暑さが厳しい季節になりました。夏バテや熱中症などになっていませんでしょうか。暑さ対策を忘れずに体調に気を付けてお過ごしください。

さて今回はお盆にまつわるマナーをお伝えしていきたいと思います。夏休みやお盆休みがあり実家や地元に帰省する、身内で新盆があるなどのご予定がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時にお役に立てればと思いますのでご一読ください。

そもそもお盆とは……?

8月13日からの4日間を「盆」、「お盆」と言います。東京都内や一部地域によっては7月13日から4日間を指すこともあります。お盆というのは亡くなられた方の供養のための日です。霊になった故人が住んでいた所へ帰るとされ、その霊を迎えて供養する習わしだそうです。その土地によって供養の仕方は様々です。お墓の掃除やお参りなどが普段できない方はお盆の時期に行ってみてはいかがでしょうか。

新盆について

故人が四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆のことを「新盆」と言います。ちなみに四十九日が過ぎていない場合は新盆とは言いませんので気を付けましょう。

新盆は人を招くなどして供養することが一般的です。僧侶を呼び供養を行うお宅もあるでしょう。僧侶をお呼びした家では「お布施」や「お車代」をお渡しすることが通例とされていますのでそちらも気を付けましょう。

供花について

お供え用の花を仏花と言います。ブーケなどの華やかなものと違い、主に菊などが入って構成されています。売られている花で「仏花」と記されているものを買うか、「仏花」「お供え用のお花」ということを伝え生花店に頼みましょう。供花には棘のある花や洋花はふさわしくないとされることもありますが、個人が好きだった花を供えることは必ずしもいけないことではありません。場所などに迷惑が掛からない範囲でお供えしましょう。

ちなみに花などを供える際には、墓石や仏壇を正面から見たときに自分の方に向くようにしましょう。

お供え物や手土産について

基本的に故人へのお供え物と訪問する家への手土産は分けた方がいいという考え方が一般的です。

お供え物は日持ちがしやすいもの、個人が好きだったものなどを選びましょう。のしを付ける場合には「御供」とします。(「御仏前」「御霊前」の場合もあります。)手土産に関することは第10回で書いてありますのでそちらを参照してください。

家にお邪魔し、お参りさせてもらう場合は

家人の方に挨拶をし、お参りをさせてもらっても良いか伺います。手土産を渡すのであればこのタイミングがいいですね。新盆のお宅にはお悔やみの言葉や身内の方を元気づけられるような一言をかけてください。お供え物も、「御仏前にお供えください」と言ってお渡しします。お参りする場合は仏壇の前に正座し、線香に火を付けます。線香も本数など宗派によって違うので普段自分が行っているお参りの仕方で良いか確認できると良いです。前の方がしているように習ったり、良く知っている人に聞いてみたりしても良いので、気を付けましょう。最後に線香やローソクの火は、息を吹きかけて消すのではなく手で仰いで消しましょう。

この時の服装ですが、お参りをさせてもらう程度であれば普段着で問題ありません。会食などがある場合や決まりがある場合などは喪服にするなど判断しましょう。いずれにしても華美な服装や露出の多すぎるものは避けましょう。


いかがでしたでしょうか。お盆は親戚などの人が集まる行事でも、お正月とはまた違う意味や習慣が沢山ありますね。上記のことを参考にしていただき、これを機に自分の家や地域の習わしを確認する時期にしてみてはどうでしょうか。昔からの伝統や自分の家の風習を知り、次の世代にも伝えていきたいですね。

■ 執筆者プロフィール:名越 華子(なごや はなこ)

大学卒業後、TBCグループ株式会社入社。入社2年目より秘書として勤務。日々の秘書業務を活かし敬語やマナー等本の監修や講演をし、若手の育成などにも力を注ぐ。

その後マーケティングPR戦略部広報室に所属。TBCが掲げるTotal Beauty Communicationsの略であるTBCの窓口として美容や健康の情報を発信。秘書検定1級、青汁マイスターの資格を持つ。

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