「ランチタイムはどこのお店も混雑しているけど、いちいち並んでる時間なんてない」「お昼の時間ぐらいゆっくり過ごしたい」「昼食でも身体にいいメニューを選びたい」……このように、都心部のオフィス街には「ランチ」に関する悩みを抱えたビジネスマンが溢れかえっている。「ランチ難民」という言葉が生まれてしまうほどその現状は深刻だ。本連載では、この問題を解決するべく、オフィスで活用できるさまざまなサービスを紹介していく。

  • 450円の日替わり弁当をアプリで手軽に利用できる「あづま給食センター」のサービスをご紹介

    450円の日替わり弁当をアプリで手軽に利用できる「あづま給食センター」のサービスをご紹介

宅配弁当のキャッシュレス化を目指す

最近では、福利厚生の一環として社内に社員食堂を設置したり、ランチ補助として手当を出したり、企業側もさまざまな工夫を凝らしている様子が見受けられる。その中でも、社内で一括してお弁当をオーダーするというケースもあるのだが、注文する業務が大変との声が聞こえてくることもあるという。

そこで紹介したいのが、アプリで簡単に宅配弁当の注文ができる「あづま給食センター」のサービスだ。

同社は創業52年の老舗宅配弁当屋であり、都心で働くオフィスワーカー向けに弁当の製造・配達を手掛けている。配達エリアは東京都心部と千葉県の一部。12年前から米ニューヨーク、ニュージャージーでも販売を始め、日本のお弁当文化を世界に発信しているという。

  • 東京都葛飾区に本社を構え、日本のお弁当文化を世界に広めている同社

    東京都葛飾区に本社を構え、日本のお弁当文化を世界に広めている同社

お弁当のメニューは日替わりの1種類のみに絞ることで製造効率をアップ。食べ応えがありながらも健康的なメニューで構成されたお弁当を、1食450円という低価格で提供している。

しかし、お弁当そのもののクオリティもさることながら、同サービスの特筆すべき点は冒頭でも述べたように「注文の手軽さ」である。以下にその内容を紹介しよう。

  • 宅配弁当とITの融合に成功!

    宅配弁当とITの融合に成功!

これまで、ユーザーである各企業の総務担当者から多く寄せられたのは、「毎日のお弁当注文の取りまとめをしたくない、間違うと怒られる」「集金業務が面倒、お金の管理が大変」という意見だった。そういったことが原因で宅配弁当を利用しない企業も増え、オフィスワーカーのランチ難民化が進んでいたという。そこで「あづま定食センター」がこの問題を解決するべく掲げたテーマが「宅配弁当とITの融合」だ。

同社は、2014年に宅配弁当業界で初となる専用アプリ「OBENTO-TEC」を開発し、運用を開始。同アプリでは、スマートフォンで注文・決済・集計が行えるとのこと。利用方法は、ユーザー企業ごとに発行された専用URLにアクセスし、お弁当を注文するだけという非常にシンプルなものとなっている。当日の午前10時まで注文可能で、1社あたり最低10食から対応。いつでもどこからでも「3タップ」で簡単にお弁当の注文・決済ができる。

  • 「Yahoo!ウォレット」「楽天ペイ」も利用できる

    「Yahoo!ウォレット」「楽天ペイ」も利用できる

当初、決済手段は「PayPal(ペイパル)」のみであったが、2015年には「Yahoo!ウォレット」「楽天ペイ」にも対応する新サービス「POINTO・BENTO」を開始した。同サービスを活用することで、お弁当の決済時に「Tポイント」や「楽天スーパーポイント」が貯まり、そのポイントでお弁当を購入することも可能に。

2017年には、「Suica」や「PASMO」など12種類の電子マネーによる決済に対応した注文システム「OBENTO-PIT」も展開。導入に際して必要な手続きは、iPadと決済端末をオフィスに設置するだけ。iPadの注文ボタンを押し、電子マネーを決済端末にタッチ、最後にiPadの完了ボタンをタップするだけという、至って簡単な手順で注文・決済・集計が完了できてしまうのだ。

  • オーダーの手軽さはかなりのもの

    オーダーの手軽さを追求

世の中には数多くの宅配注文アプリが登場してきているが、「3タップ」という手軽さはあづま給食センターならではだろう。ここでも、提供するお弁当を日替わりメニュー1種類に絞ったことが活きている。

飲食業界にもキャッシュレス化の波が押し寄せる中、同社はいち早くその流れに乗り、2018年10月には「PayPay(ペイペイ)」、「Alipay(アリペイ)」での決済にも対応をスタート。2019年3月には「LINE Pay(ラインペイ)」での決済も利用できるようにする予定だという。