登録した決済サービスを利用すると、25%のポイント付与(最大5,000円相当)を受けられるマイナポイント事業。9月のスタートから約3カ月が経過したが、どの決済サービスを選べばいいかわからず、まだ申し込みをしていないという声も多い。

マイナポイント事業に登録できる決済サービスは、マイナンバーカード1枚につき1つ。対象となる決済サービスは100以上あり、そのなかにはマイナポイントとは別に、追加でポイント等を付与するキャンペーンを行っているサービスもある。9月前後に比べると、キャンペーンの数は減ってしまったが、一方で新たに始まるキャンペーンもあるので、これから申し込む人にぜひチェックしてほしい情報を紹介する。

  • 「マイナポイント」のキャンペーンが実施中の決済サービスは?

    「マイナポイント」のキャンペーンが実施中の決済サービスは?

「WAON」は最大2,000円分を付与

イオングループの電子マネーであるWAONは、マイナポイントとは別に最大2,000円相当を上乗せできる。

  • (左から)WAONカード、JMB WAONカード。おサイフケータイでも利用できる

マイナポイント事業では、2021年3月末日までの合計チャージ金額に対して、25%(最大5,000円分)のWAONを付与。さらにWAON独自の特典として、10%分(最大2,000円分)のWAONも付与され、合計すると2万円のチャージで7,000円分のWAONが付与されることになる。

WAONは200円の利用につきWAONポイントが1ポイント(イオングループの対象店では会員登録したWAONの利用で2ポイント)、JMB WAONであれば200円につきJALのマイルが1マイル貯まる。そのためチャージと利用を合わせれば、合計付与率は35.5~36%となる。

また、「イオンカードセレクト」や「イオン銀行キャッシュ+デビット」でのオートチャージ、JMB WAONと紐付けた一部の「JALカード」を使ったチャージでは、チャージに対してWAONやマイルが貯まる。つまりチャージ方法によっては、合計36%以上の付与率を得ることも可能である。

  • (左から)イオンカードセレクト、イオン銀行キャッシュ+デビット。どちらもカードにWAON機能を搭載

「LINE Pay」は5,000円相当の暗号資産の権利がもらえる

LINE Payは2020年12月7日から16日までの間にマイナポイントに登録すると、マイナポイントとは別に5,000円相当のLINKリワードがもらえる。

LINKリワードは、LINEの独自暗号資産(仮想通貨)「LINK」に転換でき、暗号資産取引サービス「BITMAX」で口座開設(満20歳以上満75歳未満のみ可能)後に、管理ウォレットの「BITMAX Wallet」を経由して受け取ることが可能。LINKは暗号資産なので価格変動するが、日本円に換金してLINE Pay残高や銀行口座に出金もできる。出金時の手数料はLINE Pay残高の場合は1回110円、銀行口座の場合は1回400円となっている。

  • 特典のLINKリワードはLINEで受取通知が届き、BITMAX Walletで受取申請。BITMAXで口座開設後に受け取りをする。(右)LINKは価格変動するため、受け取るタイミングによって入庫されるLINK数は異なる

マイナポイント事業では、2021年3月末日までの合計利用額(請求書支払いやLINE証券への入金などは対象外)に対して、25%(最大5,000円分)のLINEポイントが還元。LINEポイントはLINE Payでの支払い時に1ポイント=1円相当として利用できるほか、一部のLINEのサービスでも支払いに充当できる。

LINE Payは登録した「Visa LINE Payクレジットカード」を支払い元にする「チャージ&ペイ」の機能を使って支払いをする場合、自身の「LINEポイントクラブ」のマイランクに応じて1~3%のLINEポイントが貯まる。また、マイランクに応じて最大で月10枚、コンビニ、ドラッグストア、スーパーなど幅広い業種の加盟店で割引を受けられる特典クーポンも利用可能だ。

  • 「Visa LINE Payクレジットカード」は4色のデザインから選択可能

  • LINE Payの特典クーポンは2020年11月現在、約130加盟店で利用できる

たとえば1万円の買い物を10%オフの特典クーポンを使って支払った場合、クーポンでの割引が1,000円分、割引後の金額に対してマイナポイント事業でのLINEポイント還元が2,250ポイント、チャージ&ペイでの還元がマイランクによって90~270ポイントとなり、最高で35.2%還元になる。

特典クーポンを上手に使えば還元率を大きく高められるうえ、もれなく5,000円相当のLINKリワードももらえるので、自己資金を使わずに暗号資産を試してみたいという人は、ぜひこの機会を活用してほしい。

「PayPay」は抽選で最大10万円相当が当たる

一攫千金を狙うならPayPayがおすすめ。PayPayでは毎週月曜に「マンデージャンボ」として、抽選で最大10万円相当のPayPayボーナスが当たるキャンペーンを開催している。

マイナポイント事業としては、期間中の合計チャージ額または利用額(申込時にユーザーが選択)に対して、25%(最大5,000円分)のPayPay残高が還元され、チャージした残高はPayPayマネーライト、還元される残高はPayPayボーナスになる。

PayPayマネーライトは買物などでの支払いや、他ユーザーへの送金、割り勘に利用可能だが、出金は不可。PayPayボーナスは買物などの支払いにのみ利用できる。

また、PayPayは通常、事前にチャージした残高、「Yahoo! JAPANカード」、「PayPayあと払い(一括のみ)」を使って支払いをした場合は、PayPay STEPの達成状況によって0.5〜1.5%( Yahoo! JAPANの対象サービスでは1〜2%)のPayPayボーナスが還元される。そのためマイナポイント分と合わせれば、最高で27%還元になる。

  • (左から)PayPayアプリのホーム画面、PayPay STEPの達成状況確認画面

PayPay独自の特典である「マンデージャンボ」は、11月23日から12月28日まで、毎週月曜に開催。マイナポイントに登録したPayPayを使って、実店舗(一部対象外店舗あり)、ネットストア、請求書払いサービスのいずれかで、残高(実店舗は「Yahoo! JAPANカード」または「PayPayあと払い(一括のみ)」も対象)から支払いをすると、決済と同時に抽選が行われる。

1等(1日350本)は決済金額の100%、2等(1日3,700本)は同10%、3等(1日12万2,000本)は同2%をPayPayボーナスとして還元。1回および1日あたりの付与上限は10万円で、当選の確認にはPayPayアプリが必要。当選者には決済直後に当選画面が表示される。

  • 当選画面のイメージ(画像は10〜11月に開催された「ペイペイジャンボ」時のもの)

これに加えて、PayPayでは全国の地方自治体と連携したキャンペーンも開催している。11月は全国38自治体で行われており、12月も30以上の自治体でキャンペーンが行われる予定。地域内の対象店舗で、条件を満たしたPayPayを使って決済すると、20〜30%のPayPayボーナスが還元される。また、自治体によってはマイナポイントに登録していなくても参加可能だ。

  • キャンペーン開催中の自治体はPayPayアプリや公式サイトから確認できる

マイナポイント事業の期限は2021年3月末日までだが、申し込みは先着4,000万人に達した時点で締め切られる予定となっている。まだ申し込みをしていないという人は、まずは申し込みに必須となるマイナンバーカードだけでも、早めに申請しておくことをおすすめする。

※本記事で紹介したサービス内容は更新日時点の情報です。「税別」などの注記がない限り、原則として消費税込みの金額を表記しています。ポイント価値は編集部にて算出しており、利用方法によって上下する場合があります。各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。