在宅勤務に強い文房具業界
新型コロナウイルス感染症の蔓延にともない、在宅勤務やリモートワークが話題になっている。はじめて自宅勤務を経験したという方も多いだろう。
そういう人々の助けになるのが文房具だ。というのも、文房具業界は数年前から「働き方改革」に注目しており、在宅勤務や、個人が決まった席を持たないフリーアドレス制など、新しい働き方にとって使いやすい文房具を多く作ってきたからだ。
前代未聞の事態に戸惑いながらも働く人々に貢献できるのは文房具業界の強みだ。しかし、見落とされていることがあると私は思っている。
在宅勤務がもたらす家族のストレス
「コロナ離婚」という言葉をご存知だろうか。今までは会社に通っていた家族(主に夫)が家にいることでストレスを感じ、やがて離婚にまで至る……という状況を現す言葉だ。3月くらいから、SNSやメディアで見かけるようになった。
実際にコロナの影響による離婚が増えているかどうかはともかく、在宅勤務によって家にいる家族のことをストレスに感じる人は少なくないらしい。家にいる人数が増えることで料理など家事の負担は増えているだろうし、DV(ドメスティック・バイオレンス)の相談が相次いでいるとう報道もある。
このように、慣れない在宅勤務によって当事者以外がストレスを感じている可能性は少なくない。だが、そんな状況が見落とされているということはないだろうか。
文房具は家族も救う
実は文房具は、在宅勤務をはじめた人の家族も救うことができる。今は、家事の負担を減らせる文房具がたくさん用意されているからだ。
家事に役立つ文房具が増えたのは、リーマンショック以降の文房具メーカーが文房具への予算を減らす企業から距離を置き、家庭もターゲットにし始めたからだ。これから紹介していくが、今の文房具メーカーは料理や片づけなどに役立つ商品を大量に作っている。
つまり文房具業界は、在宅勤務の当事者に役立つ文房具を提供できるのはもろんん、その家族のストレスを減らすこともできるのだ。そこでこの連載では、今回から数回にわたり、在宅勤務を始めた人や在宅勤務者の家族を楽にする文房具を、テーマ別に紹介していこうと思う。