank Payでの決済に対応している。ファミリーマートとローソンもiD、Mastercardコンタクトレス、銀行Payで決済可能。後述する支払い元や利用特典も踏まえて、使いやすい決済サービスを選ぶといいだろう。なお、TS CUBIC Payは全国のトヨタ販売店(一部を除く)で利用できる決済サービスとなる。
利用する決済方法はアプリ上でスワイプすることで簡単に切り替えられる。iDとMastercardコンタクトレスに関しては、事前に設定しておけばアプリを立ち上げなくても利用可能だ。
-
(左)TOYOTA Walletのホーム画面。カード部分をスワイプすると利用する決済サービスを変更できる。(右) ホーム画面で「カード番号を確認する」をタップすると、カード番号や有効期限などが表示される。
-
(左) ホーム画面に表示されるカードはデザイン変更も可能で、35車種のトヨタ車の写真が用意されている。(右)iPhoneではWalletアプリでメインカードに設定しておけば、アプリを立ち上げなくてもiDとMastercardコンタクトレスが利用できる。
チャージ型も即時引き落とし型も使える
TOYOTA Walletは利用する決済サービスによって支払い元が異なり、それぞれ事前に設定する必要がある。iD、Mastercardコンタクトレス、Mastercard(オンラインショッピング)は、事前にチャージした残高から支払いが行われる。チャージ方法はクレジットカード、TS CUBIC Pay、銀行口座、ポイントの4種類。
クレジットカードからのチャージは、Visa、Mastercard、またはトヨタファイナンスが発行するカードにのみ対応。カード発行会社によっては、チャージ1回につき204円の手数料が必要だが、当面は手数料無料対応となっている。
TS CUBIC Pay、銀行口座、ポイントからのチャージは手数料無料。銀行口座は三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行など、全国22銀行が対応している。ポイントでのチャージは、TS CUBIC Payまたは「TS CUBIC CARD」の利用で貯まるポイントを使うことができ、通常は1,000ポイント=500円になるが、2021年9月30日までは1,000ポイント=1,000円でチャージできるキャンペーンが行われている。
残高は5万円が上限。チャージ金額は500円以上1円単位で選択でき、1日および1カ月につき30万円がチャージ上限となる。
TS CUBIC Payは「TS CUBIC CARD」の会員であればアプリから申し込みができ、同カードを保有していない場合は全国のトヨタ販売店(一部を除く)で申し込み可能。利用代金は後払いで登録した銀行口座から引き落とされ、毎月5日までの利用分が翌月2日に引き落とされる場合と、毎月20日までの利用分が翌月17日に引き落とされる場合があり、申込時に選択可能。リボ払いや分割払いにも対応している。
-
「TS CUBIC CARD」は様々な種類が発行されており、レギュラーカードは年会費1,375円で初年度は無料
銀行PayとBank Payは、設定した銀行口座から、利用代金が即時引き落としとなる。銀行Payは三井住友銀行やゆうちょ銀行など8銀行を設定可能。Bank Payは三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行など15銀行を設定可能。
iDとMastercardは利用額の1.5%をキャッシュバック
TOYOTA Walletは利用する決済サービスによって、残高へのキャッシュバックやポイント還元を受けられる。iD、Mastercardコンタクトレス、Mastercard(オンラインショッピング)は、利用額の1.5%が、利用翌月10日以降、残高へ順次チャージされる。キャッシュバック額は利用ごとに計算され、端数は切り捨てとなるため、1回67円以上の決済が対象。なお、キャッシュバックは終了日未定のキャンペーンとなっており、予告なく終了される可能性がある。
TS CUBIC Payを利用した場合は、「TS CUBIC CARD」会員は1,000円につき10ポイント、非会員は1,000円につき2ポイントが、利用代金の請求時に貯まる。残高へのチャージやリボ・分割払い時の手数料はポイント付与対象外。ポイントは月間利用合計額に対して計算される。貯まったポイントは前述した残高へのチャージのほか、対象となる自動車、カー用品、車検の代金への充当、各種商品への交換、提携するマイルやポイントへの移行にも利用できる。
このほかにも利用する決済サービスや加盟店によっては、キャッシュバックやポイント還元を受けられるキャンペーンが行われることもある。定期的に情報をチェックしておくといいだろう。
現在、TOYOTA Wallet残高へのチャージ方法を初回設定すると、初回特典としてもれなく1,000円分の残高がプレゼントされる(クレジットカードチャージの場合、初回特典獲得には500円以上のチャージが必要)。初回特典の変更・終了は未定となっているので、早めに設定だけでも済ませておくことをおすすめする。
