毎日の食費を削ったり、電気代を節約したりと、支出を減らす方法はいろいろありますが、家計へのインパクトが意外に大きいのが、お酒やたばこ、カフェで買うコーヒーなどの「嗜好品」です。
1回あたりの出費は数百円でも、毎日の習慣になっていれば、年間ではまとまった金額になります。そこで今回は、お酒やたばこ、コーヒーなどの習慣をやめると月にいくら浮くのか、最新の価格をもとに試算してみました。
毎日の晩酌、やめたらいくら浮く?
毎日お酒を飲む習慣がある人が晩酌をやめると、月間・年間でいくら節約できるのでしょうか。2026年8月時点の代表的な商品の価格をもとに、ビール、チューハイ、ワイン、日本酒、ハイボールの5種類で試算しました。
実際の支出額は、選ぶ商品や飲酒量によって大きく変わるため、ここでの試算はあくまで目安です。
1日1本(1杯)程度の晩酌でも、月5,000~7,000円程度、年間では6~9万円程度の出費になることがわかります。
さらに、1日に2本(2杯)程度飲む人なら、この金額が倍近くなります。たとえば、毎日ビール1本とハイボール1本を飲むと1日475円。年間では約17万3,000円です。
とはいえ、「これだけ節約できるなら、今日から禁酒しよう」と、すぐさま禁酒する人はなかなかいないと思います。晩酌を一日の楽しみにしている人にとって、お酒代は単純に「削るべき支出」とはなりません。
そこで、完全にやめるのではなく、飲む回数を少し減らす方法もあります。たとえば、毎日飲んでいる人が週に1~2日の休肝日を設けるだけでも、その分の支出を抑えられます。お金の節約だけでなく、健康面でのメリットも期待できるので、試してみる価値はあるでしょう。
たばこは1日1箱で年間20万円超
家計へのインパクトがさらに大きいのが、たばこです。紙巻きたばこと加熱式たばこについて、1日1箱吸う場合の金額を試算してみました。
紙巻きたばこの「メビウス」は1箱20本入り580円。1日1箱吸うと、月1万7,400円、年間では21万1,700円になります。
加熱式たばこは、IQOS ILUMA専用たばこの「テリア」を例にすると、1箱20本入り620円。1日1箱なら月1万8,600円、年間では22万6,300円です。加熱式たばこの場合は、このほかにデバイスの購入費もかかります。
いずれも月2万円近く、年間では20万円を超える計算です。
たばこもお酒と同じように、1日に吸う本数を減らせば、その分だけ支出を抑えられます。簡単に禁煙できるものではありませんが、年間20万円を超える金額をあらためて見ると、本数を減らしたり、禁煙を考えたりする余地はありそうです。
通勤途中のカフェラテも月1万円に
「私はお酒もたばこもやらないから関係ない」と思った人も、通勤途中や昼休憩などにコーヒーやカフェラテを買う習慣はないでしょうか。
たまに買う程度なら大きな負担にはなりませんが、毎日の習慣になっていると、意外とまとまった金額になります。
たとえば、スターバックス ラテのTallサイズは500円からです。
平日の朝に毎日1杯購入し、1カ月の出勤日を20日とすると、
500円×20日=1万円
月1万円、年間では12万円になります。
もちろん、朝のコーヒーが仕事のスイッチになっていたり、カフェで過ごす時間が気分転換になっていたりするなら、無理にやめる必要はありません。ただ、なんとなく習慣で買っているだけなら、購入する回数を減らしたり、自宅でいれたコーヒーをタンブラーで持参したりするだけでも、支出を抑えられます。
毎日繰り返している数百円の習慣に節約のヒントがある
1回あたり数百円の支出でも、それが毎日の習慣になれば、年間では数万円、場合によっては10万円を超える金額になります。さらに、その習慣が何年、何十年と続けば、支出の総額はかなり大きくなります。
今回試算したお酒、たばこ、カフェラテをすべてやっていたら、年間の支出は40万円近くになります。10年続けていたら400万円です。車が1台買えてしまいますね。もちろんこれは極端な例ですが、一つでも、習慣を変えるのは簡単ではありません。
また、嗜好品は単なる「無駄遣い」ではありません。晩酌が一日の楽しみだったり、カフェで過ごす時間が気分転換になったりと、生活を豊かにしてくれる面もあります。
だからこそ、「必要か、不要か」だけで判断するのではなく、「支払っている金額に見合う満足を得られているか」という視点で考えてみてはいかがでしょうか。
なんとなく毎日買っているコーヒーや、習慣だから続けている晩酌など、満足度がそれほど高くない支出なら、回数を減らすなど見直す余地があります。
そこで浮いたお金を貯蓄に回したり、自分がもっと楽しめることに使ったりすれば、単なる節約ではなく、満足度の低い支出から高い支出への振り替えになります。
節約のために何かを我慢する前に、まずは毎日何気なく使っている数百円に目を向けてみることが、家計見直しの第一歩になるかもしれません。


