オフィスには実に多様な社員がいる。仕事ができる社員におしゃべり好きな社員、自己中の社員や自分の世界に閉じこもっている社員まで……。職場とは、「さまざまな特徴を持った人が集まる場所」とも言えるだろう。

そこでこのほど、マイナビニュース会員500名にオフィスにいるさまざまなタイプの社員に関するアンケート調査を実施。アンケート結果のコメントとともに特徴的な社員の実態に迫っていく。

今回紹介するのは「コミュ力最高社員」。部署やチームの垣根を越えて仕事をしたり、オン・オフを問わずに多くの同僚や上司とうまく付き合ったりしているコミュニケーションスキル抜群な社員の秘密とは。

  • あなたの職場にいる「コミュ力最高社員」はどんな人?

    あなたの職場にいる「コミュ力最高社員」はどんな人?

皆が感じるコミュ力最高社員とは

アンケートでは、コミュ力最高社員と感じるような社員に関し、以下のようなコメントが寄せられていた。

・「ある程度年次も上なのに親しみやすくて、仕事以外の飲み会の場でもあらゆる世代の社員とコミュニケーションを上手にとっている」(女性/46歳/東京都/サービス)
・「評価が低い社員とも、高い社員とも調和を取ってくれるような広い目を持った社員です。面倒見もよくスポーツも盛んにしていて、いろいろな人を誘っている姿を見ます」(女性/38歳/埼玉県/不動産)
・「情報交換に機敏であり、他部署における人間関係なども的確に把握している」(男性/58歳/東京都/生命保険・損害保険)
・「全社員の顔と名前を覚えて分け隔たりなく接している。社内ではもちろんのこと、アフターもいろいろな部署の人たちと接している」(男性/46歳/東京都/その他電気・電子関連)
・「コミュ力が高い社員は話が上手で面白い。上司・部下の縦関係だけでなく、他部署など横の関係も人を区別せずに接する。なので、いろいろな部署から春になるとひっぱりだこになっている」(男性/49歳/大阪府/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連)
・「社長です。本当に頭が下がるくらい社員と接触をするし、扱いがうまい」(男性/60歳/福岡県/その他電気・電子関連)
・「同じ部署内でありながら、各セクション同士での仕事の線引き争いが激しく、いつも仕事を押し付けあっていましたが、新しいシステム導入の際に各セクションの仕事がスムーズに進むように調整した部長はコミュ力が高いと思いました。部全体の飲み会なども催して、とても雰囲気がよくなりました」(女性/52歳/福岡県/サービス)
・「ゴルフのコンペを定期的に開き、 誰でも構わず受け入れる」(男性/35歳/愛知県/公益・特殊・独立行政法人)
・「BBQ、たけのこ狩りなどのイベントを全社的に行い、どんどん社内人脈を拡大している方がいます。また、嫌みの無い性格で皆に好かれ、頼られてもいます。皆が知っている有名人です」(男性/46歳/長野県/システムインテグレータ)
・「面白い。自分の成功から失敗まで、すべて笑い話にして話している。会議中の重い雰囲気を、一気に明るいものにすることができる」(男性/25歳/埼玉県/公共サービス関連)

話上手で自分からグイグイと人を巻き込んでいく

「コミュ力最高社員」の特徴は、なんといってもトークスキル。性別や年齢を問わず、どんな世代とも分け隔てなく会話できることが、多くの人のアンケートから読み取れる。

そして、ゴルフやバーベキューなどのイベントを自ら企画し、自分から声をかけていろいろな人と交流を持っていく。グイグイと話しかけているようにも思えるが、アンケートの中にはそれを不快に感じている様子はなかった。そこは、持ち前のトークスキルで嫌な雰囲気にしないのだろう。また、全社員の名前を覚えているといった、マメな部分もある社員も少なくなかった。ムードメーカーである一方で、ひそかな努力をしていることがうかがえる。

コミュニケーション力を駆使し、押し付け合いになるような仕事をうまく調整して成立させるなど、仕事の面でも能力が生かされているケースも目立った。仕事での成功も失敗も笑い話にできるなど、心の余裕も大きい人がコミュ力最高社員には多いようだ。

こうもスキルが高いと、正直なかなか見習うことは難しい。まずはコミュ力最高社員の企画に乗っかって、イベントや飲み会などで一緒に過ごしていけば、少しずつ自分自身のコミュ力がアップするかもしれない。

漫画: 山本ゆうか

フリーランスのイラストレーター・漫画家として活動するワーキングマザー。
ウェブを中心に雑誌、書籍、広告の仕事で活躍している。情報処理学会会誌『IT日和』、チエネッタ『お隣さんの○○事情』イラスト担当中。