
2026年屈指のヒット曲「Dracula (JENNIE Remix)」で共演した、BLACKPINKのJENNIEとテーム・インパラ(Tame Impala)のケヴィン・パーカー。ソウルでの偶然の出会い、コラボレーションの舞台裏、ヒット曲を生み出す喜びと葛藤、互いの音楽へのリスペクト、そして2人を引き合わせた運命について語り合う。
「何もかも、ケヴィンのことを信じて任せてるから」。JENNIEは笑いながらケヴィン・パーカーにそう告げる。
「本当に?」とケヴィンは少し考えるように返す。「それはやめておいたほうがいいな」
BLACKPINKのシンガーは、ボストンの音楽スクールにある使い込まれた茶色の革張りソファに腰掛け、テーム・インパラの頭脳であるケヴィンと肩を並べている。数時間後、2人はTDガーデンのステージで共演することになっており、約2万人のファンは、JENNIEがケヴィンを信頼するのも当然だと実感することになる。大ヒット曲「Dracula」のリミックスを披露するためにJENNIEがステージに登場すると、会場は一大スペクタクルに包まれる。真紅の照明が輝き、同じ色の紙吹雪が降り注ぐ。JENNIEの姿を目にした観客の歓声は、アリーナ全体が地震のように揺れていると錯覚するほど凄まじい。
テーム・インパラのアルバム『Deadbeat』にオリジナル曲が収録されてから数カ月後、2月にリリースされた「Dracula」のリミックスは、瞬く間に世界最大級のヒット曲となった。全世界でのストリーミング再生回数は10億回に迫り、米Billboard Hot 100では両者にとって初のトップ10入りを果たした。このオーストラリア出身の敏腕プロデューサーは、以前からポップスターたちと仕事をしてきた。2016年にリアーナがカバーした「Same Ol Mistakes」の作者であり、デュア・リパの2024年のアルバム『Radical Optimism』でも大半の楽曲で共同作曲と共同プロデュースを手がけている。しかし、今回のヒットはそれらとはまた次元が違う。不穏な空気を漂わせるシンセポップのグルーヴを持つこの曲は、TikTokでのバイラルヒットにも後押しされ、今やどこに行っても耳にする一曲となった。この楽曲を使用した動画は130万本に達している。
アリーナのステージで成功を祝う瞬間を前に、ケヴィンとJENNIEが語り合った。Zoomを使ったレコーディング、ソウルでのパーティー、そして音楽にまつわるさまざまな話題へと、会話は弾んでいった。
Photographs by EMMA ANDERSON
「Dracula」リミックスが生まれるまで
ケヴィン:僕たちが初めて会ったときのこと、覚えてる? 本当に偶然だったよね。韓国のソウルにある地下のレストランバーで。店の名前は覚えてないけど、かなり夜遅い時間だった。
JENNIE:待って、そもそもあの夜はどういう経緯だったっけ? 私、本当に記憶力が悪くて。
ケヴィン:共通の友人のピーター・ウッツと一緒にいたんだ。当時、彼はセリーヌのPRの仕事をしていて。
JENNIE:そうだ! 私たちの共通の友達だよね。思い出した。
ケヴィン:まあ、その頃にはもう酔っ払ってたと思うけど……。
JENNIE:きっと2人ともね……。
ケヴィン:ソウルは楽しい街だから、そういうことも起こるんだよね。
JENNIE:本当に楽しい夜だった。あのとき、ツアーでも韓国での仕事でもなかったよね。ただ遊びに来ていただけで。
ケヴィン:そう、すごく楽しかった。それで、「Dracula」のリミックスが実現するまでの経緯を、JENNIEの側からも聞いてみたいんだ。僕の場合は、ピーターと話しているときに「JENNIEの声が本当に好きなんだ。彼女がこの曲に参加してくれたら最高なのに」って言ったんだ。そしたら彼が「知り合いだよ。よかったら今すぐメッセージを送れるけど」って。それで僕は「マジか、本当に実現するんだ!」ってなった。
JENNIE:その会話の直後にメッセージが届いたんだよね。読んだ瞬間、「これは絶対にすぐ参加しなくちゃ」って思った。すごく興奮したし、あの曲に私を思い浮かべてくれたことが本当に嬉しかった。
ケヴィン:それでレコーディングの日程を決めたんだ。僕は数日間、中国に滞在していた。中国に行くのは初めてだったんだけど、急いでホテルの部屋に戻って、ノートパソコンを開いてJENNIEとつないだ。そっちはスタジオにいたよね。
