ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第20回は「#バインミー」。
「バインミー」とは?
バインミーとは、ベトナム発祥のサンドイッチのこと。ベトナム人にとっては非常にポピュラーなメニューで、ハノイやホーチミンの街中にはバインミーの屋台を至る所で見かける。日本でも数年前からバインミーがじわじわと注目を集めており、Instagramでは「#バインミー」というハッシュタグを付けた投稿が約76,000件に上っている(2020年2月現在)。
パン(バゲット)に切り込みを入れ、バターや牛肉・鶏肉などのパテを塗り、野菜やハーブ類、肉などを挟んでサルサソースなどをかけたものが基本のバインミー。米食が盛んなベトナムらしく、バゲットの生地には米粉が使われていることも多い。魚介類を入れたものや辛みをプラスしたものなど、多種多様な具材・味付けのパターンがあり、それぞれの店で個性豊かなバインミーが販売されている。
Instagramの投稿を見てみると、「ベトナム現地や日本国内のバインミー専門店で購入した」「日本のベトナム料理店で食べた」という投稿のほか、「自宅でバインミーを作った」という投稿も。ボリューミーな見た目ながら、たっぷりの野菜が挟まっていることでヘルシーな印象に見える点も、SNS映えするポイントといえそうだ。コメントは「パンがパリパリ・もっちりでおいしい」「パクチーが効いててクセになる! 」など、絶賛する声が多く見られた。
野球観戦のお供にいかが? 「バインミーバインミー」
JR水道橋駅そばの東京ドーム内「東京ドーム グルメストリート」にある「バインミーバインミー 東京ドーム店」では、バインミーのほかフォー(麺)やチャージョー(揚げ春巻き)など、ベトナムでおなじみのファストフードメニューをテイクアウトできる。
グルメストリートは東京ドームでのイベント時のみ営業しているため、野球の試合観戦中やコンサート鑑賞前などに、片手で気軽に食べられるメニューとしてもバインミーは人気だ。
一番人気は、チャーシューやパクチーなどを挟んだ「豚肉のバインミー」。パンに塗られた自家製マヨネーズ、牛・鶏肉をミックスしたレバーパテが濃厚で、存在感抜群。歯ごたえはありながらもふんわりした食感のパンは、ベトナムで食べられている味を目指したという。「パンは米粉入りで、しっとりした生地を実現しました。具材の肉・ソースは自家製です」(バインミーバインミー 東京ドーム店 店長 大丸武夫さん)とのこと。野球観戦時は6割ほどが男性客で、ビールと一緒に購入する人が多いそうだ。InstagramやTwitterには「試合観戦の合間にも食べやすい!」「今まで食べた中では一番本場ベトナムのパンに近い」といったコメントが投稿されている。
パンにこだわりアリ! 「EBISU BANHMI BAKERY」
JR恵比寿駅西口すぐ、レトロな雰囲気の商店街・えびすストアにあるバインミー専門店「EBISU BANHMI BAKERY(エビス バインミー ベーカリー)」。メディアに取り上げられることも多い有名店で、Instagramには「テレビで見て一度食べてみたかった」というユーザーからのコメントも。本場ベトナムの味を再現するため、現地の老舗ベーカリーに住み込みで製パン技術を学んだというパンへのこだわりがあり、「ベトナムで修行した時の気温は毎日40度。ベトナムと日本では気候や機械・材料も異なるため、日本での調整にはとても苦労しました」(EBIS BANHMI BAKERY代表 茂木貴彦さん)。試行錯誤の末に出来上がった自家製パンは、薄皮でパリッ、サクッとした独特の食感を生むことに成功している。
一番人気は、チャーシューとレバーパテをミックスした「バインミーサイゴン」(780円)。ベトナムではポピュラーな組み合わせで、「一番バインミーらしい味が楽しめます」(茂木さん)とのこと。ほかには「揚げ豆腐と季節野菜のバインミー」(680円)や、「チョップドサラダバインミー」(580円)といったベジタリアン対応メニューなどもある。恵比寿という立地から、近隣のビジネスパーソンが買いに来ることも多く、これらベジタリアンメニューは外国人や女性に人気だそうだ。
つぶあん入りのデザートバインミー「Banh mi Ba Ba」
京王井の頭線下北沢駅近くの「Banh mi Ba Ba(バインミーバーバー)」では、ベーシックなバインミーのほかに「バインミーケム」というおやつ感覚で食べるバインミーを販売している。バインミーケムとはアイスクリームに粒ピーナッツやチョコソースを挟んだものが一般的で、ベトナム人スタッフが子どもの頃によく食べていたという。同店では、これを日本風にアレンジし、アイスクリームにつぶあんをトッピングしたレシピを開発。「気軽にバインミーのサクサク感を味わってほしいという思いで発売しました」(Banh mi Ba Ba代表 多和勇雄さん)
バインミーケムの購入者からは「温かいパンの温度で溶けだしたアイスとつぶあんが混ざって絶妙」と好評の声が届いており、同店のInstagramにも「デザートバインミー最高」とファンからコメントが付いている。「豪快でボリュームがありそうですが、女性でもペロリと食べられています」(多和さん)とのことで、SNS映えする食べ歩きグルメとしてますます人気が出そう。さらに3月からは本場ベトナムの味を再現したチョコレートソース&ナッツのバインミーケムも発売予定。つぶあんのバインミーケムと食べ比べてみてもよさそうだ。
ヘルシーなものからデザート系まで、さまざまなメニューとマッチするバインミー。"映える"写真を撮った後は、サクサク食感のパンに思い切りかぶりつこう。
※価格は特記がない限り税込です