「なんでこの仕事を選んだっけ?」と思ったことがある方へ。今の仕事を選んだ理由を漫画家りゃんよさんの周りにいるちょっと変わった人たちに聞いちゃいます。今回はボディーメイクもしてくれるインナースタイリストさんです。
180センチの頭身にいつも全身真っ黒な洋服。髪は肩下までのロングで、明らかに業界人っぽい雰囲気を醸し出すこの人はmuneさん。
有名雑誌VOGUEやVIVIなどのファッションモデルや、女優、アーティストさんのスタイリングをし、かつ洋服が綺麗に見えるよう身体のスタイリングもしてしまうインナースタイリストさんだ。
衣装をコーディネートだけでなく、ボディーメイクをしてくれちゃうなんて超優秀!!!ってことで今回、なんでそれをすることになったのかお話を聞かせてもらいました。
YOUはどうしてインナースタイリストへ?
私:早速muneさん、よろしくお願いします! そもそもなんでまずスタイリストになったんですか?
Muneさん:……親父が死んだんですよ。
私:!!??…え??
Muneさん:高校生の時に親父が死んじゃって、どうやって生きていこうって状況になったんですよね。
私:なるほど…
Muneさん:それまではプロサッカー選手になりたかったんですけどそれで諦めなきゃいけなくて。ちなみに僕はスラムダンクのミッチー(三井)が死ぬほど好きです。
私:???(とりあえず流そう)
Muneさん:で、なんの仕事しようって考えたんですけど、この先、個人個人がスタイリストをつけるパーソナルスタイリストの時代が来るんじゃないかって思ったんですよ。
そしたらお客さんは1億人になるし、一生食っていけるなって思ったんです。
私:なるほど! そんな先読みをしたんですね。
Muneさん:それで3年間、ほとんど寝ないでスタイリストさんの下で働いて独立して。でもまぁ、思ったより日本の経済が悪くなったしfastファッションが流行ったりでパーソナルスタイリストが流行る感じはなさそうだなって思った頃、スタイリストの仕事してて、モデルさんに整体師やトレーナーやら小顔矯正の人を紹介する機会がすごいあったんですよ。
これからは個人個人がトレーナーをつける時代が来るなって感じたし、自分で出来たら服も綺麗に着せられるし一生食っていけるなって思って勉強しました。
私:確かに、パーソナルトレーナーの時代が来てますよね。
どうやって勉強したんですか? 学校行ったんですか?
Muneさん:学校行っても食べていけないじゃないですか、結局自分がコネを作らないとだし、実践しないとだし。だから有名な先生に50万渡して3日で教えてもらいました。それを3人。だから勉強代150万ですね。
私:えぇー!
Muneさん:で、とりあえず身体触って実践しなきゃって思って、教わって勉強した後、100人くらいに無料で練習台になってもらって実践しました。キャバ嬢とか、モデルさんとか。
私:なんかもうmuneさん怖い…(苦笑)
それであのおっぱいボインの技が身についたんですね。
Muneさん:僕自身もともと、一日3,000回くらい腹筋するし(←本当)トレーニング好きでやるんですけど、みんな綺麗になりたいっていってもなかなかトレーニングって続けれないんですよ、辛いから。だから結果も出ない。
私:その通りです。
Muneさん:でも身体の位置を直して綺麗にしてあげて綺麗になると、モチベーションも上がってトレーニングしだしたりするんですよ。それにすごく喜んでくれるから嬉しい。
私:確かに動け!って言われるとめんどくさいけど、寝っ転がってるだけで綺麗にしてくれてめちゃんこ嬉しかったです。
またデートの日にボインボインにしてください。
■取材協力:muneさん
「日本のスタイリスト20人」に選出されるトップスタイリスト。これまでVOGUE、GLOW、VIVI、MOREなどの人気雑誌や女優、タレント、アーティストなどのスタイリングをしている。近年、洋服だけでなく、身体のスタイリングにも着目し研究を重ね、インナースタイリストとして活動。