JENNIE:うん、覚えてる。そのあとは本当にスムーズだったよね。お互い違う街にいたから、Zoom越しのレコーディングになってしまったのはすごく残念だったけど、それでも順調に進んだ。私が何時間もかけてレコーディングしている間、ケヴィンはずっとオンラインで付き合ってくれた。それが本当に嬉しかった。
ケヴィン:驚いたのは、どのテイクも見事に決めてくれたことなんだ。「Dracula」にはたくさんのトラックがあるから、録らなきゃいけないパートも多かったよね。サビなんて8つのボーカルが同時に重なっている。それをJENNIEは次々と、バン、バン、バンって感じで録り終えていった。
JENNIE:私もレコーディングがすごく楽しかった。自分がそれまで発表してきた音楽とはまったく違っていたから、新鮮なワクワク感があったんだよね。
ケヴィン:楽しい曲だよね。歌うのは難しかった? 僕にとって「Dracula」は、特に歌うのが難しい曲のひとつなんだ。だからライブでも、声が十分に温まってからじゃないと歌えない。
JENNIE:確かに難しい曲だと思う。でも一番大変だったのは、自分のパートに加えて、ケヴィンのパートも重ねて歌うことだったかな。全部ひとりで歌わなきゃいけなかったから。ただ、あまりに楽しくて、大変だと感じることさえなかった。
ケヴィン:ちょっと変わった質問なんだけど、答えるのは難しいかもしれない。僕も自分で考えてみたけど、答えが出なくて。僕たちの曲は別として、一番好きなデュエット曲って何?
JENNIE:本当は「Dracula」って答えたいところだけど……。
ケヴィン:もちろん。僕もそうだよ。
JENNIE:なぜかわからないけど、今思い浮かんだのはマドンナとジャスティン・ティンバーレイクの「4 Minutes」。ほかにもたくさんあるよね。
ケヴィン:そうだね。フリートウッド・マックも入るのかな? 彼らはほとんどいつもデュエットで歌っていたから。もう気づいてるかもしれないけど、僕はフリートウッド・マックが大好きなんだ。ところで、街中でも「Dracula」をよく耳にする?
JENNIE:それ、ずっと話したかったことなんだ。この曲がヒットし始めたと知った頃、親しい友達からも次々に「この曲、最高だね」ってメッセージが届いたの。自分が歌っている曲だから、どうしてここまで広まったのか、自分では完全には理解できないところがある。でも、もともとケヴィンの曲だから、ヒットするってわかっていたよ。
ケヴィン:そこは、自分にも少し先見の明があったと思ってる。「Dracula」はもともとすごく好調で、みんな気に入ってくれていた。でもJENNIEが参加したら、きっと……「これはもう一段上のレベルに行けるぞ」って予感がしたんだ。
JENNIE:実を言うと、韓国で初めて会ったときから、いつか一緒に何かができるって思っていた。あの日も「ずっと前からあなたの音楽のファンで、一緒にスタジオに入って曲を作れたら、私にとって本当に大きな意味がある」って伝えたのを覚えてる。
ケヴィン:覚えてるよ。
JENNIE:ずっとケヴィンの音楽を聴いて、研究してきたんだ。何に惹かれたのか、うまく説明できないんだけど、私にとってはエネルギーの問題というか。伝わるかな。
ケヴィン:僕の音楽は、かなり音が密集していて、混沌としたところがあるからね。一度に受け止めなきゃいけない情報量が多い。だから、多くの人にとっては、馴染むまでに少し時間がかかるんだと思う。
JENNIE:ケヴィンの音楽を聴いていると、まったく違う空気や気分の中に連れていってもらえる。その感覚がすごく好きなんだ。私はそういう感覚に惹かれるタイプだから、ファンになったのも必然だったと思う。今日こうしてライブに顔を出して、ステージを観られることも本当に楽しみにしてる。
ケヴィン:観てもらえるのがすごく嬉しいよ。まだ僕のライブを観たことはないんだよね?
JENNIE:うん、今日が初めて。自分のライブの特別なところって、何だと思う?
ケヴィン:きっと楽しんでもらえると思うよ。かなりクレイジーなライブだからね。盛り上げるべきところでは、とことん高揚感を味わってもらいたいんだ。紙吹雪やレーザーが飛び交って、ひたすらカオスになる瞬間もある。ありとあらゆる仕掛けを用意しているからね。ライブの途中には、そういう演出を全部一気に投入して、観客が熱狂する場面もある。今回のツアーはどの会場もお客さんが素晴らしいんだ。ツアーを重ねるたびに、ファンをもっと熱狂させる新しい方法を見つけている気がするよ。
JENNIE:最高だね。
ケヴィン:パフォーマーとして、JENNIEにとって最高のライブってどんなもの? ステージを降りたときに「今までで一番のライブだった!」って思えるのは、どんなとき?
