レバレジーズは6月16日、同社が運営するエッセンシャルワーカー向けキャリア支援サービス「レバジョブ」が実施した「事業および雇用への影響に関する実態調査」の結果を発表した。中東情勢に伴う原油価格の高騰について、運送・旅客企業の約8割が何らかの影響を実感しているという。

  • 原油価格の高騰が運送・旅客企業に与える影響に関する調査(出所;レバジョブ)

    原油価格の高騰が運送・旅客企業に与える影響に関する調査(出所:レバジョブ)

中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰が事業に与える影響を聞いたところ、「特に影響はない」と回答した企業は15.8%にとどまった。具体的な影響では、「燃料費の上昇により利益がでにくい」が59.3%で最多となり、「燃費改善の管理強化によるドライバーの負担増」が28.5%で続いた。

  • 原油価格の高騰が事業に与える影響(出所;レバジョブ)

    原油価格の高騰が事業に与える影響(出所:レバジョブ)

取引先からの供給制限や納期遅延については、「すでに具体的な制限があった」が13.6%、「納期延期や数量制限を要請された」が18.1%となり、約3割が何らかの影響を受けていた。さらに、「まもなく制限があると聞いている」は19.5%だった。

  • 取引先からの供給制限や納期遅延を経験したか(出所;レバジョブ)

    取引先からの供給制限や納期遅延を経験したか(出所:レバジョブ)

原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響については、「1年以内に重大な影響が出る可能性がある」が39.8%に上った。2026年度の業績予想では、「大幅に減益見込み」が16.3%、「やや減益見込み」が48.0%で、合わせて6割以上が減益を見込んでいる。

  • 原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響(出所;レバジョブ)

    原油価格の高騰が続いた場合の事業継続への影響(出所:レバジョブ)

  • 26年度の業績予想(出所;レバジョブ)

    26年度の業績予想(出所:レバジョブ)

従業員への影響については、「大きな影響が出ている」が10.9%、「一部で影響が出ている」が31.7%となり、4割以上が影響ありと回答した。具体的な影響では「賞与の見送り・減額」が43.6%で最も多かった。採用活動への影響では、「特にない」が46.6%で最多だった一方、「提示年収を上げられない」が19.9%、「求職者の応募自体の減少」が19.0%となった。

  • 原油価格の高騰が従業員に与えている影響(出所;レバジョブ)

    原油価格の高騰が従業員に与えている影響(出所:レバジョブ)

  • 原油価格高騰により発生した従業員への影響(出所;レバジョブ)

    原油価格高騰により発生した従業員への影響(出所:レバジョブ)

  • 原油価格高騰により採用活動に生じた影響(出所;レバジョブ)

    原油価格高騰により採用活動に生じた影響(出所:レバジョブ)

今後の対策では、「荷主・乗客への価格転嫁の交渉・実施」が35.3%、「配送ルート最適化による走行距離短縮」が31.2%で上位となった。価格転嫁の実施状況については、「すでに実施している」が7.7%、「現在、進めている」が24.0%で、約3割が価格転嫁に取り組んでいるという。一方、実施できていない理由では、「業界全体で値上げの動きが弱いから」が30.3%、「価格交渉をすると取引を失うリスクがあるから」が25.3%で上位に挙がった。

  • 原油価格高騰に対する今後の対応策(出所;レバジョブ)

    原油価格高騰に対する今後の対応策(出所:レバジョブ)

  • 価格転嫁の実施状況(出所;レバジョブ)

    価格転嫁の実施状況(出所:レバジョブ)

  • 価格転嫁を実施できていない理由(出所;レバジョブ)

    価格転嫁を実施できていない理由(出所:レバジョブ)

レバジョブ事業責任者の森山氏は、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰について、運送・旅客企業の経営を揺るがす可能性があると指摘した。今回の調査では、約4割の企業が1年以内の事業継続に危機感を抱いており、供給制限や納期遅延をすでに経験している企業の存在も明らかになったとする。さらに、一部企業ではコスト上昇の影響が人材面にも広がっているとし、エッセンシャルワーカーの雇用と生活を維持するため、公的支援に加え、高騰したコストをサービス価格へ適切に反映できるよう社会や業界全体で取り組むことが不可欠だとしている。

同調査は、中東情勢に伴う原油価格の高騰の影響を把握している運送・旅客企業の経営者・関係者221人を対象に、5月7日~10日にインターネットで実施された。