連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


一生に一度と言われる大きな買い物。それが住宅購入です。一般的なパターンとしては、結婚、子供の誕生、退職、といった人生の節目と言われる場面で、住宅購入を考えるのではないのでしょうか。当時、結婚相手もいない独身の私にとっては、マンションを購入するというのは、まさに「清水の舞台から飛び降りる」くらいの心境でしたが、自分だけの住まいというものに憧れがあったことと、住宅購入を意識しながら節約生活を実践していたこともあり、直感的に決断したのです。

現金一括で買えたら良いのでしょうが、なかなかそうは行かないのが住宅購入です。そこで住宅ローンを借りることにしました。銀行のベテラン行員と26歳で独身の私が面談することになりました。少し緊張していたのですが、そこで聞かれたのは、仕事の勤続年数はどれくらいか、結婚して子どもができたらどうする予定か、といった内容でした。もちろん、「頑張って返済します!」という殊勝な態度をとったつもりです(笑)。基本的にはあまり厳しいことも言われず、面談は無難に終わりました。そしてついに、融資決定の通知が届き、「やった!」と大喜びしました。

住宅ローンの審査もなんとか通過。あとは本契約をして物件の引き渡しを待つのみとなりました。早くも気持ちは新居のことで頭がいっぱいでした。そして、今までの節約生活の努力が報われた思いがしました。

とは言え、これから長い住宅ローン生活がスタートすることになります。購入したとはいえ、所有権はわたしでも抵当権者は銀行であることは変わりなく、当面の目標は「完済あるのみ!」と気合を入れなおしました。

引っ越しまであと2カ月を切った頃、1度目の内覧会がありました。内覧会ではほぼ完成している部屋のキズや気になるところを指摘して修正を加えてもらったり、オプションの取り付け依頼をしたりすることができます。私がオプションで付けたのは、暖房便座と浴室乾燥機、浴室とトイレの手すりでした。

カーテンや照明は自分で設置した方が安上がりだと思いましたので、内覧会の時にサイズを測っておいて注文しました。内覧会の時に見たカーテンはあまり好みの柄がなく、しかもリビングの厚手といわれるカーテン1窓分で20万円と言われた時点で、「これはダメだ…」と思いました。ちなみに自分でオーダーしたカーテンはリビングを合わせて4窓分で5万円ほど。もちろんレースのカーテン代も含まれています。照明器具もはめるだけでしたので、わたしでもできる作業でした。照明器具も、4部屋分で4万円はしなかったと思います。

家電はほとんど全てを購入しなくてはいけなかったため、2度目の内覧会の後に母と一緒に家電量販店に出向いて選びました。家具は近所に大型の家具店があったので、一人で選びました。家電も家具も単身者で結婚の予定もなかったのですが、住まいがファミリータイプということもあり、どちらもファミリーで使えるものを選びました。この選択は正解だったと今でも思っています。

引っ越しは、業者さんに見積もりを取りに来てもらったときに、営業マンの方に「お金がないんですぅ~」とアピールをして、なんとか3万円台にしてもらいました。大手の引っ越し専門業者にお願いをしたのですが、この引っ越しは本当にお得でした。

引っ越しまでの段取りもほぼ終わり、入居まであと少し。住宅購入を志してからの節約の日々を思い出しながら、その瞬間を待つのは大変な楽しみでした! 何でも、若いからといって諦めてはいけません。年収350万円だった私が、26歳でマンションを持てたのです。若い方々には、目標を持ったら、その目標に向かって少しずつ実現に向けて行動することをお薦めしたいと思います。

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