LEDヘッドライトバルブの不調、ウインドウォッシャーノズルのつまり、オーディオへのエンジンノイズ混入、イグニッションコイル不調、ブロアー用ヒューズの交換など、マイナー(?)トラブルが頻発した1月をなんとか乗り越えた我が「S124」ことメルセデス・ベンツ「E320」の3号機。今回はヤフオクで手に入れたグッドイヤーのスタッドレスタイヤ「アイスナビ7」で向かった3月末の苗場旅行を振り返りつつ、新たに導入したグッズのことなどをご報告したい。

  • メルセデス・ベンツ「S124」

    スタッドレス装着の「S124」で早春の苗場へ!(本稿の写真は撮影:原アキラ)

苗場に向かった理由

そもそも、オールシーズンタイヤを持っているにもかかわらず、わざわざスタッドレスをヤフオクで手に入れてまでして装着した理由は、本連載の第11回でも少し触れたように、2月に苗場に行く予定があったからだ。「2月に苗場」でピンときたあなた、すばらしい。間違いなくユーミン(松任谷、いや荒井由美)ファンですね。そう、1981年(!)から現在まで、新潟県の苗場プリンスホテルで開催が続けられている彼女の「SURF&SNOW」コンサート(第41回目)のチケットが手に入ったのである。しかし、コロナ禍のため公演は2月初旬から3月末に延期され、結局のところ、我々(奥さんもファンなので)が参加できたのは緊急事態宣言解除後の3月30日夜だった。

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    苗場プリンスホテルと同スキー場をバックにした3号機

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  • 苗場プリンスホテルで開催されたユーミンの「SURF&SNOW」コンサート。右の写真はコンサート参加者に配布されたフェイスガード(宇宙をイメージ)で、観客は全員これをつけることに

なんとか苗場プリンスホテルの宿泊予約も取り、当日は午前11時に国立市を出発。選んだルートは国立府中ICから中央道、圏央道、関越道を経由して湯沢ICで降り、国道17号で苗場まで向かう片道約200キロちょいというもの。その日は日中の気温が高く(20度越え)、谷川岳の下を抜ける関越トンネルまでは桜の咲く暖かい春景色の中を進んで行ったのだが、そこを抜けた途端に山々に残雪がしっかりと残っているという風景の変貌ぶりにはちょっと驚かされた。まさに「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」の世界である。

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    谷川岳の真下を抜ける関越トンネルを走行中の3号機

苗場プリンスまでの一般道には全く雪がなく、オールシーズンタイヤでもサマータイヤでも問題ない状況。結果的に、装着したスタッドレスタイヤと携行したチェーンは、安心を得るためだけの役割を果たしたことになった(こうした対応は当然、必要ですね)。

日本がバブル景気に沸いていたころ、苗場プリンスホテルは我々にとって憧れの地だった。学生や社会人になりたての身分では、そこに宿泊することは夢のまた夢。今回の宿泊ではさすがに時の経過を感じる部分もあったが、スタッフの対応もきちんとしていて、コンサートと共に楽しい時間を過ごさせていただいた。ホテル同様、ちょっと古くても人を楽しませてくれるのは愛車「S124」も同じ。タイムレスで元気なユーミンのように、S124も41年目を迎えるころ(2036年)までがんばってほしいのだが……。

翌日の帰りは、圏央道の入間ICで降りてGSへ。ここまで418キロを走って、ハイオク(当日は149円/L、けっこう高くなった……)38.24Lを給油した。燃費は単純計算で10.93km/L。3号機では過去最高の数値を叩き出した。

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    関越トンネルを抜けた新潟県側。山々に残雪は残るものの、道路に雪はなかった。写真はかぐらスキー場ロープウェイのみつまたステーション付近。雪解け水が流れるのは清津川

帰宅後はすぐに4輪のタイヤを交換することにした。124に備え付けの専用ジャッキは写真のような形状。ボディーの4カ所に空けられた穴に差し込み、柄の部分をぐるぐると回すだけだ。パンタグラフ式ジャッキにくらべてとても使いやすい代物である。

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  • 「S124」に備え付けの専用ジャッキは独特の設計で、とても使いやすい

ホイールナットを緩める、ジャッキアップ、スタッドレスを外す、新しいホイール付きタイヤを装着、ジャッキダウン、ホイールナットを増し締め、という一連の作業は1時間半ほどで終了。次のタイヤは1号機で4,600キロほど走り込んでいるミシュランのオールシーズンタイヤ「クロスクライメート」だ。これの3号機でのインプレッションは、しばらく走ってからまたお届けする予定だ。

報告いろいろ

苗場に出発する3週間ほど前の雨の夕方、3号機は自宅駐車場内で軽い接触事故を起こした。停まっているこちらの右フロントフェンダーと右ホイールに相手がぶつかってきたのだが、結果的に0:100ということで、相手側の保険で修理することに。ドライバーさんに聞くと、ギアの前後を入れ間違えたらしい。自動ブレーキ付きのクルマではあったのだが、相手との距離が近すぎると効かないのかもしれない。ま、お互いに気をつけましょう。修理は期限ギリギリで完了し、苗場行きには間に合った。

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    接触事故で凹んだ右前のフェンダー部分(右)と傷跡が残るアルミホイール

装備品に関する報告としては、エアコンルーバーに取り付けているスマホのホルダーを、Auckly製の「Car Charger Holder」(made in China)に取り替えることにした。こちら、スマホを「iPhone 12 Pro」に変えたことにともない、車内での充電時にいちいちワイヤーをつなぐのが面倒だったため、ワイヤレスのQi充電に対応するホルダーを探していたところ、Amazonで見つけたものだ(3,980円)。

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    エアコンルーバーに取り付けたAuckly製の車載ホルダー「Car Charger Holder」(made in China)。Qi充電に対応している

スマホをセットすると、そのサイズに合わせて自動的に左右のアームが縮んで、しっかりと固定してくれる。クルマの電源が入るとパイロットランプが青色に、充電中は緑色に点灯。ランプが消えると充電完了というわけで、使ってみるとコイツはなかなか優れものであることがわかった。電源コードはUSBにつなぐタイプで、耐久性についてはどうなるかわからないものの、似たような商品がいろいろある中で、本品の使用感には合格点を付けられる。

最後に、バッテリー上がりを久々にやってしまった。タイヤ交換を行った翌朝のことだったのだが、キーレスエントリーのボタンを押しても、3号機がうんともすんともいわない。「あれれ?」と思ったものの、もう遅いのである。お隣にとまっているトヨタ「ラクティス」にお願いしてジャンピングを行ってみたものの、バッテリーのパワー不足で再始動ならず。結局、JAFさんにお世話になることにした。

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  • 3号機のバッテリーをチェックするJAF隊員。ジャンピング作業をテキパキと行ってくれた

最寄りの立川基地からわずか20分ほどで駆けつけてくれた松本隊員によって3号機は復活。状態をチェックしてもらうと、その時のバッテリーは電流0.2A、電圧1.2Vまでダウンしていたらしい。「原因は新しいスマホホルダーか?」とも思ったのだが、松本隊員によると、一晩でここまで減るのはそれが原因ではなく、室内灯などもっと電気を食うものではないか、とのこと。バタバタしていてライト類のスイッチがどうなっていたか確認できていないのでなんともいえないけれども、ひょっとしたら後部ハッチ(モーターで閉まる)あたりが半ドア状態のままだったのかもしれない。ちなみに、その後は平常に戻っている。