JENNIE:すべてがうまく噛み合ったと感じられるときかな。観客との一体感や、お互いにどれだけのエネルギーを分かち合えたかが大事。結局、ステージに上がる前って、いろいろ不安になるんだよね。今日の衣装はどうだろうとか、自分がどう見えるかとか、天気はどうだろうとか。でも、いざステージに立ってしまえば、ほかのことはほとんど気にならなくなる。大事なのは、そこで生まれるつながりなんだ。
ケヴィン:僕もまったく同じだよ。ステージに上がる前は、観客からどう見られるんだろう、どう評価されるんだろうって不安になる。でも、いざステージに立つと、みんな僕たちを観たくて来てくれているんだって気づくんだ。
JENNIE:そう、私たちに会いに来てくれているんだよね。
ケヴィン:結局、大きなアリーナやスタジアムに集まった、同じ人間同士なんだよね。
デュア・リパとの共鳴、それぞれの哲学
ケヴィン:ところで、ソロでライブをするのと、BLACKPINKのメンバーと一緒にステージに立つのとでは、どんな違いがある?
JENNIE:一番大きな違いを感じるのは、実は本番前の制作準備の部分なんだ。グループで活動するときは、当然ながらメンバー同士でたくさんコミュニケーションを取る必要があるし、それぞれの要素をひとつにまとめていかなきゃいけない。それと、自分ひとりですべてを管理できるソロ活動とでは、まったく違うんだよね。
ケヴィン:ようやく自分だけのステージを持てたのは嬉しかった? 文字どおりの意味でも、比喩的な意味でも。
JENNIE:うん。いろんな部屋を行き来しながら、すべてがきちんと噛み合っているか確認するのが、自分はこんなに好きだったんだって気づいた。そのプロセス自体がすごく楽しい。

ケヴィン:JENNIEは本当に何でもこなすタイプだよね。演技もするでしょう? 僕は演技ができる人には心から感心するんだ。特に、もともと俳優として活動していたわけでもない人が演技までできるなんて。JENNIEはシンガーとしてもアーティストとしても活躍しているのに、さらっと演技までこなしてしまう。「それはずるいよ。そんなに何でもできちゃうなんて反則だろ」って思うよ。
JENNIE:演技はまだまだ挑戦の途中だと感じているけど、パフォーマーとして表に立つことも、その裏側に関わることも、両方楽しんでいる。ソロとして活動できる時間が増えた今は、一度にひとつのプロジェクトにもっと集中しようとしているところ。でも、まだ自分なりのやり方を模索している最中なんだ。
ケヴィン:もちろん、それはみんな同じだよ。ミュージックビデオの監督をするとか、そういう個々の仕事も純粋に楽しい? それとも、自分ですべてをコントロールしたいという気持ちもあるのかな?
JENNIE:どちらも少しずつあると思う。でも特に、去年初めてのアルバム『Ruby』を出してから、音楽について本当にたくさんのことを学んだんだ。私はこれまでずっと音楽の世界に身を置いてきた。だからこそ、やってみたいと感じることには、思い切って全部挑戦してもいいはずだって自分に言い聞かせたの。そうすることで、本当に好きでやっていることと、ただやらなきゃいけないからやっていたことの違いが見えてくると思ったから。
ケヴィン:それは本当にそうだね。僕の知り合いでもうひとり、じっとしていられなくて、いつも何かをしている人がいるんだけど、それがデュア・リパなんだ。彼女との仕事はどうだった?
JENNIE:デュアとの仕事は、仕事という感じがまったくしなかった。ニューヨークで一緒に撮影したんだけど、彼女と一日遊びに出かけているような感覚だったんだ。メッセージのやり取りも、友達同士で遊ぶ約束をするみたいで。残念ながら一緒にレコーディングはできなかったけど、彼女が素晴らしいボーカルを録って届けてくれた。ケヴィンは彼女との仕事、どうだった?
