お盆には、先祖の霊が帰ってくるといわれている。多くの魂がこの世に戻ってくる時期だからこそ、はじめての心霊体験をしたという人も多いそうだ。

そこで今回は、マイナビニュースのアンケート会員に「初めての霊体験」を募集。すると数多くの体験談が寄せられた。本特集では、ユーザーが実際に体験した不思議なエピソードを紹介していく。


暗い夜道 男性 / 68歳

  
これは私が関西で暮らしていた頃の話です。

私が住んでいたマンションのそばには、仕事終わりによく行っていた、雰囲気の良い居酒屋がありました。

美味しいお酒や料理がいただけるのはもちろん、時にはおつまみをサービスしてくれたり。ご高齢のご夫婦が商いを務めるお店には常連客も多く、和気あいあいとした空間が広がっていました。

本当に素敵な場所だったことを覚えています。

そしてとある仕事終わりの帰り道。

いつも通りに家路をたどっていると天気が一転、夕空が黒ずみ土砂降りに。「運が悪いなぁ」そう思っていた矢先の出来事です。

暗い夜道に居酒屋の大将のゆがんだ顔がふわっと浮かび、サーっと消えていきました。

私はあまりに不吉な出来事を前に、恐怖よりも先に嫌な予感が頭をよぎりました。

そしてその足で居酒屋に訪れると、暗く沈んだ表情をした大将の奥さんがひとり。こちらを見てこうつぶやきました。

「今夜は店を閉めるよ。昼過ぎの仕出しにいったとき事故に遭い亡くなったん」

――― さきほどの黒雲は、大将の死を暗示する出来事だったのだと感じています。


暗闇に浮かんだゆがんだ表情は、大将が事故で苦しんだ瞬間を映し出したものだったのか。

人の死を予言するかのような現象は、さまざまな形となって起こるのかもしれない。

調査時期: 2021年7月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 518人
調査方法: インターネットログイン式アンケート