放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、テレビ朝日系情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』のコメンテーターが、イラン情勢を巡ってホワイトハウスの高官に対し「ユダヤ人」と言及した件について、委員会として取り上げないことを決めた。15日に開催した会合の議事概要で公表した。

  • テレビ朝日本社=東京・六本木

    テレビ朝日本社=東京・六本木

この発言は、4月10日放送の同番組で、アメリカとイランの協議に関するニュースを取り上げた際のもの。テレビ朝日は同15日、番組公式サイトで「アメリカとイランの協議に関する4月10日の放送でのコメンテーターの発言は、差別と受けとられかねない、誤解を招くものでした」「宗教・民族・出自といった属性によって人物が判断されることはあってはならず、差別や憎悪、偏見を助長することがないよう丁寧な番組制作に努めてまいります」と謝罪した。

BPOの委員からは、この発言について「誤解を招く表現」との見方が示された。一方で、発言の趣旨については、ホワイトハウス高官の立場にありながらイスラエルの利益のために動くのではないかという疑念が生じ、立場に期待される公的な判断が歪むおそれがあると指摘したものではないか、といった意見があり、「委員会としては取り上げない」こととした。

この会合では、イラン情勢の悪化に伴い、石油製品の供給不足が懸念される状況について「もっと報道してほしい」という視聴者・聴取者意見が多く寄せられたことも報告された。