人と近い距離で話す時や、朝起きた直後、食事の後などに、自分の“口臭”が気になったことはありませんか?

口臭は身近な悩みでありながら、デリケートなテーマでもあるため、なかなか人には相談しにくいものです。気になったときに歯磨きをしたり、マウスウォッシュを使ったりと、自分なりの対策をしている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、20~60歳の男女を対象に「口臭に関するアンケート調査」を実施しました。どのくらいの人が口臭を気にした経験があるのか、また、どのような場面で気になりやすいのかを聞きました。

  • 【イメージ画像】自分の口のニオイを気にする女性

    ※画像はイメージです

約7割が「口臭が気になったことがある」と回答

まず、「これまでに自分の口臭が気になったことはありますか?」と聞いたところ、「よくある」(27.9%)、「ときどきある」(45.2%)となり、合わせて73.1%の人が口臭を気にした経験があることがわかりました。

  • 【グラフ】Q1. これまでに自分の口臭が気になったことはありますか?(単一回答)

一方で、「あまりない」は20.3%、「まったくない」は6.6%でした。多くの人が一度は口臭を気にしたことがあるようです。

「人と会話をする時に口臭が気になる」という人が多数

続いて、口臭が気になる場面について聞いたところ、最も多かったのは「人と近距離で話す時」(51.8%)で、半数を超える結果となりました。

  • 【グラフ】Q2. どのような場面で口臭が気になりやすいですか?(複数回答可)

次いで、「起床直後」(45.0%)、「食事後」(37.3%)、「マスクを外す時」(30.5%)が続きました。

人と近い距離で話す時や朝起きた直後、食事の後など、ふとした瞬間に自分の口臭が気になる人は少なくないようです。

多くの人がしている“口臭対策”とは

口臭対策については、「歯磨き」(67.7%)が最も多い結果になりました。
そのほか、「マウスウォッシュ」(38.2%)、「ガム・タブレット」(38.2%)、「水分補給」(32.7%)、「舌磨き」(26.8%)、「歯科医院でのクリーニング」(19.5%)と続きます。

  • 【グラフ】Q3. 口臭対策として行っていることはありますか?(複数回答可)

「特にしていない」は6.4%にとどまっており、多くの人が何らかの対策を取り入れていることがわかりました。

口臭の原因は歯磨き不足だけではない? ――歯科医が解説

今回の調査では、多くの人が口臭を気にした経験があり、人と近距離で話す場面や起床直後などに特に意識しやすいことがわかりました。また、歯磨きをはじめ、さまざまなセルフケアを行っている人も少なくありませんでした。

一方で、口臭の原因は歯磨き不足だけとは限らないようです。口の乾燥や唾液の量、生活習慣などが関係しているケースもあるといいます。

では、口臭はどのような仕組みで発生するのでしょうか。また、日常生活ではどのようなケアを心掛けるとよいのでしょうか。歯科医に詳しく聞きました。

口臭の主な原因は“口の中”にある

口臭の主な原因は、口の中の細菌が食べかすや歯垢(プラーク)、剥がれ落ちた粘膜細胞などを分解する際に発生するガスです。特に、「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれるガスが口臭の大きな原因とされています。

口臭の原因としては、歯垢や食べかすの蓄積、舌の表面に付着する舌苔(ぜったい)、歯周病やむし歯などが挙げられます。

また、唾液量の減少や起床時・空腹時といった生理的な変化によっても口臭は強くなります。さらに、喫煙や飲酒が影響する場合もあります。

口臭の約8~9割は口腔内に原因があるといわれているため、まずはお口の環境を整えることが大切です。

「起床直後」や「食事後」に口臭が気になる理由

今回の調査では、「人と近距離で話す時」「起床直後」「食事後」に口臭が気になるという回答が多く見られました。

まず、起床直後に口臭が強くなりやすいのは、睡眠中に唾液の分泌量が大きく減少するためです。唾液には細菌を洗い流す働きがありますが、就寝中はその働きが弱まるため、細菌が増殖しやすくなります。

また、食事後は歯や舌に食べ物の残りが付着しやすくなるほか、ニンニクやネギなど臭いの強い食品の影響が呼気に現れることもあります。

人と近距離で話す時については、実際に口臭が強くなっている場合もありますが、対面で会話をすることで自身の口の状態を意識しやすくなるという側面もあります。

十分に歯磨きをしていても、口臭が発生する場合も

歯磨きをしっかり行っていても、口臭が発生するケースは少なくありません。

代表的な要因のひとつが、ドライマウス(口腔乾燥症)です。唾液には細菌の増殖を抑える働きがありますが、唾液量が減ると口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなります。 また、口呼吸や水分不足、喫煙も口臭の原因になります。さらに、ストレスによって自律神経のバランスが変化し、唾液の分泌量が低下することもあります。

そのほか、極端なダイエットや欠食など、食生活の乱れによって口臭が強くなる場合もあります。

口臭予防は「細菌を減らす」「唾液を増やす」ことが重要

口臭予防では、「細菌を減らすこと」と「唾液をしっかり出すこと」の2つが重要です。

歯磨きは1日に2~3回を目安に行い、歯と歯ぐきの境目までしっかり清掃することを心掛けましょう。特に就寝前は丁寧に磨くことをおすすめします。

また、歯ブラシだけでは落としきれない汚れもあるため、デンタルフロスや歯間ブラシを毎日取り入れるとよいでしょう。

舌苔が気になる場合は、舌ブラシを使って優しく清掃するのも有効です。ただし、強くこすり過ぎるとかえって粘膜を傷つけることがあるため注意してください。

さらに、こまめな水分補給や、よく噛んで食事をすることも大切です。キシリトールガムを活用することで、唾液の分泌を促す効果も期待できます。

加えて、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、歯石や磨き残しを除去できるだけでなく、歯周病などの早期発見にもつながります。

気になる症状が続く場合は歯科医院へ相談を

毎日しっかり歯磨きをしているにもかかわらず改善しない場合や、歯ぐきから出血する、歯ぐきの腫れや痛みがある、口の乾燥が強いといった症状がある場合は、一度歯科医院へご相談ください。

診察によって、歯周病やむし歯、不良な被せ物や詰め物、舌苔の蓄積、ドライマウス、清掃不良によるプラークや歯石の蓄積などが見つかることがあります。

また、口腔内に大きな問題が見当たらない場合は、必要に応じて耳鼻咽喉科や内科の受診を提案することもあります。

口臭は単なるエチケットの問題ではなく、お口や全身の健康状態を知るサインにもなり得ます。気になる症状が続く場合は、早めに専門家へ相談することが大切です。

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