アラフォーのコラムニスト・ライターの筆者が、iDeCoを始めてみた体験記を連載でお送りします。iDeCoを取り扱う金融機関は非常に多いので、どこが良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで筆者が考えるiDeCo向けの金融機関の選び方、向いている会社を紹介します。

※この記事は情報提供を目的としており、特定のサービスや金融商品への投資を勧誘したり、利益を保障したりするものではありません。投資に関する決定は、利用者ご自身の判断で行っていただくようお願いします。

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iDeCo向きの金融機関の条件

iDeCoはどの会社も同じでしょ? と思う方もいるかもしれません。しかし銀行・証券会社などの情報を見ると、取り扱い銘柄や手数料には違いがあります。

iDeCoの利用に向いている金融機関とは、筆者は以下3つすべてに該当する会社だと考えています。

・手数料(運営管理手数料)が安いこと
・選べる銘柄の数が多いこと
・インデックスファンドの数が多いこと

では1つずつ解説します。

手数料(運営管理手数料)が安いこと

iDeCoの手数料を大きく分けると、初期費用と運営中の管理手数料の2種類です。このうち初期費用はどの金融機関もほとんど変わらないので、運営管理手数料がポイントです。

最安の場合、運営管理手数料は毎月171円に設定されています。主要なネット証券はほぼどこでも171円ですが、それ以外の金融機関では400円台や500円台となっているところもあります。

選べる銘柄の数が多いこと

iDeCoをどのように運用したいかは、人によってさまざまです。国内中心で運用したい人もいれば、米国など海外先進国に投資をしたい人もいます。

多種多様なニーズに応えるには、さまざまな投資信託を取り扱う必要があります。よって選べる銘柄の数が多い金融機関のほうが利用者にとってメリットが大きいと言えます。

数が多いと選びにくいのでは? と思う方もいるかもしれませんね。しかし多くの証券会社のホームページでは、銘柄選びをサポートするサービスを用意しています。

口座開設前でも無料で使えますので、ぜひ利用してみると良いでしょう。

インデックスファンドの数が多いこと

取り扱い銘柄のなかでも、特にインデックスファンドが充実していることも重要なポイントです。インデックスファンドは日経平均株価やTOPIXといった、指数に連動する成果を目指すファンドです。

インデックスファンドのメリットはいくつかあり、まずコストが安いことです。投資信託の主なコストは信託報酬で、インデックスファンドは年率0.3%未満と低く設定されています。

次のメリットは分散投資がしやすいことです。たとえば米国の株価指数である「S&P500」に連動するファンドは、500の銘柄に分散投資をすることになります。

投資家は自分で分散しなくても、ファンド側で分散投資をしてくれます。買い付けるだけで自動的に分散投資ができて、リスクを抑えることにつながるので便利ですね。

筆者が選ぶiDeCo向きの金融機関3選

前述の3つのポイントを踏まえ、筆者がiDeCo向きだと判断した金融機関を3つ紹介します。

SBI証券

運営管理手数料 取り扱い銘柄数 インデックスファンドの数
171円 38 17

※2022年7月時点のデータ

筆者も利用しているSBI証券は、銘柄の数が多く、運営管理手数料も最安の171円です。35以上の銘柄を取り扱い、インデックスファンドも17本から選べます。

ラインナップの例を挙げると、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)、ニッセイ外国株式インデックスファンド、SBI全世界株式インデックス・ファンドなど。いずれも信託報酬が低い銘柄です。

楽天証券

運営管理手数料 取り扱い銘柄数 インデックスファンドの数
171円 32 12

※2022年7月時点のデータ

楽天証券もiDeCo向きの証券会社の1つです。楽天証券の運営する、以下の銘柄を選べるのが特徴です。

・楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
・楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式) )

楽天を通じて、米国バンガード社の運営するファンドに投資をする仕組みです。バンガード社は、世界で初めて個人向けインデックスファンドを販売した、世界最大級の運用会社です。

マネックス証券

運営管理手数料 取り扱い銘柄数 インデックスファンドの数
171円 27 15

※2022年7月時点のデータ

マネックス証券のiDeCoの特色は、低コストであるeMAXIS Slimシリーズの取り扱いが多いこと。現時点で、以下5銘柄に投資をすることができます。

・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
・eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・eMAXIS Slim 先進国債券インデックス

この他にも、たわらノーロード、iFreeといった低コストのインデックスファンドを取り扱っています。

自分に合う1社を見つけよう

iDeCoに向いている金融機関の選び方のポイント、具体的なおすすめの金融機関3社を紹介しました。気になった金融機関があれば、公式サイトでさらに調べてみてはいかがでしょうか。

iDeCoの口座を開設できるのは1つの金融機関のみです。後で変更することもできますが、手間がかかるため、ある程度慎重に考えてから選ぶことをおすすめします。