Mリーグファイナルシリーズも、折り返し地点を過ぎた。8試合を終えて、最もポイントを伸ばしたのがKONAMI麻雀格闘倶楽部だ。
開始時には、このようなポイント状況だったが、
8試合を終えてこうなっている。
最もポイントを伸ばしたのがKONAMI麻雀格闘倶楽部だ。
優勝が狙える好位置に付けているが、今日はその格闘倶楽部の選手の中から、
「朱きヴァルキュリア」伊達朱里紗の一打を紹介したい。
声優でもあり、麻雀プロでもある伊達朱里紗。
複数のステージで活躍していることも相まって、非常に人気のある選手だ。
KONAMI麻雀格闘倶楽部にドラフトで選出された伊達は、2021-22シーズンからMリーグの舞台へ。
その初年度は最高スコア賞(1半荘の最多得点)、翌年はMVP(個人トータル成績トップ)、さらに次の2023-24シーズンは最優秀4着回避率と、個人賞を次々と獲得していく。「三冠王」と呼ばれるのも、この実績があるからだ。
さらに、今年のレギュラーシーズンを終えた時点で「Mリーグでの5シーズン連続の個人スコアプラス」という前人未到の記録を達成した伊達朱里紗。
まさに、人気と実力を兼ね備えたスーパースターなのだ。
あまりの強さに、他チームの選手から「麻雀」というあだ名をつけられるくらいである。
使用例 (伊達が強烈なアガリを決めたあと)「伊達ちゃんは麻雀だからな…」
そんな伊達の打ち回しの中から取り上げたいのは、5月5日(火)2試合目の南3局の選択だ。
雷電の本田、BEASTの東城、そして格闘倶楽部の伊達が接戦を演じている状況で、
伊達の手は6巡目に、この形となっていた。
立体図では、
(黄色の牌がツモ切り、白色の牌が手出しを表す。)
さて、みなさんなら何を切るだろうか?
伊達が導き出した選択は、
3索切りだった!
もう一度場を見ると、
1-4索が合計4枚切れている。
瞬間的なロスはさほど大きくないので、ダブ南を活かして「鳴いたうえで打点を作る」ためにトイトイのルートを残した一打だ。
縦(トイツやアンコ)方向の手を中心に考えるなら、ここで5筒6筒と払っていく選択もある。イーシャンテンになっている七対子に比重をおいて考えるなら、場にたくさん切れているソウズの下目(数字の小さい方)の3索を残すのも作戦としてアリとなってくるわけだ。
のちにインタビューで伊達が話していたが、4-7筒を引いたときにはトイトイがつかなくてもダブ南メインの手でよしとする、という考えで5筒6筒は残したのだそうだ。
いずれにせよ、この手はリャンメンを破壊してでも、ダブ南トイトイコースを残しておくのがいい。
このあと、
2索が鳴けた!
ここで伊達は、
5筒を先に打った。
地味ながら、いい選択だ。
もう一度、立体図を見てみると、
6筒の方が安全度が高いことが分かる。
対面にいる内川に6筒は現物だ。
また、下家の本田には3筒が通っている。6-9筒待ちはあっても3-6筒待ちがないので、6筒自体の危険度は下がっている。
対して5筒はどうかというと、全員に通っていない。
2-5筒待ちと5-8筒待ちの2スジにかかるような牌を「両無筋」と呼ぶのだが、他家三者に対して5筒は両無筋の牌だ。
ここは先に5筒を手放しておくのがいい。
こういうところで、しっかりといい選択をしておけば、
「リーチ」
他家からリーチがかかったあとも、
プッシュしやすい!!
伊達は1筒を持ってきてテンパイ!! 打6筒とした。
待ちは2筒と南だ。
現状確定しているのはトイトイだけだが、南でアガるとダブ南の2ハンがついて満貫になる。
また、2筒でも南でも、ツモれば三暗刻の2ハンがつく。
この大接戦で中打点以上のテンパイが入れば、あとは押す一手だ。
とはいえ、枚数の少ないシャンポンの待ちで押し続けるのは勇気が要るものである。
伊達は、
憂いを帯びた表情で、卓上を見つめていた。
こちらは、内川が打牌を選んでいるときの写真である。
本田と伊達が同じようなポーズをしているのがどことなく面白い。
だが、選手たちは真剣だ。
今、行われているのは、優勝賞金7,000万円、そしてMリーグ優勝という名誉を懸けたアツい勝負。
画像にあるように、ファイナルシリーズからは対局場に優勝シャーレが置かれている。
あのシャーレを手にしたいという情熱を胸に灯らせながら、あと1週間、ギュッと詰まった濃密な闘いが繰り広げられる。
さて、試合に話を戻すと、本田の待ちは山に2枚。伊達の待ちは山に1枚であった。
牌が積まれているちょっとした順番が、打ち手の運命を大きく左右する。
それが麻雀。
「ツモ」
先に山にいたのは――
伊達のアガリ牌だった!
しかも、ツモったのは、
南だ!
ダブ南トイトイ三暗刻の6ハン!
あまりにも大きな、3000-6000のツモアガリだ!
このアガリで抜け出した伊達が、この半荘トップとなった。
格闘倶楽部は、
冒頭で紹介したように現在2位につけている。
実は、首位のBEAST、2位の格闘倶楽部、4位の雷電はまだチームとしてMリーグの優勝経験がない。
もちろん風林火山も勝ちたい気持ちは同じであろう。
泣いても、笑っても、どんなに後悔しても、あと8戦。
最終戦が終わった瞬間に、喜びを爆発させるのはどのチームなのだろうか。
今シーズンのMリーグ最終日は5月15日(金)。いつもと放送開始時刻が異なっていて、少し早めの17時スタートとなっている。
Mリーグが好きな方も、まだ視聴したことがない方も、たまに見るよという方も、この日だけは試合を見ることをオススメする。
最後に待ち受けている結末が、楽しみでもあり、なんだか怖くもある、私は今そんな気持ちで日々を過ごしている。
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