“高校デビュー”のため知人ゼロの遠方校へ進学! 緑黄色社会・長屋晴子「あのときの行動力がなければバンドを組めてなかった」当時を回顧
アーティストの「こっちのけんと」がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「G-SHOCK presents THE MOMENT」(毎週金曜17:00~17:25)。さまざまなゲストをお迎えし、生まれてからこれまでの時間のなかで、人の心に刻まれている「人生が変わった瞬間」=“MOMENT(モーメント)”を探ります。

今回の放送では、“リョクシャカ”の愛称で親しまれる4ピースバンド・緑黄色社会から長屋晴子(ながや・はるこ)さん(Vo./Gt.)と小林壱誓(こばやし・いっせい)さん(Gt.)がゲストに登場。長屋さんの人生を大きく変えた高校進学などについて語ってもらいました。

(左から)長屋晴子さん、こっちのけんと、小林壱誓さん

緑黄色社会は長屋晴子さん(Vo./Gt.)、小林壱誓さん(Gt.)、peppe(ペッペ)さん(Key.)、穴見真吾(あなみ・しんご)さん(Ba.)からなる4人組バンドです。高校生時代の2012年にバンドを結成し、「Mela!」「花になって」「Shout Baby」「キャラクター」「サマータイムシンデレラ」など数々のヒット曲をコンスタントに発表。2022年に初の日本武道館公演、2023年~2024年にアリーナツアーを開催、2025年には初のアジアツアーを成功させるなど、躍進を続けています。4月には、日本テレビ系4月期水曜ドラマ「月夜行路 ―答えは名作の中に―」主題歌として書き下ろされた楽曲「章(しるし)」をリリースしました。

◆「高校デビュー」に憧れて遠方の高校に進学

こっちのけんと:長屋さんの透明で力強い歌声と、メンバー全員が作曲に携わるポップセンスにより、同世代の支持を多く集めていらっしゃいます。そんなリョクシャカさんの人生にはどんな瞬間があったのでしょうか。

この番組では、ゲストの方の人生が変わった瞬間「モーメント」を伺ってまいります。今回はおふたりなので、まずは長屋さんのお話からしていただきたいと思います。それでは、長屋さんの人生1つ目のモーメントは?

長屋:「2011年 私のことを知る人がいない高校へ入学」です。中学生時代、すごく真面目だったんですよ。私の性格もそうですけど、中学校の雰囲気自体がすごく真面目で、みんなが同じことをしていたり、ちょっと違うことをすると目立ってしまうような、そんな感じの雰囲気がちょっとあったんですね。

こっちのけんと:浮きやすいというか。

長屋:そうですね。そんななか、私は音楽がすごく好きで、バンドに興味も持っていて。「バンドしたい」っていう思いが中学生ぐらいから芽生えてきていたんです。

こっちのけんと:早いっすね!

長屋:高校からは、もっと自由に表現をしたいっていう気持ちができてきたんです。そうなったときに、自分のことを知っている人たちがたくさんいるこのあたりの環境では、やりづらい。もっとはっちゃけたい。いわゆる「高校デビュー」ですよね。なので、電車で時間をかけていくような高校をあえて選んだんです。

こっちのけんと:わざと!

長屋:いろんな高校のなかから選んだんですけど、軽音楽部があるっていうのと、私たちの母校がすごくキラキラしていたんですよね。

こっちのけんと:明るい高校というか、自由な校風が感じられたんですね。

小林:あとは、校舎がきれいでしたね。

長屋:そうそう! あと、制服がかわいいとかいろんな条件が合わさって。

こっちのけんと:地元のなかでも「いい奴らが集まってるスター高校」みたいなところがあったんですね。

長屋:まさに有名なスポーツ選手とかも輩出している学校で、テレビの取材があったりもする、そういう学校だったんですよね。そういうところに憧れて入学しました。

こっちのけんと:そこで音楽ができると思って入学した。

長屋:ただ、そこの軽音部が強いかって言ったら、別にそういうわけじゃないんですよ。大会にすごく出てる感じじゃなくて、私はもっとのびのびとした軽音部でやりたかったんです。

こっちのけんと:羽広げて自由に。

長屋:縦社会とかでもなく、課題曲があるわけでもなく、自分で選択できる軽音部だと知って、そこに行きました。

◆高校時代は「変な人」に憧れていた!?

こっちのけんと:バンドに憧れたのは、何かきっかけがあったんですか?

