
『Octane』UK寄稿者による愛車レポート。春になり、2007年ポルシェ911GT3で久しぶりに走ろうとしたジョーダン・バターズだったが、残念ながらお預けになってしまった。その理由とは?
【画像】ポルシェ911GT3を思い切り走らせるのが待ちきれない!(写真2点)
一日の終わり、背後でフラットシックスエンジンが咆哮を上げるなか、勝手を知った道を味わいながら走る。心が解き放たれるひとときだ。しかし、仕事や家族との時間に追われる毎日のなかでは、「ただ走りたいから」というだけで車を走らせる機会は残念ながら少なくなっている。それでも先日、運よくすべてが噛み合った。編集作業はすべて終わり、未処理の仕事もなく、幼い子どもは二階でぐっすり眠り、さらに時計がサマータイムへ切り替わった。外には、お気に入りの近場のワインディングをひと回りするのにちょうどいい黄金色の光が、まだ残っていた。このタイミングを逃すわけにはいかない。私はガレージへと向かった。
鍵を回そうとしたその瞬間、嫌な胸騒ぎが込み上げてきた。きっと誰もが一度は味わったことがある、あの胸騒ぎだ。「車検はいつまでだったっけ?」と自分に問いかけたとき、認めたくはなかったが、答えはもう分かっていた。およそ3週間前に切れていた。
残念ながら黄昏時の”メッツガーでのご褒美ドライブ”はお預けとなった。翌日、ラッシュデンにあるテンプルトンズ・ガレージで、なんとか週内に年次点検の予約を取ることができたが、最初の検査ではサイドブレーキの効きが十分でなく不合格となった。そこで、テンプルトンズで手早く調整してもらったところ、見事に合格。あわせて、エアコンのガスも補充してもらった。冬季保管期間のどこかで、冷媒が抜けてしまっていたようだ。
それ以来、お預けになったご褒美ドライブは未だ実現できていない。しかしその一方で、嬉しい進展もあった。7カ月以上も前に注文していた特注のBBSホイールが、ついに届いたのだ。ただ、まずはホイールアライメント調整を適切にする必要があるため、まだお披露目はできない。ただひとつ言えるのは、これは伝説的なホイールデザインであり、この車の時代背景にも、ポルシェの輝かしいモータースポーツの歴史にも、見事にマッチしていること。ホイール好きなら、きっと見当がつくはずだ!それにタイヤは、ミシュランのパイロットスポーツ4Sで新調した。この10年間、数々のハイパフォーマンスカーでさまざまなタイヤを履いてきたが、結局いつもミシュランに戻ってきてしまう。当初はカップ2とパイロットスポーツ4Sが甲乙つけがたく、かなり迷ったが、イギリスの気候や、私のドライブの99%が公道であることを考えると、やはりPS4Sに決めることにした。あらゆる条件下で、常に完璧なパフォーマンスを発揮してくれたからだ。
願わくは次のアップデートでは、新しい足で見違えるようになった、GT3の姿をお見せできればと思う。そして、天気もようやく良くなってきた。早く外に出て、本来の目的通りに思いきり走らせるのが待ちきれない!
文:Jordan Butters