「いい人」をやめられない。嫌われたくなくて本音が言えない。SNSを見て嫉妬してしまう自分がイヤ――そんなモヤモヤした気持ちをノートに書き出し、自分の本音と向き合う「デトックス・ジャーナリング」が注目されています。

『感情を手放してラクになる デトックス・ジャーナリング』(日本文芸社)から、一部を再編集してお届けします。

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「怒り」も大切な感情

怒りはネガティブな感情と捉えられやすく、「なるべく怒らないように」「怒りは我慢すべき」と考える人もいるでしょう。しかし、怒りは人間にとって自然な二次感情であり、内面に潜む一次感情の存在を教えてくれる重要なメッセージです。

ですから、怒りの感情を我慢しすぎたり、無理やり押し込める必要はありません。怒りのコントロール(アンガーマネジメント)の本質も、怒りを抑圧して感じなくすること(=怒りにフタをすること)ではなく、怒りを小出しにすることなのです。

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怒りの根っこにある感情を理解し、それを受け入れ、存在を許し、上手に付き合う技術を身につけることが重要です。

イライラのスイッチの奥には自分の「べき思考」がある

二次感情である怒りの根っこには、苦しみや悲しみ、寂しさやつらさなどのマイナス感情が渦巻いています。怒りはそのような本当の気持ち(一次感情)を守る役割を果たしています。

イライラしたときは、「なぜ、こんなに腹が立つのだろう?」と自分の内面に問いかけてみることが有効です。その怒りの根っこには、見られたくない、触れられたくない「心の傷」や、「こうすべきだ」という強い「べき思考」がきっと隠れているはずです。

また、自分がどんなときにイライラするのか、そのスイッチについて知っておくとよいでしょう。私たちの怒りは、多くの場合、自分の中にある「心の傷」に触れられたり、「べき思考」を否定されたりしたときに生まれます。

「時間は守るべきだ」「仕事は完璧にこなすべきだ」のように、自分がどんな「べき思考」を持っているかを理解し、それを意識するだけで、怒りの爆発を防ぐことができます。

イライラに隠れた「べき思考」の例

●部下の小さなミスを責め立てる → 仕事は完璧にこなすべきだ
●自己主張が強い人に怒りがわく → 自分の意見は抑えるべきだ
●家族が片づけないことにイライラする → 部屋はいつもきれいにするべきだ

怒りで理性が働かなくなるほど激しい感情が続く時間は、長くて6秒といわれています。なので、思わずカッとなったら、まず心の中で6秒間だけ数を数えてみてください。このわずかな時間的猶予が、衝動的な爆発を抑える助けとなります。

ただし、日常的に感情にフタをしていると、爆発するまで怒りの感情の変化に気づけないかもしれません。自分が怒りを感じた瞬間に気づくことができるよう、怒りへの「感度」を高めておくことも大切です。

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『感情を手放してラクになる デトックス・ジャーナリング』(日本文芸社)

著者:長沼睦雄(十勝むつみのクリニック院長)

精神科医として多くの悩みに向き合ってきた著者が、「いい人をやめられない」「SNSで他人と比べてしまう」「理由もなく疲れてしまう」といった現代人の生きづらさを解説。話題の「ジャーナリング」を通じて、自分の本音を見つけ、心のモヤモヤを手放す方法を紹介します。

怒りや不安との付き合い方、自分軸の育て方、生成AIを活用した新しいジャーナリング術まで収録。毎日を少しラクにしたい人におすすめの一冊です。