連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


新しい住まいは、広くて、明るく、今まで住んでいたアパートとは対照的な物件でした。念願だった大きな冷蔵庫も入り、これからは小分け冷凍だってできるし、広くなったキッチンで楽しく節約をしようと、気持ちも新たに節約生活をスタートさせました。

住宅ローンがスタートして、しばらくすると償還表なるものが届きます。償還表とは返済スタートから完済までの毎月の返済額のうち、元金はいくら、利息分はいくらといった数字がずらりと並んでいる紙です。償還表を眺めていると、早く完済したいという気持ちになります。そして融資金利が低くても、35年も借りると総利息額がとても多いことにも気づかされました。現在では繰上返済の最低金額が1円というところもありますし、返済手数料がかからないところもありますから、こうしたサービスで住宅ローンを選ぶのも手かも知れません。当然ですが、頭金が多ければ多い程住宅ローンの借入も少なく済みますから、できるだけ頭金を用意してから住宅購入をすることをおすすめします。

貯蓄のほとんどは頭金につかい、再び振り出しに戻った私の預金通帳ですが、今度は完済に向けて頑張らなければいけません。新しい住まいに新しく購入したいものは他にもたくさんありましたが、一度に購入するのではなく、ひとまず最低限必要なものから少しずつ増やして行こうと考えました。入居時は古くて新しい部屋には合わないと思っていた家具も、しばらくしたら部屋に馴染んできたので、慌てて買い揃えなくて良かったと思いました。ただでさえ、住宅購入時は大きなお金が動きます。頭金だけではなく、家具、家電、修繕積立基金など、気づけば10万円単位の出費ですから、節約できるところは上手に節約をしないとお金がいくらあっても足りません。

入居当時には買わなかった家電があります。それはエアコンです。なぜ買わなかったかと言えば、予算の都合もあったし、必要性も感じなかったからです。アパート住まいの時は備え付けのエアコンがあったのですが、ほとんど使うこともなく過ごしていたので、エアコンなしの生活にも慣れていたましたし、エアコンを入れるお金もありませんでした。

とは言え、リビングには床暖房が入っており、窓を開ければ良い風が入ってくるので、エアコンが無くてもあまり不便だとは思いませんでした。不便だと思ったのは、夏の来客時でしょうか。人が多く集まると、室温も上がりますし、窓を開けたまま話していると近所迷惑になるので、この時ばかりはエアコンが欲しいと思いました。結局エアコンが入るのは、入居してから数年後でした。

新しい家には新しい節約方法がある。その方法を見つけるのもまたこれからの楽しみとなりました。