ケヴィン:最高だったよ。彼女は本当に素晴らしい人だ。実はこの前、結婚式にも行ってきたんだ。
JENNIE:写真を見たよ。すごく素敵だった。
ケヴィン:本当に素晴らしい結婚式だった。さっきも言ったけど、デュアはJENNIEとよく似てるんだ。とにかくいつも何かをしている。本に関するポッドキャストもやっているし、もちろん音楽活動もしている。それをJENNIEと同じように、いとも簡単にこなしているように見えるんだ。僕が彼女の一日にこなすことの半分でもやったら、4日間は寝込まないと無理だね。僕なんて、一日にひとつ仕事をしただけで「よし、今日はもう十分」ってなるから。彼女はレコーディングの合間にふらっと抜け出して、ポッドキャストでモニカ・ルインスキーにインタビューしたかと思えば、またスタジオに戻ってきてレコーディングを終わらせる。そんなことを平然とやってのけるんだ。
JENNIE:彼女は本当にエネルギッシュだし、何事にも愛情と情熱を持って取り組んでいる。その姿にはすごく刺激を受けるよね。友達として接していても、きっとそう感じると思う。それに、ケヴィンはドミニク・ファイクとも仕事をしているよね。私たち、いろんな面で好みが似ているんだと思う。
ケヴィン:本当にそうだね。僕も彼の音楽が大好きで、ツアーに参加してもらえることになったときはすごく嬉しかった。JENNIEは彼との仕事、どうだった? またリモートでの制作だったのかな?
JENNIE:リモートだったけど、彼がいくつもアイデアを送ってくれたのを覚えてる。それで直接話し合いながら、2人とも納得できるバージョンに仕上げていった。彼って本当に面白い人だよね。
ケヴィン:そうだね。彼はいつも音楽を録音しているようなタイプに見える。JENNIEもそう? 大量にアイデアを録っておいて、その中からベストなものを選ぶタイプ? それとも、いいアイデアが降りてくるのを待つタイプ?
JENNIE:一度スタジオに入ると、ひたすらアイデアを膨らませていく感じ。誰かに止めてもらわないと終わらない。ケヴィンは?
ケヴィン:僕は自分だけの小さな世界に入り込む。テーム・インパラの制作は昔からすごく孤独な作業だから、スタジオにこもって、そこから出てこなくなるんだ。それこそ……。
JENNIE:自分を閉じ込めちゃうの?
ケヴィン:アルバムを作っているときや、その準備に入る頃は、外の世界とのつながりを完全に断つこともある。ひとりでちょっとした旅に出るんだ。どこかの海辺にあるAirbnbを借りたりして。
JENNIE:それ、私の夢だ。
ケヴィン:そこで1週間くらい過ごす。何日間か、誰とも一言も話さないこともある。
JENNIE:いいなあ。マイク以外とは、ってことだよね。
ケヴィン:そう、マイクだけ。それが唯一、声を出す相手なんだ。

JENNIE:自分の中で何か期限を決めたりはする?
ケヴィン:いつも大まかな締め切りは設定しているよ。そうしないと、いつまでも作り続けてしまうから。でも結局は、そのときの自分の感覚次第かな。
JENNIE:そうだよね。アルバムって……。
ケヴィン:アーティストが音楽をリリースするとき、どんな気持ちになるのか、いつもすごく興味があるんだ。人によって感じ方が少しずつ違うからね。JENNIEにとって、曲の発売日は幸せな日? それとも拷問のような日? あるいは、その中間くらい?
JENNIE:シングルの話?
ケヴィン:そう。みんなが楽しみにしているシングルの発売日だよ。事前にプロモーションもして、曲の一部はすでに公開されていて、いよいよ今日、みんながフルで聴けるようになるという日。[JENNIEが答えをためらう] ごめん、PTSDみたいな気持ちにさせてしまったなら、それだけでもう答えはわかった気がするよ。
JENNIE:うん、ノーコメントで。
ケヴィン:デュアの話に戻るけど、彼女は『Radical Optimism』をリリースしたとき、本当に興奮していたんだ。僕だって、世界中の人に自分の音楽を聴いてもらえるのは嬉しい。でも、それ以上に苦痛を感じることが多いんだよね。
JENNIE:私もケヴィンに近いかな。いつか朝起きて、「ああ、今日はリリース日だ! 人生で一番幸せな日!」って思えるようになりたい。嬉しくないわけじゃないんだけど、同時に押し寄せてくるものがあまりにも多いんだよね。
ケヴィン:まったく同じ気持ちだよ。みんなに聴いてもらえることを、ただ純粋に喜べる日が来てほしい。JENNIEも経験があるかわからないけど、ずっと長い間、世の中から隠すように大切に育ててきたものが、突然世界に放たれる。その変化は、感情的にも精神的にも、かなり激しい衝撃を伴うんだ。自分の内側をさらけ出すことになるし、ものすごく無防備な状態になる。僕たちがやっていることって、つくづく不思議だよね。
JENNIE:本当にそうだと思う。
音楽がつないだ運命
JENNIE:そういえば……リアーナとの仕事はどういう経緯だったの?
