アトは7月29日、「紙のチラシに対する消費者意識と行動実態」に関する調査結果を発表した。本調査は2026年6月15日〜6月16日、20〜60代の男女1,045人を対象に、PRIZMAによるインターネット調査で実施された。
好まれるチラシサイズは「A4サイズ」、目を引くポイントは「関係性」と「お得感」
「ポストに入っていたチラシのサイズについて、最も好ましいと思うもの」を尋ねたところ、「A4サイズ(コピー用紙1枚)」(44.7%)が最も多かった。次いで「はがきサイズ(スマホ画面くらいの大きさ)」(19.1%)となった。A4サイズは、扱いやすさと掲載できる情報量のバランスから支持を集めたと考えられる。また、はがきサイズのようなコンパクトな仕様も一定の支持を集め、短時間で内容を把握できるチラシが好まれる傾向が見られた。
「ポストに入っていたチラシのうち、思わず手を止めて内容を確認したくなるのはどのような場合か」を尋ねたところ、「自分に関係ある情報だと直感した(業種・エリアなど)」(44.0%)が最多となった。次いで「クーポン・特典が目に入った」(43.2%)、「何のお店・サービスか一瞬でわかった」(38.9%)が続いた。チラシを見る際、消費者は自分にとってメリットがある情報かどうかを短時間で判断していることがうかがえる。
チラシの情報量は「シンプル」と「充実」で意見が分かれる
「チラシの情報量について、どちらがより好ましいと感じるか」を尋ねたところ、「情報がシンプル(要点だけ絞られていてひと目でわかる)」(36.8%)、「情報が充実している(価格・地図・メニューなど詳しく載っている)」(33.0%)、「どちらでもない・業種による」(30.2%)となり、大きな差は見られなかった。
業種別では、飲食店やスーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど、価格やメニューを比較しやすい業種では詳細な情報が求められる傾向が見られた。一方、学習塾や子ども向けの習い事、資格スクール、ECショップ、金融・保険・資産運用・専門家相談など、検討期間が長くサービス内容が複雑な業種では、シンプルで読みやすい情報提供が好まれる傾向が示された。
「20%OFF」より「1,000円OFF」の方がお得に感じる人が多数
「通常5,000円の商品・サービスが1,000円引きになる場合、どちらの表記がよりお得に感じるか」を尋ねたところ、「表示価格から1,000円OFF」(48.0%)が最も多かった。続いて「どちらも同じくらいお得に感じる」(32.3%)、「表示価格から20%OFF」(19.7%)となった。実際の割引額は同じであるものの、具体的な金額で示される「1,000円OFF」の方が、お得感を直感的に把握しやすい傾向が見られた。
また、「通常5,000円の商品・サービスについて、チラシのクーポンを使って来店・購入しようと思う最低割引額はいくらか」を尋ねたところ、「1,000円引き以上あれば利用する(20%OFF)」(28.5%)が最多となった。5,000円の商品・サービスでは、1,000円以上の割引が消費者の行動を促す一つの基準になっていることがわかった。
チラシから行動につながらない理由は「クーポン条件の厳しさ」
「チラシを見ても実際の行動(来店・購入・問い合わせ)につながらなかった最大の理由」を尋ねたところ、「クーポンや特典の条件が厳しかった(金額・期間など)」(22.2%)が最も多かった。続いて「お店が遠かった・アクセスが不便だった」(19.9%)、「そもそもチラシをほとんど見ていなかった」(17.5%)となった。
割引額だけでなく、利用条件や店舗までの距離など、消費者が負担を感じる要素も行動を左右することが示された。チラシで集客につなげるには、お得感の提示だけでなく、利用しやすい条件設計や配布エリアの選定も重要になると考えられる。
約4割がチラシデザインで店舗やサービスの印象変化を経験
「チラシを見て『このお店・サービスは信頼できそうだ』と感じるのはどのような場合か」を尋ねたところ、「会社名・住所・電話番号が明記されている」(47.1%)が最も多かった。続いて「地元・近隣エリアの企業・店舗だとわかる」(33.9%)、「デザインが清潔感・誠実さを感じさせる」(32.1%)となった。
また、「チラシのデザインや紙の質で、そのお店やサービスの印象が変わったと感じた経験はあるか」を尋ねたところ、「よくある」(7.6%)、「ややある」(30.1%)を合わせ、約4割が印象の変化を感じていた。