長屋:まず、「いきものがかり」さんを小学生の時に知って、「グループ」というものに興味を持ったんです。

こっちのけんと:世代ですもんね。わかります。

長屋:「1人じゃなくていいんだ」っていうところを知って、そこからバンドに派生していきました。自分で検索するようになり、「バンドってめっちゃいいじゃん。自分で演奏もして曲も作って歌えるんだ」っていう、その自由な感じにすごく憧れましたね。

こっちのけんと:高校に入ったときは、すでに楽器もされていたんですか?

長屋:ピアノはずっと習っていました。吹奏楽部でやってたことのはあるんですけど、ギターは高校生からでした。

こっちのけんと:すごい! 軽音楽部に入ってからギターをはじめたんですね。

小林:全部独学ですね。

長屋:そうそう。高校でバンドを組んだので。

こっちのけんと:そこからもう、リョクシャカ!

長屋:当時の私の「自分のことを誰も知らない学校に行こう」みたいな、あのときの行動力がなければ、このバンドを組めてなかったんですよね。

こっちのけんと:出会ってないわけですもんね。

長屋:ちょっと引っ込み思案なところもあったので。それでもちょっと「先に行くぞ」って勇気を出した、あのときの自分を褒めてあげたいなって思いますね。

こっちのけんと:当時、長屋さんはどんな方だったんですか?

小林:僕の印象は、最初から「変な人」って感じでした。

長屋:これには理由があって、変になりたかったんですよ(笑)。中学校ではすごく真面目で、でもちょっと人と違うことに憧れがあったんです。

こっちのけんと:根は真面目だからこそですね。

長屋:高校デビューをしたかったんですよね。彼(小林)とは入学前からやり取りをしていて、「バンドを組もうね」っていう約束をしていたんです。

こっちのけんと:熱い!

長屋:そのときのやり取りで、自分を「変な人」だと思わせたかったんですよ。

こっちのけんと:そういうことか(笑)。どんなことを言っていたんですか?

小林:「私はゾウアザラシに似てる」みたいなやつです。

こっちのけんと:変だけど、真面目さが出てるわ。普通はゾウアザラシって知らないもん(笑)。

小林:僕もすぐに調べて「ああ、ゾウアザラシね」みたいな感じで返しました(笑)。

こっちのけんと:そっちも変なんかい(笑)!

◆メンバー全員の大学卒業を待って上京

こっちのけんと:続いて、長屋さんの人生2つ目のモーメントは?

長屋:「2020年 上京」です! 私は愛知県出身で、ベースの穴見が2個下なんですね。彼が大学が終わるタイミングぐらいで、全員で東京に引っ越してきました。

こっちのけんと:みんなで約束をしていたんですか?

長屋:東京に通うのも大変でしたし、かといって大学に通ったからには卒業したいという気持ちもあって、彼の卒業を待って上京しました。時期は春の手前ぐらい、2月ぐらいかな。当時はコロナ禍もあって、そのあとに、緊急事態宣言があったんですよ。

こっちのけんと:ど真ん中っすね。

長屋:上京してすぐ、みんな外に出られなくなったんです。

こっちのけんと:それまでは愛知で活動していたんですか?

長屋:そうなんです。でも、けっこう東京にも来ていたんです。週の半分ぐらいは東京にいるみたいな生活をしていました。みんな、それまでは実家暮らしで、はじめての一人暮らしで。男子メンバーは2人で同棲をしていたんですけど。

小林:ルームシェアって言わない?

長屋:ごめん、めっちゃ間違えた(笑)! そういうのもあって、はじめて家を出たのに孤独を感じていたんですよね。負のオーラみたいなものが溜まる瞬間はあったんですけど、私の場合は1人の時間が増えたことによって、良いこともすごくあったなって、今は思います。

こっちのけんと:そうなんですね。

長屋:まず一人暮らしがはじめてだったので、家を探すにしても、自分の「好き」って何だろうっていうのを見つめ直す期間だったなってすごく思いました。間取りにしても、家の雰囲気にしても、家具とか選ぶときにも、ようやくちゃんと好みがみえてきたんですよね。

小林:上京っていう意味で言うと、あのタイミングを逃していたら、逆に全然上京できてなかったかもなって思います。

長屋:そうかも! そのあとのコロナ禍も長かったからね。それより早くても私はまた違ったなと思っていて。自分たちの足場が固まっていないときに上京しても、宙ぶらりんになっていたような気がして。本当にあのタイミングで上京してよかったなって思いますね。

<番組概要>

番組名:G-SHOCK presents THE MOMENT

放送日時:毎週金曜 17:00~17:25

パーソナリティ:こっちのけんと

番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/moment/

番組公式X:@TFM_THEMOMENT