25年にわたって世界を旅する息子へ、両親が贈ったのは、60年以上前の“命綱”だった――。10日に放送された読売テレビのドキュメンタリー番組『グッと!地球便』(毎週日曜10:25~)で紹介されたのは、自転車と手漕ぎボートだけで世界一周を続ける岩崎圭一さん。大道芸のマジックで日銭を稼ぎながら旅する姿と、父が登山で使っていたカラビナに込められた思いに、SNSでは涙と応援の声が広がった。
山口智充のMCで、海外で暮らす日本人のために、日本の家族から海外の家族に最高の贈り物を届ける同番組。岩崎さんは現在、自転車と手漕ぎボートといった「人力」にこだわって、世界一周の旅を実行中。出発から25年。現在は、ユーラシア大陸をまわり、南米メキシコにいる。もちろん、大西洋は手漕ぎボートで渡った。
生活用品はすべて自転車に積み込み、寝るのはテント。実は岩崎さんの父親にも、船乗りになって世界を回りたいという夢があったそうで、「私が若い頃は戦中戦後で好きなことができなかった。息子には好きなことをやってもらいたい」という理解もあり、旅を続けられている。
日銭は、旅行中に手に入れたマジック。大道芸や、人形劇劇場の前座でマジックを披露し、お金を稼いでいる。そんな岩崎さんへの両親からの贈り物は、父が趣味の登山で使っていた「カラビナ」。60年以上の前のもので、山の友達とつないだ命綱だった。母からの手紙には「これからのお守りとしてプレゼントします」と書かれてあった。
日本への帰国は来年の年始予定。手漕ぎボートで太平洋を渡る予定だという岩崎さんは、自転車に乗り、雑踏の中へと消えていった──。
X(Twitter)では、「子を想う親の気持ちや優しさに、目から涙が…」「これまでの出演者の中でも、かなり特殊な人」「道中、これからも気をつけてほしい」などの応援コメントが上がった。また、岩崎さん本人も自身のアカウントで「『クレイジージャーニー』出演の時とはまた違った構成になっていると思いますので、お時間ありましたら是非よろしくお願いします」と宣伝している。
筆者もインドネシアに4年間居住し、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムなどをバックパック旅行したことがある。列車強盗に襲われたこともあった。ゆえに、海外での一人旅の、ときに命にもかかわりかねない危険性や、思わぬところで起こるトラブル、計画した通りにいかないモヤモヤはある程度、分かっているつもりだ。
それでも笑顔でインタビューに答え、街頭に立ってその国の人たちに笑顔でマジックを披露する姿からは、何とも言えない、強い運と生命力、人柄の良さを感じた。日本を離れて25年。岩崎さんが無事に、日本へ帰国し、ご両親と温泉で旅の話などをして盛り上がる未来を願ってやまない。
この放送は、TVerで見逃し配信されている。
