東京ドームシティ・プリズムホールで6月14日、「インターンシップ&キャリア発見EXPO GLOBAL」が開催された。

海外との関わりや語学力を活かした仕事に関心を持つ学生向けの合同説明会で、北海道に本社を置く独立系IT企業「HBA」もブースを出展。事業内容や働き方、IT業界における“グローバル”との関わり方について説明した。

「HBA」の強みとは

1964年、東京オリンピック開催の年に創業したHBA。札幌に本社を構える老舗IT企業で、今年で創業62周年を迎える。

北海道エリアのマイナビ就職人気ランキングでは総合10位にランクインしており、地元では高い知名度を誇る。一方、説明会の担当者は「道外ではまだ名前が知られていない」と明かし、学生たちに独立系SIerとしてのHBAの立ち位置を説明した。

「うちは独立系のIT企業で、特定の親会社を持たないので、幅広いお客様と取引があるのが特徴です。売上高も過去最高を更新し続けていて、従業員数も800名を超え、中堅企業としては規模の大きい部類に入ります」

HBAの特徴のひとつが、システムの企画から要件定義、開発、運用保守までを一貫して手がける“ワンストップ体制”だ。取引先は民間企業だけでなく自治体や官公庁にも広がり、業界も飲食、小売、エネルギー、金融、インフラなど多岐にわたる。

さらに、北海道内に自社データセンターを持っている点も強みだという。

「データセンターには、紙の印刷ができるラインもあります。自治体業務では、税金の通知や保険の案内など、まだ紙の通知が必要な場面が多いですよね。システムを作るだけでなく、そうした帳票の出力から発送までを一括で請け負える総合力もひとつの強みになっています」

今回のイベントテーマは「グローバル」。ただ、HBAにおける海外との接点は、現時点ではタイのグループ会社など一部に限られており、主な活動の場は国内だという。そのうえで担当者は、IT業界におけるリアルな「グローバルとの関わり方」について説明した。

「システムエンジニア(SE)の世界では、マイクロソフトやアマゾンのようなプラットフォームが主流ですが、それらの一次情報はすべて英語。情報を得るために英語ができれば、当然、キャッチアップも早くなります。仕事上で何か困った際、公式ドキュメントを読み解く場面でも英語は必要です。日本で働くとしても、英語ができるだけで世界は10倍くらい広く感じられると思います」

現在はベトナムなどの理系学生の採用にも力を入れており、来秋にはさらに複数名の入社が決まっているという。また、海外研修制度も設けており、直近ではラスベガスで開催されたAWS(Amazon Web Services)の世界規模カンファレンスや、世界最大級のテクノロジー見本市「CES」にも社員を派遣した。

「当社では、英語力を持つ人材はまだ多くありません。だからこそ、語学力のある皆さんと、ぜひ一緒に働きたいと思っています。ITの知識がなくても、英語ができればプログラミングのコードを読む際の習得も早く、それは大きなアドバンテージになります」

説明会では、学生から関心の高い福利厚生についても紹介された。

HBAでは「ITとHumanity(ヒューマニティ)」を掲げ、社員のウェルビーイングを重視。東京勤務の場合、物価差を考慮した手当を含め、初任給は30万円となる。年間休日はカレンダー通りの125日前後に加え、有給休暇も取得しやすく、年間約140日休む社員も多いという。平均残業時間も月20時間程度と、ワークライフバランスを尊重している。

特に印象的だったのが、家族や周囲の人まで対象にした福利厚生だ。

「当社は北海道の日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌のスポンサーを務めていますが、社員に招待チケットを配るだけではなく、道外の社員であっても、家族や友人の分まで含めた航空券や宿泊費を会社が負担し、現地へ招待する制度があります。他にも旅行費用の補助(1人1万円)や、ディズニーランドのチケット割引(1人5,000円引き)など、社員がリフレッシュできる環境を整えています」

未経験者に対する教育体制も厚く、新入社員は文系・理系を問わず、入社後2カ月間にわたって札幌本社近くで研修を実施。ビジネスマナーから技術研修まで幅広く学ぶことになる。

「今年の社員を見ても、約45パーセントが文系やIT未経験の学部出身です。研修ではビジネスマナーから技術研修まで網羅し、SEになるための土台を作ります。さらに、資格取得の受験料負担や、合格時の一時金(最大30万円)など、スキルアップを支援する制度も整っています」

ブースでは、学生との歓談も積極的に行われていた。神田外語大学で英語を学ぶ学生に対し、担当者は「実はうちの3年目にも神田外語出身の社員がいます。IT業界への就職が増えているというお話ですが、やはり英語ができることはSEにとって非常に有利なので、まずはIT業界を知ることから始めてみてください」とアドバイスを送った。

“IT=理系”というイメージを持つ学生も少なくない。が、この日のHBAの説明会では、語学力やコミュニケーション力を武器に活躍できる可能性が、着実に広がっていることが伝わってきた。