AOKIが運営する「ジャケジョ研究所」は2026年10月20日、「選択時の判断疲れ」と「選択の効率化(チョイスパフォーマンス)への関心」に関する調査結果を発表した。本調査は2026年8月、ジャケットを着用する機会のある20代~50代の女性1,000人を対象に、インターネット調査にて行われた。
働く女性の61.7%が選択時の判断疲れを実感
日常生活で商品やサービスを選ぶ際、「選択肢が多すぎて選ぶのが面倒だ(疲れる)」と感じ、メンタルパフォーマンス(以下、メンパ)の低下を実感することがあるか聞いたところ、「頻繁にある」が14.2%、「時々ある」が47.5%となり、合わせて61.7%にのぼった。過半数の女性が、数多くの選択肢を前に判断疲れを感じ、心のエネルギーを消耗している実態がうかがえる。
選択肢の多さや失敗への不安が判断疲れの原因に
日常生活で何かを選ぶ・決める際に負担を感じることでは、「選択肢が多すぎる」が30.5%で最多となった。次いで「失敗したくないと思い、決めるまでに時間がかかる」が28.7%、「比較情報が多すぎる」が26.8%となった。
また、生活の中で「選ぶ・決める」ことに疲れた結果、起こりやすい状態を聞いたところ、「予定より時間がかかった」が25.4%で最多となった。続いて「その後の行動が面倒になった」が21.2%、「気分が下がった・やる気がなくなった」が20.2%だった。
判断疲れを減らす工夫、最多は「前日までに予定や身支度を決めておく」
日々の生活で、選ぶ・決める負担を減らすのに役立ったと感じる工夫では、「前日までに予定や身支度を決めておく」が25.4%で最多となった。次いで「自分なりの判断基準やマイルールを決める」が24.9%だった。
あらかじめ選択する機会を減らすことや、自分なりの判断基準を持つことが、日常の判断負荷を軽減する工夫になっているようだ。
約7割が選択の効率化「チョイパ」を高めたいと回答
単に時間を短縮するのではなく、自分に合った選択肢を迷わず、納得感を持って選べる効率性を意味する「チョイパ(チョイス・パフォーマンス)」。自身のチョイパを高めたいと思うか聞いたところ、「非常にそう思う」が19.6%、「まあまあそう思う」が48.9%となり、合わせて68.5%が前向きな回答を示した。
さらに、日々の「自分で選ぶ手間」が改善され、思考にかかる時間やストレスが減った場合、メンパが高まると思うか聞いたところ、「非常にそう思う」が18.0%、「まあまあそう思う」が52.0%となり、合計70.0%が「高まると思う」と回答した。
単に選択にかかる時間を短くするだけでなく、納得できる判断をしながら負担を減らすことが、心の余裕やモチベーションの維持につながると考える人が多いことがうかがえる。
チョイパ向上で期待する変化、最多は「精神的なストレスが減る」
選択の手間や負担が省けてチョイパが向上した場合、生活にどのような変化があると思うか聞いたところ、「精神的なストレスが減る」が37.0%で最多となった。次いで「自分の本当にやりたいことに時間を使える」が26.5%、「失敗(ハズレ)を引くリスクが減る」が23.8%となった。
チョイパを高めるために信頼している、または利用したい情報源・サービスでは、「友人・家族の口コミ」が28.5%で最多だった。次いで「信頼している特定のブランド・メーカー」が27.8%、「AIによるパーソナル提案」が24.6%となった。身近な人の口コミや信頼するブランドに加え、AIによる提案を判断のサポート役として活用し、選択の手間を減らしたいという意識も見られた。
仕事に行く日の朝、最も負担なのは「服選び」
仕事に行く日の朝、選ぶことに負担を感じるものを聞いたところ、「着る服を選ぶこと」が32.2%で最多となった。次いで「メイクや髪型を決めること」が26.9%となり、朝の身支度に関する選択が上位を占めた。
服装選びで迷う理由では、「天気や気温に合わせた服装を考えること」が29.3%で最多となった。続いて「今日着る服を決めること」が28.1%、「コーディネートを考えること」が24.5%だった。
天候や気温だけでなく、その日の予定やTPOに合う服装、上下の組み合わせなど、朝の忙しい時間帯に複数の要素を考えることが、判断の負担になっていると考えられる。
服選びの負担を減らす工夫、1位は「マルチウェイ・着回し力」
新しい服を購入する際、最も選ぶのが面倒、またはストレスだと感じることを聞いたところ、「手持ちの服と合わせやすいか判断すること」が22.6%で最多となった。また、「洗濯やアイロンなど、手入れがしやすいか確認すること」も15.6%で上位に入った。
服選びの手間を減らすために取り入れたい工夫や機能では、「マルチウェイ・着回し力」が34.4%で最多となった。次いで「セットアップ化」が26.6%、「機能性」が21.8%だった。
1着でさまざまな着こなしができる服や、上下の組み合わせに悩まずに済むセットアップなど、毎朝のコーディネートにかかる判断を減らせる仕組みや服の機能に期待が集まっている。
脳研究者が解説、選択疲れを減らすには?
脳研究者の池谷裕二氏によると、選択肢を比較して判断することは、脳にとって認知的な負担になるという。特に服選びでは、天候やTPO、周囲からの印象など、さまざまな条件を考慮する必要がある。
こうした負担を減らすには、毎日の服装や身支度に自分なりのルールを設けたり、組み合わせをあらかじめ決めたりする方法が有効だという。
また、すべての選択で100点を目指す必要はなく、重要度に応じて判断にかける労力を調整することも大切だと指摘する。日常的な選択を効率化することで、本当に大切にしたいことに気持ちや時間を使いやすくなるとしている。