ケヴィン:リアーナの件は、かなりクレイジーだったよ。彼女のプロデューサーだったか、A&Rだったか、マネージャーだったか、誰かから電話かメールが来たんだ。彼女がアルバムを仕上げているところで、あと1曲追加したい、そのために僕の曲を使いたいって。僕は、彼女が曲を作り直して、リミックスのようなものにするか、書き直すんだろうと思っていた。そのとき僕はパースにいたから、真夜中だったんだ。向こうから「明日までにアルバムを完成させなきゃいけないから、今すぐステムデータを送ってくれない?」って言われて。午前1時だったよ。ベッドから起き上がってスタジオに行き、照明を全部つけて、すべてのステムを書き出して送った。それから曲がリリースされるまで、何の連絡もなかった。それだけなんだ。
JENNIE:すごいね。
ケヴィン:大好きなリアーナが自分の曲を歌っているのを聴くなんて、本当に現実離れした感覚だった。今なら、あれもリミックスと呼ぶのかもしれないね。当時はそんなふうに考えたこともなかったけど……。JENNIEが参加した「Dracula」のリミックスと、かなり似ているんだ。ああいう経験はいつだって最高だよ。僕は自分の声が好きだけど、世界で一番素晴らしい声だとは思っていない。だから、自分が書いた曲を、とびきり素晴らしい声の持ち主が歌ってくれると、ものすごく興奮するんだ。
JENNIE:あの日、リアーナが連絡してきて、ケヴィンの曲を選んでくれてよかったね。ところで、生まれも育ちもオーストラリアなの?
ケヴィン:生まれたのはシドニーだけど、ずっとパースで暮らしてきた。生粋のオーストラリア人だよ。JENNIEはニュージーランドで育ったんだよね? つい最近まで知らなかったんだ。
JENNIE:そう。でも残念ながら、あっちのアクセントはもうなくなっちゃった。
ケヴィン:なるほど。僕はオーストラリアとニュージーランドのアクセントを聞き分けるのは結構得意なんだけどね。それで、ニュージーランドから韓国に移ったの?
JENNIE:うん。10歳から15歳までニュージーランドにいて、韓国に戻ってすぐに練習生生活が始まったんだ。
ケヴィン:オークランドからソウルへの移住って、すごい変化だっただろうね。世界でも指折りの小さな都市から、世界有数の大都市へ移ったわけだから。
JENNIE:うん。人生を大きく変える出来事だった。

ケヴィン:すごいよね。それからBLACKPINKが爆発的な人気を得て、本当に巨大な存在になった。僕が最初に知ったのは、音楽そのものよりも、BLACKPINKという現象のほうだったと思う。そのあと初めて曲を聴いて、「めちゃくちゃかっこいいな」って思ったんだ。それからソロの音楽も聴くようになって。あるとき飛行機の中で『Ruby』を最初から最後まで通して聴いたよ。
JENNIE:わあ。
ケヴィン:最近は、ほとんど音楽を聴かなくなってしまったんだ。本当に聴きたいと思うものじゃないと、なかなか聴かなくて。
JENNIE:実は私もそう。『Ruby』を制作していたとき、ケヴィンに連絡を取ろうとしたことがあったのをはっきり覚えてる。結局、連絡は届かなかったみたいだけど。
ケヴィン:えっ、そうなの? きっとどこかで行き違いになったんだね。
JENNIE:「Dracula」に参加したとき、もちろん曲そのものが大好きだったし、ケヴィンが発表した曲に関われることを光栄に思っていた。でもそれと同じくらい嬉しかったのは、ケヴィンのことをもっと知れるということだった。どんな苦労をしてきたのかも知りたかったし、何より友達になりたかった。「Dracula」が生まれて、私たちをつないでくれた。だから、これは私たちの曲なんだよね。
ケヴィン:まさに運命ってやつだよね。
JENNIE:うん、間違いない。私はそういう運命を信じてる。
ケヴィン:この曲がたどるべき運命だったんだね。
From Rolling Stone US.

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テーム・インパラ
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5thアルバム
『Deadbeat/デッドビート』
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