「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第143回のテーマは「テリトリーが違うと見える世界が違うの? 」です。

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新生活シーズンが始まりましたね。小学校の入学準備に追われております。いや、もっと前からやっておけばよかったのですが……。年度末やら確定申告やら、大人も忙しい季節ですよね。というわけで、バタバタしながら新生活準備をしています。

我が家はパートナーが炊事担当で、その他のことはほぼ私の担当です。なので、子供服を整理したり、新しくスペースを作ったりおもちゃを管理したりするのも私の仕事。息子と話し合いながら物の取捨選択をして、リビングを改造しています。

未練がましくとってあった赤ちゃん時代のおもちゃや本は、さすがに子どもが6才ともなると「もういいか……」と踏ん切りがついたので、スペースを開けるためにリサイクルに出しました。最近はおさがりの先を探すのも面倒になり、かといって捨てるのも忍びないので、寄付することにしています。

私はダンボール1個につきワクチン募金が付いている、「リサイクルボックス」を購入する形式のものを利用しています。古着を送る送料だけじゃなく、そこにワクチン募金も入っているので、思い入れのある子どものお下がりを処分しつつ、いいことをした気分になれるので気に入っています。服だけでなく、おもちゃや大人の古着も引き取ってもらえるので、新しくスペースを確保できました。

昔は、小学生になると学習机を買ってもらって、自分で宿題する……みたいな感じでしたよね。自分が昭和の子どもだったころ然り、ドラえもんののび太くんの部屋然り。しかし最近は、低学年の間はリビングで勉強するスタイルをよく見聞きします。自分が子どものころ、親に宿題を見てもらった記憶がないのですが、最近は親が宿題を見ることも多いんですよね。

親がいる安心感があったり、生活音などの雑音があったほうが集中できたりと、勉強に関してはリビング学習のほうが学習効果が高いという話を聞いて、我が家もしばらくはリビング学習にする予定です。

先輩パパママの話でも、低学年のうちは子ども部屋をせっかく作ったのに、リビングにばかりいて全然子ども部屋を使わない……なんて話も聞くので、ケアが必要な年齢のうちはリビング学習のほうが理にかなっていると思います。

そんなわけで、リビングの収納などを変えています。基本的に私が考えていて、ランドセルラックの導入や、大きな棚などの配置だけはパートナーにも相談しています。

と、家具の位置などについてはさすがにパートナーも認識しているのですが……。目の前にずっと置いてあった積み木の箱が3つと、ブロックの入っていたバケツがごっそりとなくなっても、「なんかあったっけ? 」と言うパートナー!

私は自分の管理下じゃなくても、部屋に置いてあるものは認識しているタイプなので本当に驚きます。自分の担当ではないキッチンで、キッチン用具が増えたら「増えたなあ」とかはわかるタイプです。なので、パートナーが「部屋の見えるところにあった子どもおもちゃ」のことを認識していないことにすごくびっくりしちゃうんですよね……。しかも、パートナーの部屋の入り口のドアの横にあったのに!

パートナーいわく、「自分で見ようと思ったこと、聞こうと思ったこと以外は認識していない」ということです。こういうのは脳のタイプ差なんでしょうか? 男女で言うと、やっぱり男性のほうが周囲に気を張ることが少ないせいか、そういうタイプの人が多い気がします。もしくは、視力の差……?

我が家は「気になるほう、こだわりがあるほうがタスクをやる」スタイルです。私は全く食事にこだわりがないので、パートナーにおまかせしています。とはいえ、出てくるものをいただくのはありがたいなあと思って毎日過ごしています。

ですが、部屋についてはそもそもパートナーは「認識していない」「見えていない」ということが多くて、がっくりすることが多いです。私のほうが目がいいし、ホコリも見えるし、自分に関係ないところのものも認識している。なんだか不均衡……と思いつつ、こういうのは個人差なのでしょうがないな~と思っています。

こんな感じの我が家の新生活準備。でも実際に始まってみないとわからないことばかりです。せっかく作ったスペースだって、教科書を受け取ってみたら全然足りないかもしれないし、小学校で使う道具が増えると、またスペースを考え直さなければならないと思います。

子どもを産んで、保育園に入れる大変さとはまた違いますが、「実際にやってみないとよくわからない」ターンが来たなあと思っています。準備してても、してなくても、新生活はやってきます。とりあえず、子どもも大人も最低限困らないようにはしつつ、臨機応変に対応していくしかなさそうです。

みなさんも、新生活頑張っていきましょう。

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著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。