「原作をお読みになった方が満足してくださる映画になるといいなと思いながら」――映画『未来』公開記念舞台挨拶に登壇した北川景子が、自身の役を演じる上で意識していたことを明かした。さらに、完成した作品についての湊かなえ氏の言葉は「この上ない喜び」だったと語った。

  • 北川景子

    北川景子

北川景子が現場で意識していたこと

映画『未来』公開記念舞台挨拶が8日に都内で行われ、黒島結菜、山﨑七海、細田佳央太、近藤華、北川景子、瀬々敬久監督、湊かなえ氏が登壇。進行を奥浜レイラが務めた。

奥浜から「(映画化前から)北川さんは原作のファンであったというふうにお話されていましたが、こうして映画になってお客さんに届くということにどのようなことを感じていますか?」と聞かれ、北川は「原作を読んだ時はもちろん映画になるかどうかは分からなくて、ただ湊かなえさんの本が好きで、ずっと読ませていただいているうちの一つでした」と説明。

続けて、「やっぱり原作が好きだと、自分の脳内でいろいろ膨らませているものが皆さんにもあると思うので、原作をお読みになった方が満足してくださる映画になるといいなと思いながら、現場ではワンシーンワンシーンを演じていたんですけど」と前置きした上で、「先日、湊先生が『原作の向こう側になる世界を、この映画で見せてくれた』というふうにおっしゃっていたのを聞いて、この上ない喜びというか、良かったなと思いましたし、湊先生のファンの方にも同じように思っていただけるんじゃないかなと思っています」と話していた。

今作で北川は、章子(山﨑七海)の母で、父親からの虐待により自分の愛し方も人の愛し方もわからなくなってしまった女性・佐伯文乃役を演じている。

映画『未来』ストーリー

複雑な家庭環境で育ちながらも、祖母の期待に応えて教師になるという夢を叶えた真唯子。彼女の教え子・章子のもとにある日、一通の手紙が届く。差出人は――「20年後のわたし」。

半信半疑のまま返事を書くことで、父を亡くした悲しみや、心を閉ざした母との孤独な日々に耐えていた章子だが、母の新しい恋人からの暴力、壮絶ないじめ、そして信じがたい事実が彼女を容赦なく追い詰めていく。深い絶望の中、章子は唯一心を通わせる友人・亜里沙と「親を殺す」という禁断の計画を立てるのだった。

そんな章子を救おうと真唯子は、残酷な現実と社会の理不尽さに押しつぶされそうになりながら、それでも手を差し伸べようとするが――。

誰もが過酷な運命に吞み込まれようとする中で、「未来のわたし」からの手紙が導くのは、希望か。それとも、さらなる絶望か――。

映画『未来』公式サイト掲載の北川景子コメント

この度、父親からの虐待により自分の愛し方も、人の愛し方もわからなくなってしまった佐伯文乃という女性を演じました。文乃は過去に傷ついた経験から、時が止まってしまっています。守りたいものも上手に守れない、自分のことも大切にできない、脆く壊れそうな文乃を演じることは容易くありませんでしたが、瀬々組の温かさに導かれながら撮影を重ねた日々でした。不幸な境遇にあって逃げ場のない子どもが、希望が持てるような作品になっていると思います。ぜひ劇場でご覧ください。