「なんでこの仕事を選んだっけ?」と思ったことがある方へ。今の仕事を選んだ理由をマンガ家りゃんよさんの周りにいるちょっと変わった人たちに聞いちゃいます。今回は、定年後、趣味を仕事にして、クラシックカフェを経営する新倉さんです。

  • 定年後、趣味を仕事にする生き方

YOUはどうして、趣味を仕事へ?

りゃんよ:このお店の虜になって2年……やっとこうしてお仕事で絡めて嬉しいです。

今日はよろしくおねがいします。

新倉さん:嬉しいなー。よろしくおねがいします。

りゃんよ:そもそも元エンジニアさんがカフェを開くのって珍しいと思うんですけどどうですか?

新倉さん:そうですね。会社では音楽聞くこととか趣味の話なんて伝わらないと思って周りに話してなかったな(笑)

りゃんよ:ずっと同じ会社に務められてたんですよね? 自動車会社Hのエンジニア……

新倉さん:そうですそうです。大学時代から楽しくて機械の実験の勉強してて、これで働けるなんて天職でしたね。35年間丸々、ずっと現場で勤めてました。

りゃんよ:すごーい!

新倉さん:会社員の頃からね、休日はレコード屋めぐりが趣味だったし、海外行っても画集買うか、レコード屋回るかって同じことばかりしてました。

りゃんよ:またここ、ほんと音楽の音がいいんですよね~空気が震えて脳に来るっていうか……すごい新倉さんのこだわりを感じます。

新倉さん:クラシックにハマったのは小学生の頃、音楽の先生が流してくれたのがきっかけで。小さい頃はお金がないからラジオから流れてくるレコードの音を録音してたね……。買えるようになったのなんて社会人なってからだよ。

りゃんよ:そこからどんどん集めて1万2千!

新倉さん:55歳の頃、あと5年で定年退職って頃ににやろうかなって意識し始めて、集めるものも、自分が欲しいものから持ってないのに変わったね。

てゆうか、もう自分がほしいのは全部持っちゃってたから。

りゃんよ:カフェの経営をするって決めたとき、周りは賛成でした?

新倉さん:全然! 奥さんは最初反対してて、最後のほうは諦めてもらったよ。笑

りゃんよ:えぇー、こんなわかりやすい趣味で、こんなに極めてても、反対ってされるんですね。

新倉さん:まぁね。想像つかないよね。元エンジニアだもん。

りゃんよ:カフェをやるモチベーションてなんだったんですか?

新倉さん:それは、もうこんなに集めた名曲たちを、みんなにも聞いてもらいたいって思ったし、定年後も社会とつながってたいと思ったからだね。自分の持っているレコードと画集と、好きなコーヒーは出せるかなって。

すごく楽しいよ。

りゃんよ:いいなー。私、飲み会しか趣味がなくて結構悩みなんですけど、どうしたらそんな充実した趣味って持てると思いますか?

新倉さん:そうだなー。やっぱ仕事も楽しくて、仕事の時間も充実してたから、心に余裕があって趣味も充実したって感じがするんだよね。

だから35年間素敵な仲間たちと働けたことに感謝してます。

りゃんよ:なんか逃げ道としての趣味って感覚が少なからずあったので、今の言葉すごくはっとしました……!!! (感動)

ありがとうございました!

■取材協力:新倉さん
アナログレコードで音楽を楽しめるクラシックカフェ「ビブリオ・クラシック」オーナー。元自動車会社のエンジニアで、定年後2016年の5月から趣味で集めていたレコードとスピーカーでカフェを開業。昨年、番組「モヤモヤさまぁ~ず」で紹介された。

りゃんよ

1987年生まれ。興味持ったことを、面白くわかりやすく伝えたがりイラストレーター。広告・雑誌・書籍・広告・WEBなどなどで活動。おふざけテイストが得意。著書『好きなイラストでオカネを稼ぐ方法』『りゃんよのおもしろかわいいイラストの描き方』

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