ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第61回は「#グミ」および「#グミ好き」。

  • おいしくて見た目もかわいいグミはZ世代にも人気

昔から、定番のお菓子のひとつに数えられるグミ。カラフルで形も多種多様、見た目も楽しい商品が特に人気だが、ジューシーでやわらかいもの、しっかりした噛みごたえがあるものなど、食感も実に多彩だ。

日本では1980年代から国内メーカーのグミが販売されるようになり、特に若い女性を中心に人気に。現在もその傾向は続いており、SNSには「コンビニで見つけた」「テスト勉強の休憩中に」など、日常的なシーンでグミを食べたり、きれいに並べて“映え”を楽しんでいる様子が投稿されている。

Instagramには「#グミ」の投稿が約20.7万件。新商品が出るたびに購入・レビューをするような熱狂的なグミファンも多く、「#グミ好き」の投稿も約2.4万件にのぼる(いずれも2021年12月中旬時点)。最近では地球の形をした「地球グミ」がTikTok内で大流行するなど、Z世代と呼ばれる若者にもグミは日常的かつSNS映えする魅力的なお菓子として支持されているようだ。

グミの大定番、世界中で愛される「HARIBO」

数あるグミの中でも、特に人気のある商品のひとつがドイツ生まれの「HARIBO(ハリボー)」。世界140カ国以上で販売されており、日本でも30年以上前から販売を開始。コンビニやスーパーで目にする機会も多いポピュラーなお菓子だ。種類も豊富で、カラフルでユニークな形状のものが多い。

  • HARIBO「ゴールドベア」(80g/178円)。かわいらしいクマの形で人気

代表的(アイコン)商品である「ゴールドベア」は、ストロベリー、グリーンアップル、パイナップルなど6種類のフルーツ味が楽しめる。カラフルでかわいらしいクマの形やプニプニとした食感が特徴だ。Instagramには、かわいらしく並べられたゴールドベアの写真が多数アップされている。他にもイースター、ハロウィン、クリスマスなど、毎年季節限定商品が発売されるのもファンにとっては楽しみのひとつだ。

Instagramでは日本語ハッシュタグ「#ハリボー」が約3.9万件、英語ハッシュタグ「#HARIBO」では96.2万件にものぼり(いずれも2021年12月中旬時点)、世界各国で愛されていることがうかがえる。2021年2月から日本で放送されているテレビCMスポット『ハリボーで童心に帰っちゃおう』篇も、力士たちがハリボーを楽しんでいるコミカルな様子が「ほっこりする」とSNSで話題になった。

「最も愛されている『HARIBO ゴールドベア』は、2022年に生誕100周年を迎えます。これからも遊び心のあるユニークな形、素晴らしい噛みごたえ、さまざまな食感、そして多種多様な楽しいグミで、年齢を問わずすべての方々に笑顔をお届けしたいと思います」(HARIBOアジアパシフィック地域担当マーケティング・ディレクターのアンジェ・チュウさん)

人気商品から生まれた親子で楽しめるグミ「ピュレリング」

2020年にカンロから発売された「ピュレリング」は、「親から子へ想いをつなげる」がコンセプトのグミ商品。2002年から販売している同社の人気商品「ピュレグミ」は、グミのおいしさを引き立てる独自の“すっぱいパウダー”がついているのが特徴だが、酸っぱい味が苦手な小さい子どもでも楽しめるようにと開発されたのが「ピュレリング」だ。酸っぱさを抑えたやさしい味わいで、親子で楽しめる商品になっている。

  • カンロ「ピュレリング」(63g/参考価格160円)軽い食感で大人も子どもも食べやすい

ピュレリングの特徴は、かわいらしいハートのリング型。ピュレグミのハート形を活かしながら、子どもが喜ぶ形状を考えていく中でこの形にたどり着いたという。リング状にしたことで、ピュレグミとは異なる軽やかな食感になった。同社のピュレグミ・カンデミーナブランド部主任 山田洸介さんは「見た目のかわいらしさ・カラフルさ・指にはめられるワクワク感が当初のねらいでしたが、独特の食感になったことは思わぬ副産物でした」と話す。

発売時から幅広い年代に好評で、2021年4月には、2品目となるフルーツソーダフレーバーの「ピュレリングソーダ」(63g/160円)を発売。さらに2021年10月からは大容量タイプの「ピュレリングパーティーパック」(156g/380円)も発売された。SNSには、小さい子どもが指にはめていたり、ハートの穴から覗いて景色を写したりと、リング型の形状を活かした遊び心たっぷりの写真が投稿されている。

また、ピュレリングを凍らせて食べたりスイーツにトッピングしたりと、オリジナルアレンジで楽しんでいる投稿も多い。同社でも、溶かしたマシュマロにピュレリングとグラノーラを入れて作る「カラフルシリアルバー」、ホワイトチョコレートを溶かしてピュレリングとドライフルーツやナッツをのせた「ホワイトチョコバーグ」など、親子で楽しめるようなレシピを提案している。

ハードグミファンから熱い支持を獲得!「パスティーユ」

  • ロッテ「パスティーユ グレープ/ハーブミント」(各30g/想定小売価格194円前後)

噛みごたえがしっかりしたハードタイプのグミも人気が高い。ロッテの「パスティーユ」は、そんなハードグミ派のニーズにマッチした大人向けのグミだ。さまざまなガム商品を展開し、噛むことにこだわってきた同社が、北欧で親しまれている菓子ジャンルのひとつ・パスティーユに着目。“飴とグミの間”のような、舐めても噛んでも楽しめるこのお菓子を、同社の独自開発によってグミで表現した。

一般的に、グミは原料のグミベース(液状)を自然乾燥させることで固めているが、「パスティーユ」は高温の専用部屋に閉じ込め、長時間の乾燥を行っている。このロングドライ製法により、硬さと噛み心地が両立した独自の食感を生み出している。同社がこれまで手掛けてきた商品のなかでも、この製法を使ったものは初めてだ。「ガムメーカーならではのこだわりとして本製法を発案しております。このロングドライ製法によって、チューイング性(咀嚼回数)が1.5倍になることが確認できております(当社グミの通常製法との比較)」(同社マーケティング本部ブランド戦略部 キャンディ企画課 豊田直弥さん)

フレーバーは「グレープ」と「ハーブミント」の2種類。ミント味のグミは珍しいように思えるが、北欧のパスティーユはリフレッシュメントとしてミントフレーバーを中心に好まれているという。SNSでも「食後に食べると口の中が爽やか」など、リフレッシュするために食べている人もいるようだ。

そして、やはりハードグミ派に人気が高いようで「ハードさが超好み」「強くつまんでみたけどつぶれない」など、その硬さに驚く様子もSNSに投稿されている。同社豊田さんも「噛み心地が高く評価されており、まさにハードグミユーザーにはたまらない品質にできている、と感じております」と自信をのぞかせる。2022年春以降には、新たなフレーバーも登場予定とのことだ。

噛むことで脳が刺激され、さまざまなフレーバーで気分転換でき、グミはビジネスパーソンの休憩時間やリフレッシュにもぴったりだ。普段グミを食べる習慣がない人も、コーヒーブレイクならぬ“グミブレイク”を試してみては。