マックルモア「フリー・パレスチナ・ツアー」開幕、Kneecapらも連帯──エド・シーランのツアー降板から1カ月半 

エド・シーランの全米ツアーにオープニングアクトとして出演していたマックルモア(Macklemore)は、ステージ上でガザ地区やヨルダン川西岸地区のパレスチナ人への支持を表明し、「パレスチナに自由を」と訴えたことで、残りの公演から外された。それから約1カ月半、ダブリンでチャリティツアーを開幕。Kneecapやホージアらが参加し、マックルモアへの連帯を示してシーランのツアーから離脱したバックバンドも出演した。

マックルモアの「Free Palestine Tour」が幕を開けた。ラッパーのマックルモアは1カ月以上前、ガザ地区とヨルダン川西岸地区のパレスチナ人への支持をステージ上で表明し、「パレスチナに自由を」と訴えたことを受け、エド・シーランの「Loop Tour」のオープニングアクトから外されていた。今回のチャリティツアーは10月26日(月)、アイルランドのダブリンで開幕。ホージア、ニーキャップ(Kneecap)、そしてマックルモアへの連帯を示すためにエド・シーランのツアーから離脱したバックバンド、ビーオーガ(Beoga)がスペシャルゲストとして出演した。

Macklemore announces Free Palestine tour date in Dublin this October | Nialler9

「時代は変わりつつある。自分たちがこの国の出身であることを、これほど誇りに思ったことはない」と、ビーオーガはステージ上で語った。一方、ホージアは自身のステージで、アイルランドには「人々の解放と正義のために、世界各地の人々と連帯してきた歴史がある」と称え、「反人種差別の素晴らしい歴史もある」と付け加えた。

出演者の顔ぶれは、公演直前まで伏せられていた。この日は序盤に、パレスチナ人シンガーソングライターのリナ・マクール(Lina Makoul)、ヒップホップ・デュオのデッド・プレズ(Dead Prez)のメンバーであるラッパーのM-1、そしてパレスチナ系アメリカ人のDJ/プロデューサー、DJ Habibeatsもパフォーマンスを披露した。

マックルモアは音楽アーティストだけでなく、観客にメッセージを届けるゲストスピーカーも招いた。アイルランド出身の俳優リアム・カニンガムは、イベント冒頭で挨拶に立ち、こう語った。「今夜を楽しむことは、ガザで起きている苦しみを忘れることではない。パレスチナの人々が必死に守り抜こうとしてきた人間性と命を称えることなのだ」。また、心理療法士で活動家のナディア・グリーンスパン(Nadia Greenspan)、活動家でオーガナイザーのサミール・エスカンダ(Samir Eskanda)も登壇した。

会場に足を運べなかった著名人たちも、映像を通じて支持を表明した。マーク・ラファロ、ジュリアン・カサブランカス、シンシア・ニクソン、イラナ・グレイザー、ナターシャ・ロスウェルらがビデオメッセージを寄せた。

「この1週間、どんな代償を払うことになろうとも、自らのステージを使ってパレスチナの人々との連帯を示してきたアーティストたちに連絡を取っていた」と、マックルモアは9月のツアー発表時に語っていた。「安全なときにしか声を上げようとしないのなら、僕たちが持つ発信力にはほとんど意味がない。そう理解しているアーティストたちだ」

◎「声を封じることはできない」──ニーキャップらが示した連帯

マックルモアへの連帯を表明したアーティストのなかには、ビーオーガもいた。一方、エドはマックルモアを「Loop Tour」から外した判断について、クラフト・グループのロバート・クラフトを含む会場所有者とプロモーターによる決定だったと説明している。当時、ビーオーガは声明でこう述べていた。「シオニストのロビー団体によってマックルモアの発言が封じられたことを受け、私たちはエド・シーランのバンドとして参加していた『Loop Tour』の残りのアメリカ公演から離脱することを決めました。私たちは、パレスチナの人々が置かれた苦境を改善するためには、対話が必要だと信じています」

ニーキャップも「彼らが真実を封じることは決してできない」と、マックルモアへの支持を表明した。北アイルランドのベルファスト出身のヒップホップ・トリオであるニーキャップもまた、パレスチナ人への支持を公言したことで反発を受けてきた。昨年のコーチェラでは、イスラエルを批判するメッセージをスクリーンに映し出した彼らのパフォーマンスのライブ配信が、事前の告知も説明もないまま途中で打ち切られた。

ニーキャップ(Photo by Zoe Rain)

ホージアも2年以上にわたり、自身のコンサートでガザ地区に暮らすパレスチナ人への支持を表明してきた。2025年に音楽フェスティバル「Governors Ball」でヘッドライナーを務めた際には、観客に向けて「今、私たちが目にしているような暴力の連鎖を生み出す帝国主義に、ノーと言おう」と呼びかけた。さらに、ガザでの恒久的な停戦と、「あの地域に暮らすすべての人々の平和と安全、安心」を求めたうえで、「そのためには当然、占領から解放された自由なパレスチナが実現しなければならない」と訴えた。

「Free Palestine Tour」の収益は、パレスチナ支援に取り組む複数の団体に寄付される。寄付先には、Medical Aid for Palestinians、Palestinian Youth Movement、Heal Palestine、Palestine Children's Relief Fund、Gaza Soup Kitchen、Jewish Voice for Peace、UNRWA USA National Committeeなどが含まれる。

全公演がソールドアウトとなっているマックルモアの「Free Palestine Tour」は、10月29日にパリ、続いて10月30日にロンドンで開催される。

From Rolling Stone US.

Macklemore closes out his ”Free Palestine” tour kickoff in Dublin with ”Cant Hold Us.” https://t.co/5VWMW7OYTA — Variety (@Variety) October 26, 2026