次々に新しい料理や食材などが登場するとあって、『食のトレンド』は刻一刻と移り変わっていく。しかし、クライアントや職場の同僚と「あれ食べた?」という話になることはよくある。そんなときに「……聞いたこともない」というのは、かなりマズい。この連載では、ビジネスマンが知っておけば一目おかれる『グルメの新常識』を毎回紹介していく。第50回は「最新の乳酸菌飲料」。

  • 左から「キリン iMUSE 水」「キリン iMUSE レモン」「キリン iMUSE ヨーグルトテイスト」(500ml/希望小売価格143円)

「最新の乳酸菌飲料」って何?

コロナ禍の影響もあり、健康維持への意識の高まりから、乳酸菌飲料を積極的に摂りたいという人が増えている。乳酸菌とは、発酵によって糖から乳酸をつくる性質をもつ微生物の総称。腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整える役割がある。

これまでは乳酸菌飲料というとヤクルトに代表されるような健康食品のイメージが強かったが、最近は一般的なドリンクとして気軽に飲める商品が増え、飲用シーンの幅も広がっている。飲料メーカー各社が独自に開発した乳酸菌が使われており、ヨーグルト風味のものや水感覚でサラリと飲めるものなど、味わいも多彩だ。今年発売された最新の乳酸菌飲料を紹介しよう。

「乳酸菌飲料」はどこで飲める?

スーパーやコンビニの飲料コーナーをチェックすれば、さまざまな種類の乳酸菌飲料を買うことができる。

  • (左)「のむシールド乳酸菌ピーチミックス」(330m/希望小売価格160円)、(右)「のむシールド乳酸菌ヨーグルト ハンディスタイル」(135g/希望小売価格161円)

森永乳業では、シールド乳酸菌を配合した「のむシールド乳酸菌ピーチミックス」と「のむシールド乳酸菌ヨーグルト ハンディスタイル」を10月6日に発売した。シールド乳酸菌を使った商品としては、森永製菓のタブレットやチョコレートタイプの『たべるシールド乳酸菌』シリーズがあったが、飲料タイプとして『のむシールド乳酸菌』シリーズが加わった。

シールド乳酸菌とは、同社が保有する数千株から選ばれた乳酸菌で、盾 (シールド)のように外部からの敵を防御し、健康力をサポートすることをイメージして名付けられている。

「のむシールド乳酸菌ピーチミックス」は、ピーチミックス味で爽やかな味わい。一般的にキャップ付きドリンクはお昼やおやつ時に多く飲まれているため、こちらの商品も同様のシーンで楽しむことを想定しているそう。

「のむシールド乳酸菌ヨーグルト ハンディスタイル」は、すっきりした甘さのプレーンな飲むヨーグルト。ハンディタイプなので、朝食はもちろん、移動中などにも気軽に飲める。

今回、新商品を発売した理由について、「健康意識の高まる社会の中で、お客さまの健康な生活に貢献したいと考えました。森永製菓の『たべるシールド乳酸菌』シリーズとパッケージコラボすることで、お互いのブランド価値を高めることを目指しています」と森永乳業広報IR部の伊藤雄飛さん。

  • 「キッコーマン 豆乳飲料 アシスト乳酸菌」(200ml/希望小売価格90円)

人気の豆乳にも、乳酸菌配合のものが登場した。キッコーマン飲料が11月30日に発売した「キッコーマン 豆乳飲料 アシスト乳酸菌」は、飲みやすいヨーグルト風味の豆乳飲料だ。

アシスト乳酸菌とは、同社が研究を重ねる中で、ぬか床から分離した乳酸菌「ペディオコッカス・アシディラクティシK15」を選抜し、独自の製法で育てて命名した乳酸菌だという。

「日々の生活で、継続して乳酸菌を取り入れたい方や、普段から豆乳を飲まれる方におすすめです。朝食時やリフレッシュしたい時など、毎日継続して飲んでいただけると嬉しいです」とキッコーマン飲料チルド営業本部営業企画部の荻生康成さんは話す。大豆の栄養と乳酸菌を一緒に手軽に摂れるのがうれしい。

「最新の乳酸菌飲料」を飲んでみた

今回は、キリンビバレッジから11月24日に発売されたプラズマ乳酸菌を配合した乳酸菌飲料3種「キリン iMUSE レモン」「キリン iMUSE 水」「キリン iMUSE ヨーグルトテイスト」を飲んでみた。

プラズマ乳酸菌とは、「健康な人の免疫機能の維持をサポート」する乳酸菌。以前より同社ではプラズマ乳酸菌飲料を使った飲料を販売していたが、「機能性表示食品」として届出が受理されたことから、パッケージを刷新し、新たに発売することになった。

  • 「キリン iMUSE 水」(左)と「キリン iMUSE レモン」(右)。色はかなり似ている

まずは、「キリン iMUSE 水」と「キリン iMUSE レモン」から。「キリン iMUSE 水」はカロリーゼロで無糖。うっすら白みを帯びており、味わいはごくわずかにヨーグルトのような風味があるが、かなり水に近い。とくにクセもないので、食事に合わせてもよさそうだ。

続いて「キリン iMUSE レモン」。こちらは「キリン iMUSE 水」より若干黄色っぽさのある色。レモンの果汁感がある爽快な味わいで、酸味が控えめなので飲みやすい。ほんのり甘さもあるが、後味はすっきりしている。スポーツ後やお風呂上がりには、とくにゴクゴク飲めそうだ。

  • 「キリン iMUSE ヨーグルトテイスト」

最後は「キリン iMUSE ヨーグルトテイスト」。乳酸菌飲料らしい白色だ。味わいはヨーグルト風で、甘みもあるが、決して甘ったるくない。3種類の中では最も飲みごたえがあるので、仕事中の休憩やちょっとお腹がすいたときにちょうどいい。3種類それぞれ味わいが違うので、気分に合わせて飲み分けたいと思った。

ちなみに同社のプラズマ乳酸菌飲料は量販店やドラッグストアを中心に好調で、1月から10月の販売数量は前年比2倍以上で推移しているそう。

「『キリンiMUSE』シリーズに含まれるキリンの独自素材であるプラズマ乳酸菌は、免疫の司令塔pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかける乳酸菌です。このプラズマ乳酸菌を2週間以上摂ることで、pDCの活性を維持することが報告されています。免疫ケア習慣の一つとして、ぜひご活用ください」(キリンビバレッジマーケティング部 遠藤楓さん)

これから体調管理がますます重要になってくる冬。最新の乳酸菌飲料もチェックしてみてはいかがだろうか。

※価格は特記がない限り税別