熱湯をこぼした、調理中に熱い鍋に触れてしまった――。やけどをしたとき、「とにかく冷やす」ことは知っていても、何を使い、どのくらい冷やせばよいのか迷うことがあります。また、昔から伝わる民間療法の中には、かえって傷の状態を悪化させる可能性があるものもあります。

やけどに味噌などを塗らない

  • ※画像はイメージです

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やけどをした皮膚に、味噌などを塗るという民間療法があります。

しかし、やけどした部分に食品などを塗ることは避けましょう。傷口を汚染したり、その後の診察や処置の妨げになったりする可能性があります。

まず流水でしっかり冷やす

やけどをしたら、できるだけ早く水道水などで患部を冷やします。狭い範囲の軽いやけどであれば、痛みが和らぐまで冷やしましょう。

衣服の上からやけどした場合は、皮膚にくっついている衣服を無理に脱がず、衣服の上から冷やします。

水ぶくれができている場合は、つぶさないように注意してください。

一方、やけどが広範囲に及ぶ場合、長時間全身を冷やし続けると低体温になる危険があります。特に子どもや高齢者では注意が必要です。

白くなった、黒く焦げたやけどは痛みが弱くても危険

やけどの範囲が広い場合や、顔など重要な部位にやけどをした場合は、医療機関を受診してください。

また、深いやけどでは神経まで損傷し、かえって痛みをあまり感じないことがあります。

皮膚が白っぽくなっている、黒く焦げている、感覚がないといった場合は重いやけどの可能性があります。速やかに医療機関を受診し、状態によっては119番通報をしてください。

やけどは「何かを塗る」より、まず冷やす

やけどをしたときに最初にすべきことは、民間療法を試すことではなく、速やかに流水などで冷やすことです。

ただし、広範囲のやけどでは冷やしすぎによる低体温にも注意が必要です。やけどの広さや深さ、部位などから重症が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

やけどの応急処置と受診の目安について、救急科の専門医に聞いてみました。

目安として、手のひら1つに収まる範囲であれば20分前後の流水冷却が適切な冷やし方の目安となります。衣類等は着脱可能であれば脱いでおくと良いです。

手のひら1枚以上の広さの場合は熱源となる熱水・異物等は速やかに除去するのが良いですが、長時間の冷却は体温低下にもつながりますので、速やかな医療機関受診をお願い致します。

また陰部や顔面など小範囲でも機能的な問題が生じ得る部位の熱傷、白色・黒色など熱傷深度の深いものも医療機関の受診を推奨します。

味噌などの直塗りなどいわゆる民間療法は推奨されません。

松窪 将平(まつくぼ しょうへい)先生

一宮西病院 総合救急部 救急科 副部長
資格:日本専門医機構認定 救急科専門医