クレジットカードや電子マネー、バーコドード決済などが普及した現在でも好んで現金を使っている方は少なくありません。

しかし、もともと現金派だった筆者がお伝えしたいのは「ぜひキャッシュレス決済を使ってみて欲しい!」ということ。生活にキャッシュレス決済を取り入れたことで「自分の時間が増える」「支出や荷物を減らせる」などのメリットを実感したためです。

今回は、現金派の方に知っていただきたいキャッシュレス決済の強みや、注意点について解説します。

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現金派の方に知ってほしいキャッシュレスの強み

まずは、キャッシュレスの強みを4点紹介します。

1.荷物を減らせる

キャッシュレスを導入しお札や小銭を持ち歩かなくて良くなると、大きな財布が必要なくなり外出時の荷物を減らせます。

男性であれば、常に手ぶらで外出することも可能でしょう。一度手ぶらの快適さを知ってしまうと、二度とバッグを持ちたくなくなるかもしれません。

女性の場合は、化粧ポーチや生理用品などを持ち歩く方も少なくないため、手ぶらでのお出かけは難しいかもしれません。しかし財布が小さくなることで、荷物が軽くなり、外出をより楽しめるようになる可能性があります。

2.ATMに並ぶ時間や引き出し手数料の支払いが減る

会計時にキャッシュレス決済を利用する習慣が身につくと、現金を使う機会が減るため、ATMで現金を下ろす機会も減ります。給料日に長蛇の列に並ぶこともなくなるでしょう。

浮いた時間は、趣味に没頭する時間や家族と過ごす時間、仕事に打ち込む時間などに充てられるでしょう。

またATMを利用する頻度が減ると、引き出し手数料の支払いも減っていき、家計の支出を抑えられる可能性があります。

3.ポイントが貯まる

キャッシュレス決済の多くは、決済金額に応じたポイントを獲得できます。獲得できるポイントは、多くの場合100円または200円の決済につき1ポイントです。

貯まったポイントは、1ポイント1円として利用が可能です。仮に100円につき1ポイントが貯まるキャッシュレス決済の場合、10万円使うと1,000円分のポイントがもらえます。

現金で決済をしても、現金が戻ってくることは基本的にありません。支払いをすることで、金銭と同じ価値があるポイントを獲得できるのは、キャッシュレス決済ならではの強みといえます。

4.スムーズに決済できる

キャッシュレス決済のほとんどは、お店の専用端末にスマートフォンをかざすだけで決済が完了します。財布からお札や小銭を取り出したり、受け取ったお釣りを財布にしまったりする必要はなく、スムーズに決済が可能です。

また決済の際に、店員と現金をやりとりしなくて良いため、感染症対策としても有効です。

キャッシュレス決済なら現金派の方の不安も解消できる

現金派の方は、キャッシュレス決済に対して「使いすぎてしまうのではない」「キャッシュレスに対応していない店舗もあるのでは? 」といった不安や疑問を感じているはずです。

ここでは、現金派の方が抱える不安と、それを解消できる理由について解説します。

Q.お金を使いすぎてしまわないか不安です

A.専用の管理アプリや家計簿アプリで使いすぎを防げます

専用の管理アプリや、キャッシュレス決済を連携させた家計簿アプリでは、キャッシュレス決済の利用履歴が分かりやすく表示されます。管理アプリや家計簿アプリを定期的にチェックする癖をつけることで、使い過ぎを防げるでしょう。

むしろキャッシュレス決済を利用すると、ほぼ自動で家計簿を付けることも可能であるため、管理がしやすくなって貯蓄を増やせる可能性があります。

Q.キャッシュレスに対応していない店舗もあるのでは?

A.キャッシュレス決済が使えるお店は、急速に増加しています。

経済産業省の調査※によると、アンケートに回答した店舗の約72%が何かしらのキャッシュレス決済設備を導入しています。いまやキャッシュレス決済を利用できないお店の方が珍しいと言っても、過言ではないでしょう。

一方で、病院やクリニックなどの医療機関、市町村役場をはじめとした行政機関などはキャッシュレス決済に対応していません。現金が必要になったときに備えて、1万円札を持っておくと安心です。

※出典 : 経済産業省「キャッシュレス決済 実態調査アンケート集計結果」(P5)