アサヒ飲料は5月8日に、渋谷で「green cola(グリーンコーラ)」の市場導入戦略説明会を開催した。green colaは2012年にギリシャで誕生したコーラで、砂糖不使用・カロリーゼロを特徴とし、植物由来の素材を使用している。

5月12日から1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)のコンビニエンスストア限定で販売する。説明会では、代表取締役社長の近藤香代子氏と、マーケティング部長の高橋徹氏が登壇。また、green colaアンバサダーを務める岸谷蘭丸氏とのトークセッションも行われた。

10代20代はカロリー・糖類ゼロを選ぶ時代?

近藤社長は、green colaについて「大量広告で広げるのではなく、消費者が自然に手に取って共感し、周囲へ広めていくことでブランドを育てていきたい」と方針を語った。

  • アサヒ飲料株式会社 代表取締役社長・近藤香代子氏

    アサヒ飲料株式会社 代表取締役社長・近藤香代子氏

続けて、高橋氏が炭酸飲料市場全体は横ばいで推移している一方、コーラ市場は微減傾向が続いているという市場背景を説明。その背景には、10代・20代の若年層の減少があると分析している。コーラカテゴリーは炭酸市場全体の37%を占める大きな市場だが、直近3年間でユーザー数は減少傾向にある。

一方、成長を続けているのが、カロリーゼロ・糖類ゼロを特徴とするゼロ系炭酸飲料市場だ。市場規模は直近でサイダー市場並みに拡大しており、特に10代・20代で大きく伸長している。

  • アサヒ飲料株式会社 マーケティング部長・高橋徹氏

    アサヒ飲料株式会社 マーケティング部長・高橋徹氏

「若年層がコーラ離れをしているのではなく、健康意識の高まりによってゼロ系炭酸飲料を選ぶようになっている」と高橋氏。そこに新たなビジネスチャンスがあると判断し、green colaの展開に踏み切った。

「NOを選ぶのがスマート」Z世代は飲み物にも価値観を投影

プロモーションの主なターゲットはZ世代だ。高橋氏は「若い世代の間で、『自分にとって不要なものにはNOと言えることがかっこいい』という価値観が広がっている」と説明した。かつては周囲の空気を読み、YESを選ぶことが重視される風潮だったが、現在の若年層は、自分の意思を持ってNOを示せることをポジティブに捉えているという。

こうした価値観を体現するメッセージとして、「NO IS SMART」をキービジュアルに採用。トラディショナルなコーラカテゴリーに対し、Z世代に向けた新たな選択肢を提案し、「この商品を選ぶこと自体がスマートである」という文化の醸成を目指す。

プロモーションはWebメディアを中心に展開し、CMにはZ世代に大きな影響力を持つ岸谷蘭丸さん・長浜広奈さん・MON7A(もんた)さん・JESSICAさんが登場。インフルエンサーによる発信を軸に、共感の広がりを狙う。

トークセッションに参加した岸谷さんは、CM出演は初挑戦だったといい、緊張しながらも楽しく取り組めたと振り返った。

  • CM撮影は「こっ恥ずかしかったけれど、貴重な経験ができてよかった」と振り返る岸谷蘭丸氏

    CM撮影は「こっ恥ずかしかったけれど、貴重な経験ができてよかった」と振り返る岸谷蘭丸氏

Z世代の飲料消費のリアルをテーマにしたトークセッションでは、近藤社長が「今の時代は選択肢が多く、飲み物にもパッケージやストーリーを含めた総合的な価値が求められている」と語った。味だけでなく、「SNSで共有したくなるか」「誰かに渡したくなるか」といった視点も、商品選びの重要な要素になっているという。

岸谷さんもこれに共感し、「飲み物一つを取っても、自分の価値観や生き方を重ねて消費する時代になっている」とコメント。岸谷さん自身も普段から健康を意識しており、飲み物を選ぶ際はカフェインや糖分の量を気にすることが多いという。コンビニや外食を利用する機会が多い生活の中で、「ゼロカロリー・ゼロシュガーの選択肢はありがたい」とコメント。

green colaを試飲した岸谷さんは「すっきりしていて甘ったるくなく、植物由来の原料が使われている点も嬉しい。仕事中に甘いものが欲しくなるタイミングにちょうどよい一本だ」と感想を伝えた。